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筋肉と骨格の専門家による首と肩に特化した理学療法(鍼・マッサージ・運動療法)

身体が本来持っている機能を取り戻す

肩こりや首こりは、単なる血行不良、つまり血液循環が悪いからであると思われがちです。

たしかにこれは完全で間違いではありません。首や肩の筋肉が血行不良を起こして、症状を引き起こしている場合はもちろんあります。

ただ、そのような世間一般でいう「肩こり」と「慢性的な肩こり」「酷い肩こり」は別物です。

医学の進歩により、今まで見えなかったものがみえるようになりました。

現時点では、慢性的に凝っている箇所は、筋膜や筋線維、そして血管に異常が生じてしまっていることが、わかってきています。

つまり、慢性的な肩こり・首こりを治すためには、凝りのある部分の血流改善や筋肉の揉みほぐし、電気治療、ストレッチのみでは難しいのです。もちろん、鍼、灸、マッサージだけでも難しいでしょう。

 

「凝り」はあくまで結果です。

 

症状として出ている結果である「凝り」をいくらほぐし続けても同じことの繰り返しとなります。

慢性的な肩こりや首こりは、一時的な緩和ができない・緩和できたとしてもすぐにぶり返してしまいますので、つらい箇所を温めたり揉みほぐしたりするといった一般的な対症療法だけでは困難です。

首や肩が正常でなく本来の機能を失ってしまっているため、対症療法が効かないのです。

 

出血してもかさぶたができ時間が経てば傷がふさがるように人間の体は自然治癒力が備わっていますが、慢性的な肩こりは、自然には治らない状態にあるわけです。

肩が凝る→休めば元に戻る、という身体本来の正常な機能を取り戻すためお手伝いをするのが肩こりラボです。

 

首・肩のコリでつらいのは実は文化・時代のせい!?

「なんでもっと早く来なかったんですか?」

「なぜ、ここまで放っておいたんですか?」

今では少なくなったとはいえ、病院や歯医者で怒られたことがある方もいらっしゃるでしょう。

これは、肩こりや首こりには当てはまりません。これだけデジタル機器が発達した現代では、首や肩への負担は、生活習慣や仕事上仕方のない場合がほとんどです。

 

電子機器の発展により、パソコンやスマートフォンが高機能になり、机に座ったままであらゆることができるようになりました。テレワークをして通勤が無くなったら「一日ずっと座りっぱなしだった」「通勤や社内を移動することが運動だったのに気がついた」という方は少なくないのではないでしょうか。

ペーパーレス化を推進する時代の流れもあって、生活に関わる様々なことが電子化もされてきています。

読書や情報収集においてもPCとスマホがあれば事足りてしまう時代です。

あらゆる事がインターネットを通してできるようになったことで、便利になった反面、長時間のパソコン作業やスマホ操作が体に与える負担は少なくありません。パソコンやスマホが便利になるということは、負担が増えるというだけでなく、動かないでできることが増えるため運動不足にも拍車がかかってしまいます。

首肩こりの原因として、パソコンやスマートフォンが関わっているという方はおそらく相当数にのぼることでしょう。

 

しかしながら現代において、首や肩に負担がかかるからといってPCやスマホを使うのをやめましょうというのは現実的ではありません。大切なのは、要点をおさえてなるべく負担を少なくするようにすることです。

ですので、デスクワークで首や肩を酷使するような生活でも、あきらめないでいただきたいのです。

そして、自分のカラダにフィットした適切な「体づくり」を行い、首や肩の筋肉や筋膜への負担がかかっても、休息やセルフケアで元に戻せるカラダにかえていくことが重要です。

 

肩こりで悩まない適切なカラダづくり。

そのために必要なのは医学的根拠に基づいた「理学療法」です。

 

肩こりラボの理学療法の理念

  1. 根本的な改善
  2. 相手の気持ちを最優先
  3. わかりやすい説明

 

肩が凝るから病院にいく人はほとんどいませんし、肩こり専門外来を標榜している病院はほとんどありません。

ですから、どこへ行っても何をしてもダメだった方に対して安易に希望を持ってくださいとはいいません。

つらい首・肩のコリから解放された方は、たくさんいらっしゃまいます。

そして、今現在、肩こりラボで多くの方が肩こりの悩みからの解放というゴールを目指していらっしゃいます。

 

みなさんが勘違いしてしまっていること

「歪みが身体の不調の原因」説以外にも、多くの方が間違った認識をされている情報・説があります。

首・肩が硬い=肩こり ではありません!

硬い=凝っている、とお考えの方は少なくないと思います。実はこれは間違いです。

体の筋肉の「硬さ」は、人それぞれです。

硬さは相対的なものであり絶対的なものではないのです。

では肩こりは気のせいなの?

昔から「病は気から」といわれているように、心因性ストレスや精神的ストレスは、体に悪影響を与えます。

肩こりも例外ではありません。

ストレスが原因となって引き起こされている肩こりは少なくありません。実際、大きな悩みごとが解決したら、コリを感じなくなったという方も少なからずいらっしゃいます。ですが、だからといって、肩こりなんて気のせい、とは言えません。

肩こりや首こりは、あくまでも自覚症状です。そしてコリの度合いは人それぞれです。

他の人が首や肩に触れて、その箇所が硬いや柔らかいかだけで「凝ってます」という判断は間違いです。

全身の筋肉のバランス・硬さ・伸び縮みの状態を踏まえて、相対的に筋肉の硬度が増し、伸張性が低下している場合はその部分の筋肉や筋膜がなんらかの異常をきたしてしまっていることが想定されます。

そして最も大切なこと。

首や肩が硬かったとしても、自覚症状がなければ、それは肩こりではありません。繰り返しとなりますが、肩こりはあくまでも自覚症状だからです。

 

つまり、肩だけ触って異常かどうかはわかりませんし、肩こりや首こりだと判断することはできません。

肩だけ硬かったとしても、自覚症状がなければ、それは肩こりではありません。

 

美容院でのシャンプー後の「マッサージしますね」。

「凝ってますね」と言われる方は少なくないでしょう。

別に凝ってないんだけどな・・・という方、あなたは肩こりではありません。

座っている状態ですと、肩の部分は誰でも硬くなります。

ご安心ください。

 

筋膜リリースすればひどい肩こりが改善する?

頑固な肩こりの原因は筋膜の異常であると言われるようになりました。

メディアで大々的に取り上げられたことからも、筋膜というフレーズを聞いた事があるという方は少なくないでしょう。

筋膜は筋肉を覆っている膜ですが、筋膜が硬くなったり、厚くなったり、シワがよってしまうことが辛い肩こり症状の大きな要因の一つといわれています。

 

ですから、筋膜を柔らかくしたり、縮まってしまった箇所を伸ばしたりすると症状は改善します。

この硬くなったり、分厚くなったり、縮こまってしまっいる筋膜を、柔らかくしたり、シワを伸ばす施術を筋膜リリースといいます。

 

筋膜リリースを行うと、肩こりや首こりよるつらい症状の多くは解消されますので、当院でも対症療法の一環として行っております。

とはいえ、あくまで患部に対する筋膜リリースによる症状の解消は一時的なものです。

 

首や肩の筋膜が異常を起こすのは結果であり、首や肩の筋膜に異常を引き起こす原因を解消こそが肩こりや首こりの根本的な改善には大切です。

 

筋膜リリースって本当に効果あるの?

筋膜リリースの方法は様々あります。

手で圧迫する方法、ストレッチする方法、フォームローラーと呼ばれる筒状グッヅでコロコロする方法、ヘラで擦る方法、鍼を刺す方法、エコーで目視確認しながら生理食塩水を患部に注入するハイドロリリースいう方法・・・

本当に様々あります。

それぞれある程度の効果は期待できますが、筋膜が硬くなる・厚くなる・シワがよる、といった原因へのアプローチがなされなければ、再び症状は繰り返されてしまいます。

 

なお、鍼やマッサージは筋肉に対して行いますが、これは筋膜と、その筋膜に包まれている筋線維に対して行っているのです。

筋膜という言葉がまだ広く認知されていなかったため、鍼は筋肉に打つものとして説明されてきていますが、全ての筋肉は筋膜で覆われているものです。筋肉、つまり筋線維に対して鍼をうつ場合は、必ず筋膜に刺すことになります。

実際の鍼治療では、筋膜に対して鍼を打つ場合もあれば、筋膜を貫いて筋肉の中で硬くなっている部分(硬結)に打つこともあります。これはケースバイケースです。

このように、鍼灸師の世界では、筋膜へのアプローチ自体は古くから行われてきました。

 

より詳しい解説は別ページで解説してます。

筋膜リリースについて

 

ひどい肩こりの原因はひとつではない

たった1つの原因で慢性的な肩こりになってしまうというという方は非常に稀です。

仮に身体的要因によって発症した肩こりであっても、ほとんどの場合は、精神的要因や社会的要因などさまざまな要因が絡み合い、慢性化していきます。

分かりやすい「○○が原因だった!!」といったキャッチフレーズは、悩まれている方にとって救いの言葉に聞こえるのは仕方ないのですが、慢性的な「肩こり」は単一の原因で発症はいたしません。

つらい箇所を温めて血行を良くしたり、揉みほぐしたりすると、ラクになるという方はいらっしゃいますが、同時にほとんどの方は時間が経てば元通りになってしまいます。

患部に対して何らかの対処をすることで、肩が痛い・重い、といった凝りの症状が気にならなくなったとしても、首や肩の筋肉に負担をかけて硬直させるといった症状を生む元が残っていたら、再びつらい状態になってしまうのは時間の問題です。

 

私たちが行うのはフィジカルの問題の解決

「肩の荷が下りる」と言うように、自分が担っている責任や義務、負担などがなくなることで精神的にだけでなく、肉体的にもラクになるというご経験をしたことがある方は少なくないと思います。

精神的なストレスが緩和することで、首肩こりがラクになるというのは確かにあります。

首や肩の筋肉に物理的な負担をかける肉体的な問題(筋力低下、筋力バランスの乱れ、関節可動域異常、不良姿勢、不良動作、不適切な使い方 等)が無く、基礎疾患や、自律神経やホルモンバランスの異常も無いということであれば、ストレスが元で肩こりが生じているかもしれませんから、その場合はストレスの解消だけで肩こりが治ってしまうでしょう。

多くの場合、肉体的な問題(筋力低下、筋力バランスの乱れ、関節可動域異常、不良姿勢、不良動作、不適切な使い方 等)があるからこそ、首や肩の筋肉に物理的な負担が反復継続的に加わり、肩こり・首の痛みを発症します。

ここで最も大切なのは、症状の原因の的確な究明です。

つまり、何が首や肩の筋肉に負担をかけているのか?という点です。

肩こりラボでは、フィジカル(筋肉や筋膜・神経・動作)の問題とその原因を突き止めます。

それを解決するために、患者さんの生活やご都合に合わせた無理のない計画を立てます。そして、当院独自の技術を駆使して症状を解消し、加えて原因への対処をすることで肩こりで悩まない体づくりをサポートいたします。

 

上手いか下手かが全て?

資格を持っているかそでないかはどうでもいい!とにかく上手い人にやってほしい!・・この考えはごもっともです。

名前だけ有名で値段も高いお店より、近所の庶民的なお店の方がずっと美味しい!といった考えや経験は誰もがお持ちでしょう。

鍼灸マッサージ師(厳密には、鍼師、灸師、按摩マッサージ指圧師)の国家資格は、鍼灸マッサージの施術をする者においては、飲食店における食品衛生責任者の資格のようなものです。絶対条件です。

鍼灸・マッサージ師の国家資格を取得する意味、それは「3年間の専門教育を受け、筋肉・神経・骨格・内臓や病気、関係法規についての基本的な知識があると厚生労働省から評価され免許を交付された」という事実です。

人の身体・健康に関わる上で安全性は何よりも大切です。

国家資格は最低限の安全性が担保されているとお考えください。そしてリスク回避のために代替医療を受ける際には必ず確認してください。

 

資格・技術よりも大切なのは「見立て」

国家資格保持は、あくまで最低限必要な条件です。国家資格があって技術力(手技)もある施術者はたくさんいらっしゃいます。手先の技術力以上に必要な技術があります。

それは肩こり・首こり(首筋のこり)の原因を解明する技術です。

 

当院が特に注力しているところは、人によって様々である肩こりを引き起こす原因を究明し、適切な対処方法(理学療法)と計画を立てること。そして、これらを分かかりやすく説明する点です。

原因を突き止めて、ひとつひとつ解決して治していく計画を患者さんのご都合に合わせて効率よく立てます。

その計画に沿って施術を行って、はじめて施術の技術・スキル・資格が活きるのです。

病院で、手術となったら、検査〜退院〜外来まで予定をきっちりたてられますよね。慢性的な肩こりや首こりの解消においても同じなのです。

肩こりラボのオリジナル技術

当院の特徴は「肩こりの原因の見極め」と「根本的な問題の解決までの計画の組み立て」です。

IDマッサージ

3D

この2つの技術があってはじめて身体本来の機能を取り戻す計画は実現できます。

 

IDマッサージ&3D鍼は、普通の鍼やマッサージと何が違うの?と当然思われるはずです。

実際に、受けていただければ違いはきっと体感していただけるのですが、文章だけでは当然伝わりません。まず鍼・マッサージの使い方、これが他院とは異なります。鍼・マッサージの使い方・考え方が当院独自であり、技術を支える根幹となっています。

 

具体的には、体を立体的にとらえ、個々の筋肉・筋膜に対して、その状態や目的に応じて的確に手技を施すIDマッサージ、そして、正確かつ効果的な場所にピンポイントで打つ3D鍼です。

IDマッサージはマッサージの種類のような名前ですが、手で行う一般的なマッサージだけではなく筋膜リリース・ストレッチ・関節モビリゼーションまで含めた技術の総称です。

鍼は筋膜に対して打つ場合もあれば筋肉自体に打つこともあります。一本だけで狙い撃ちする場合もあれば数十〜百本以上打つこともあります。必要な場所に無駄なく必要な本数を打ちます。

 

この2つの技術は、体の構造、筋肉のメカニズムを熟知している前提のもと、体得するのが極めて難しい高度な技術です。そして、肩こりラボならではの技術です。

通い続けるのではなく、通う必要のないカラダになっていただく

「タイムサービスやってまーす。マッサージいかがですか〜」・・・街頭でこのような呼び込みを耳にするのは珍しくありません。当院は駅前にありますが、駅前でよく耳にします。

当院は、マッサージ屋さんではありません。

リラクセーション目的のマッサージ施設でしたら、通っていただくために色々なサービスを提供するのは当たり前なのですが、当院は、通っていただく必要のないカラダになっていただく、これが目的です。

多くのお店が採用している回数券の発行・キャンペーン・スタンプカード・割引といったサービスの目的は、リピーターづくりです。そして初回無料や初回限定特別価格は新規獲得のため。

飲食店・美容院をはじめとした、頻繁に通っていただく常連さん作りが必要な「お店」と「治療院」は違います。

このような理由から、当院では回数券の発行・キャンペーン・スタンプカード・割引などのシステムや、施術の追加オプション等を行っておりません。

 

例えば、お医者さん選びは経歴や施術内容よりも人柄・相性、結局は「人」であるとお考えの方は少なくないでしょう。

「マッサージに通う」「施術を受けに通う」という「通う」ということ自体が精神的な支えになっている場合、通い続けることが何よりもよい薬になっているといえます。

求めるもの次第で、何が正解か異なります。

ですので、人に会う・コミュニーケーションをとる・通うことで気が紛れる・お店が好き、であれば「お店」にいくのが良いでしょう。

当院は、あくまでフィジカル面に特化しています。メンタル面のケアはできませんが「健全なる精神は健全なる身体に宿る」という言葉、これは正しいと思います。

メンタルではなく、まずフィジカルの問題を解決したいとお考えの方は、当院の理学療法[ 物理療法(鍼・マッサージ 等)+運動療法 ]もご検討ください。

通えば通うほど悪化!!さらに強い刺激を求めてしまう悪循環の仕組み

せっかく症状を改善しようとして通っているのに、よくなるどころかだんだんと頻度が増していってしまう。

お店を変えても、また同じことの繰り返し・・・

いったいこれはなぜでしょうか?

 

まず、こりの原因は骨ではなく筋肉であるケースが大半です。原因が関節や骨ではないのに、骨をボキッと鳴らしても、これは一時的にスッキリはしても、治りはしませんね。

次に、筋肉をほぐすマッサージや筋膜リリースの繰り返しの場合です。硬くなった筋肉に刺激を与えてホグす行為を繰り返すと、残念ながら刺激に慣れてしまい、だんだんと効かなくなってきてしまいます。効かなくなってきてしまうので、刺激もだんだんと強くなっていきます。強い刺激を繰り返していくと筋肉はますます硬くなってしまうのです。

世の中に、症状を一時的に和らげる施術は無数にあります。きちんと症状を解消するということ(対症療法)は、大切なのですが、この対症療法だけでは、なかなか前進することが難しいばかりか、刺激への慣れを考慮せずに繰り返すことで悪化を招いてしまう恐れがあります。

せっかく、治したいのに通えば通うほどコリが悪化してしまう負のスパイラルから抜けだしていただきたいのです。

肩こり・首こりはつらいからマッサージを受ける、のではなく、マッサージに行く必要のない首・肩にするためのマッサージを受け、だんだんと受けなくても良い状態になっていく。これが本来あるべき姿でしょう。

 

先に申し上げたとおり、肩こりラボが行うのは計画に基づいた理学療法です。

あくまでも、通っていただくためではなく、通わなくて良いお身体になっていただくために施術をいたします。

 

急な痛み・緊急の場合、できるかぎり対応はいたしますので、その際はフリーダイヤル(0120-757-707)またはLINEにてご相談ください。

 

腰痛や五十肩などの肩関節痛、脚の痛みや不調も対象としている理由

しばしば、腰痛や脚の痛みもみてもらえませんか?とお問い合わせいただきます。

「肩こりラボ」という名前から、肩専門の施設と認識されるかもしれません。

つらいのは首や肩の凝りだとしても、首や肩のつらい部分だけをいくら揉んでも鍼を打ってもその症状の緩和しかできません。

血管・神経・筋膜が身体中に張り巡らされているように、体はすべて繋がっており、連続性があります。

肩こりや首こりといった、肩や首の慢性的な症状は、症状は首肩に現局していたとして肩・首だけに問題があるわけではありません。むしろ首肩以外に問題があるという場合が少なくありません。

 

例えば、足や腰が悪いから、姿勢が悪くなり、肩が凝るというパターン。

そもそも姿勢を支える筋力が無いため、姿勢が悪くなり、首や肩に負担がかかってしまうということもあります。

これらは、なんとなく想像できるのではないでしょうか。

 

肩こり・首こりは、その肩周辺の部位だけの問題ではないのです。

凝って辛い症状は、あくまで結果です。

身体の不調や機能低下のサインなのです。

 

では、身体のどこが不調を起こして肩こりを引き起こしているのか?それは、人によって様々ですし、引き起こしている原因はひとつではありません。

残念ながら、たった一つの原因で肩こりを引き起こされることはありません。肩こり・首こりの要因はいくつかあるのです。

たった一つの原因による肩こりは、ただの筋肉の疲労・筋肉痛による正常な肩こりです。放っておいても元に戻らない酷い肩こり・慢性的な肩こりはいくつかの原因が絡みあった状態なのです。

肩こり・首こりは、身体の様々な不調が「肩がこる」「首がこる」といった症状として表れた“結果”です。

問題は首や肩にあるわけではないのです。首肩以外に問題があるのです。

首や肩以外、全身の筋肉の構造を把握し問題を解決できる知識・スキル・経験が必要です。

首・肩・腰・足の筋肉の問題によるトラブルに対処出来なければ、慢性的な肩こりや首こりの解消、そして根本的な改善は不可能です。

 

五十肩になってしまったと諦めないでください

五十肩・四十肩でお悩みで、いざ病院にいったものの、なかなか痛みや関節可動域が改善しないケースが少なくありません。

痛み止めの注射も効かなかったり、リハビリも効果が感じられない・・・なんのための通院なのか疑問・・・このようにお思いになられている方は少なくないようです。

 

とりあえず痛いから何とかしてほしい、というお願いをされたら痛み止めの処置をする、のは適切です。

ですが、痛みは何とかしてほしいけれども、きちんと根本的に治してほしいとお願いする人は極めて稀でしょう。

 

肩の痛みは日常生活に支障をきたします。

ですから、とりあえず痛みだけでも何とかしてほしいと願うのはごく自然なことです。

 

五十肩・四十肩は痛みがでる動かせなくなる徐々に動くようになり、痛みも治まるといったように大まかに分けて3段階で進行します。これは放っておいても、ある程度はこの流れは変わりません。(放置した場合、3段階のどこかで停滞してしまうこともあります)

つまり、放置をしても、治療をしても、最終的には一旦は痛みがおさまるというのが四十肩・五十肩の特徴でもあります。

ただ、痛みが治まるまでどれくらいの期間がかかるかは個人差があり、数ヶ月の人もいれば2年以上の人もいます。

また、何もせず放置した場合、痛みは治まっても元の可動域まで回復しなかったり、以前のように腕や肩を自由自在に動かせなくなってしまうことがあります。

日常生活に支障はきたさなくとも、以前できていた動作ができなくなってしまうことがあるのです。

当院で行っている施術は、症状の緩和はもちろんなのですが、この3段階の期間の短縮とそれぞれに時期に合わせて適切な処置を行い、最終的に発症以前の可動域を確保する、これが当院の肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)に対する考え方です。

肩関節周囲炎でご来院される患者さんは痛みの症状が出ている・違和感を感じている初期症状の方がほとんどですので、この段階で適切な処置をすれば腕・肩を以前のように動かせるようになります。ただし、長期間放置してしまった場合は根治が困難になります。

一般の方からプロアスリートの方まで幅広く対応

首肩・足腰の問題だけでなく、日常生活における身体の動かし方・正しいストレッチ方法・筋力トレーニング指導・セルフケア方法までトータルサポートいたします。

当院ではプロのアスリート、アーティストのメンテナンス、コンディショニングも行っておりますが、一般の方の日々の運動〜トレーニングのサポートもお任せください。全米認定 ストレングス&コンディショニングスペシャリスト(NSCA-CSCS)・NSCA認定パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)の資格を有するセラピストがプロレベルのケアをお約束します。

  • マラソンが趣味でタイムを縮めたい
  • ジムでのトレーニングを効率よく行いたい
  • ダンスのパフォーマンスアップを図りたい
  • ヨガ教室に通っているのに、逆に体が疲れる・・・
  • ゴルフでスコアを上げたいが、練習してもよくならない

このようなご要望にも、しっかりお応えします。

パワープレートを本格的な運動療法機器として活用。面倒で大変なイメージの強い運動療法ですが、肩こりラボではあなたにフィットしたかたちで効率良く行います。

powerplate 6plus

powerplate6plus

アスリートの方やジムに行かれる方はご存知の方も多い「パワープレート」。一部の医療機関でも導入が進んでいる機器です。肩こりラボではプロ用のパワープレート®を設置しています。

 

パワープレートを用いてエクササイズをすることで、通常のトレーニングでは鍛えにくいインナーマッスル・体幹を超短期間で効率よく鍛えることが可能です。

そのため、筋力トレーニングが苦手であったり、抵抗感をお持ちの方には特にオススメです。

 

パワープレートは、フィットネスジムだけではなく、整形外科、産婦人科、循環器科などといった医療機関への導入も進んでいます。

そんなパワープレートにも短所がございます。それは、使いこなすには専門の技術・知識が必要な点です。パワープレートを効果的に使いこなすには、きちんとしたノウハウが必要なのです。

肩こりラボのセラピストは、全員パワープレート認定トレーナーです。パワープレート認定トレーナーが、あなたに最適な運動のプログラムを組み立てます。あなただけのカスタムメイドの運動療法でカラダ作りをサポートいたします。

「Power Plate®」およびロゴマークは、株式会社プロティア・ジャパンの登録商標です。

 

超音波療法

超音波療法は、深部を温める温熱効果と、急性期の怪我の治癒を促進する非温熱効果(音圧効果)があります。

超音波療法は、難治性の骨折の治癒を促進する効果が認められ、健康保険が適用されるようになっております。

骨折の治癒を早める超音波療法器を、肩こりラボでは導入しています。

肩こりラボでは、骨折の治療はできませんが、医療機器としてのポテンシャルに着目し、肘・膝・肩といった関節痛やスポーツ傷害のケアに応用しています。

超音波療法について

 

肩こりは歳のせい・仕方ないという常識を覆したい

肩こりに対する世間一般のイメージを変えたいと、肩こりラボは本気で思っています。

昔から人々を悩ませてきた肩こりですが、医療が進歩した現在においても、治らない症状に変わりはありません。

その場かぎりの緩和方法・一時的な解消方法ならいくらでもございます。緩和や解消は、まず必要とされますし必ず行いますが、それが全てではありません。

 

肩こりを治せる人がいなかった

 

これにつきると思います。

慢性的な肩こり自体への理解・認識自体が薄いのです。たかが肩こりくらいで・・・この言葉がすべてを物語っているでしょう。

決して簡単には、慢性的な肩こりの根本的な改善はできません。身体の状態だけでなく、生活スタイルも個々に異なるので、時間がかかったり、なかなか進まないケースもございます。

ですが、筋肉や筋膜の問題による肩こり・首こりでお悩みの方は、あきらめず希望をもっていたできたいのです。

 

肩こりラボは学芸大学駅前の小さな鍼灸マッサージ院

当院は東京都目黒区の学芸大学(東横線)の駅前にある鍼灸・マッサージ院です。

創業が2011年11月、学芸大学駅前に開院したのが2015年4月とまだ日は浅いのですが、学芸大学駅近辺の方だけでなく、都内近郊〜全国から患者さんにお越しいただいております。

ただ、少数精鋭のスタッフで運営している小規模の鍼灸・マッサージ院です。現実的に向き合える人数は限られております。そして、患者さん一人ひとりに対してのカスタムメイド治療のため、完全予約制です。

何となく肩が凝っているような気がするといった軽症の方から、どこにいっても治らないような、ひどい肩こりでお悩みの方、肩こり専門の外来をお探しの皆さま、是非一度ご相談ください。

 

肩こり・首こりでお悩みの方だけれども、当院にお越しになれない方に対して我々ができること。それは、メールやLINE、電話での対応、インターネット上での情報発信しかありません。

問診と姿勢を拝見することで、大まかな対処方法をお伝えすることができますが、実際に視て、触れなければ、わからないこともたくさんあります。

セルフケアで良くなる方もいらっしゃいますが、慢性的でひどい肩こり・首こりの解消には、セルフケアだけではどうにも難しく、直接的な施術が必要なケースも少なくありません。

そこで、あなたがお住まいのエリアでの治療院の選び方をまとめてみました。治療院選びの際、参考にしていただければ幸いです。

 

治療院の選び方

 

 

 

 


執筆者:丸山 太地
Taichi Maruyama

日本大学文理学部
体育学科卒業 東京医療専門学校 鍼灸マッサージ科卒業
上海中医薬大学医学部 解剖学実習履修
日本大学医学部/千葉大学医学部 解剖学実習履修

鍼師/灸師/按摩マッサージ指圧師
厚生労働省認定 臨床実習指導者
中学高校保健体育教員免許

病院で「異常がない」といわれても「痛み」や「不調」にお悩みの方は少なくありません。
何事にも理由があります。
「なぜ」をひとつひとつ掘り下げて、探り、慢性的な痛み・不調からの解放、そして負のスパイラルから脱するためのお手伝いができたらと考えております。


【検証】薬で五十肩・四十肩はよくなるの?五十肩に効くとされるクスリの効果と意味を解説

最近、テレビCMや広告で四十肩・五十肩がつらい方へといった市販薬の宣伝を見かけます。五十肩は日常生活に支障をきたしますし、夜眠れないほど痛かったりします。

しかし、病院へ行くのが億劫であったり、とりあえずすぐにでも痛み止めがほしい!!バファリンやロキソニンは効くのかよくわからない、そこで、ご近所の薬局で五十肩の痛みに効くとされる市販薬に手を出してしまうのは、仕方のないことです。

しかも「体の中から効く・・」「痛みにズバリ」といった飲めば治るかのようなキャッチコピーに心動かされ、先の見えない痛みに苦しむ患者さんの中には藁をもつかむ思いで購入を考えている方もきっと多いことでしょう。

「痛みが取れなければ、病院へ」なんていうCMもありますが、最初から病院に行けばいいのでは?と思われる方も多いことでしょう。そこで、薬を飲む事で五十肩が改善するものなのか、果たして治るものなのか、その成分と効能を元に検証してみます。

最初にはっきりと申し上げておきますが、一般的な五十肩向けの市販薬の説明には「五十肩が治る」とはどこにも書いてありません。たいてい「諸症状の緩和」と書かれています。なお、痛みが収まる=五十肩が治る、ではありません。

しかし、服用すれば治る、と思ってしまうような宣伝がなされています。

 

大事なポイント四十肩や五十肩は、放っておいても1-2年ほどで痛みだけは自然と治まることが多いです。痛みを感じなくなるまでの間、痛み止め注射を打ったり、鎮痛剤を服用してしのげば良いと思いがちですが、痛みだけ抑えていても、五十肩自体は治らないのです。

痛みが治まっても五十肩が治ったことにはなりません。

現代医学的には、原則再発はしないとされていますが、以前四十肩患い、再び五十肩になってしまったので今回はきちんと治療をしたいと訴えてご来院される患者さんが、当院には一定数いらっしゃいます。

治療せずに痛みが自然と感じなくなった時、残念ながら肩の関節は確実に動かしにくくなります。日常生活に支障はない動きはできても、発症以前の動きは確実にできなくなります。これは“年齢のせい”ではありません。四十肩や五十肩は、きちんと治療を行えば、肩の関節が正常に機能するよう元に戻ります。

 

今回は、四十肩や五十肩の薬について、肩関節痛の治療を行う者として、患者さんの悩みを少しでもスッキリしてもらいたいという思いでこの記事を書いていきます。

現在お悩みの方だけでなく、お父さん、お母さんをはじめ身の回りで四十肩・五十肩で悩んでいらっしゃる方のお役に立てましたら幸いです。

五十肩に効くクスリの本当の効果について

五十肩に効くという市販薬がアピールする効能は3つ。

お手元にクスリがある、または、クスリのホームページをご覧の方、説明やキャッチコピーをよく読んでみてください。

「痛みを解消」「痛みを緩和」「つらい症状を緩和」「体の中から改善」etc…実はすごく曖昧だと思いませんか?痛みが緩和されるとはいっても、五十肩がよくなる、とはどこにも書かれていません。

とはいえ、何よりもまず痛みをなんとかしたい!!と思われますよね。実際の五十肩(肩関節周囲炎)のクスリの効能について説明いたします。

五十肩に効くとされているクスリの効能は大きく分けると以下の3点です。

  1. 鎮痛作用
  2. 血流改善作用
  3. 軟骨修復作用(?)

 

鎮痛作用について

市販薬で鎮痛作用(痛みの緩和)が期待できるのは、消炎鎮痛剤が配合されているものです。消炎鎮痛剤(NSAIDs=Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs)とは各種あり、抗炎症作用、鎮痛作用、解熱作用を有する薬剤の総称でステロイドではない抗炎症薬すべてを含みます。

NASIDsに該当される場合は、痛みの緩和が期待できますが、痛みや諸症状の緩和をうたう市販薬全てがそうであるというわけではありません。

いわゆる解熱鎮痛剤、たとえば、ロキソニン、バファリン、ボルタレン、イブ  等はNSAIDsに該当します。

 

ペイン・スパズム・サイクルという考え方があります。

慢性的な痛みがある場合、痛みを感じる神経が過敏になる場合が多く、普段よりも痛みを感じやすくなってしまっているのです。これがさらに筋肉や精神の緊張を招き、新たな痛みを招いてしまうという悪循環を招きます。

この負のスパイラル[Pain-spasm cycle(ペイン・スパズム・サイクル)]を生んでしまうと、長期にわたって辛い状況から抜け出すことができなくなります。

Pain-Spasm-Cycle

出典: http://joshuaoliphantmassage.com/pain-spasm-cycle/

 

これを緩和するためには、痛みを感じ始めた時期(急性期)に鎮痛を図ることが大切なのです。

そこで、五十肩に効くとされている薬の中でよく宣伝されておりネット上でランキングされている上位の6種類を調べてみると、どれも消炎鎮痛剤(NSAIDs)は含まれていないことがわかりました。

代わりに痛み止めの成分として含まれているのはビタミンB群や各種の漢方でした。 神経痛の場合はビタミンB12が処方される場合がありますが五十肩は神経痛ではありません。厳密な意味での四十肩や五十肩は、関節の内部(滑膜)の炎症です。

また、漢方で血流を改善して痛みを緩和するとのことなのですが、痛みに苦しむ急性期は炎症が盛んなため温めたり血流を良くすると、かえって痛みが増してしまう可能性があるのでこの点は注意が必要です。

 

ビタミンB1、B6、B12が配合されたビタミン剤は、肉体疲労時の栄養補給、神経痛、筋肉痛、関節痛などの症状改善、眼精疲労に効果があるとされていて、転じてコリをほぐす効果があるとされていますが、ここで大切なのは、ビタミン自体は、あくまでも身体の代謝に必要な栄養素です。

ビタミン自体がコリをほぐすわけではありません!カラダの機能を補助する栄養素であって、普通の食生活をしていれば不足することはあまりありません。

 

では純粋に鎮痛薬という点に的をしぼってみます。 医師によって処方されるお薬(処方箋医薬品・医療用医薬品)には消炎鎮痛剤が十分に含まれているため鎮痛作用が確かにあります。

いわゆる頭痛・生理痛などのための市販の鎮痛薬は第一類医薬品・第二類医薬品に分類され、消炎鎮痛剤(NSAID)が含まれているため、ある程度痛みの緩和には有効です。そのため、急性期の鎮痛には有効と考えられます。

 

医薬品の分類と消炎鎮痛剤の含有量の表
分類 消炎鎮痛剤の含有量
医療用医薬品医師による処方せんが必要★★★★★
一般用医薬品 第1類・・・副作用に注意が必要薬剤師のみ扱える★★☆☆☆
 第2類・・・副作用が少ない薬剤師、登録販売者★☆☆☆☆
 第3類・・・副作用の心配をしなくても良い薬剤師、登録販売者☆☆☆☆☆

 

とはいえ病院で医師の処方による消炎鎮痛剤と比較すると含まれる成分の量の差は歴然で、その効能の差も明らかです。

病院でもらった薬、処方された薬は効きが全然違う、というのは一般的な認識だと思いますが、この理由の一つが、有効な成分の含有量の違いなのです。

 

血流改善作用について

市販薬で一般的に五十肩・肩関節周囲炎に効くとされている薬は第二類医薬品・第三類医薬品に分類されています。上記でもご説明させていただきましたが、五十肩の薬には消炎鎮痛剤はほとんど含まれておらず、含まれていても微量であり、鎮痛作用は非常にマイルドと思われます。

では、なぜそれらのクスリが五十肩に効くと謳っているのかといいますと、血流を改善することが効果ありとしているためです。配合されている漢方の成分やビタミン剤によって血流の改善を期待するようです。

急性期は炎症が盛んなため、血流が増す事で痛みが増してしまうことがありますが、拘縮期以降は血流を増すことで、痛みの緩和などにプラスに働くことは確かに考えられます。これは、服薬がプラスになるというよりは血流改善を促すということは確かに効果的であろう、という意味です。

しかし血流改善を求めるだけならば、クスリを服用するよりも、ホットパックや温水などを用いたご自身で行うことができる温熱療法にて直接患部を温めた方が、疼痛閾値を上げる働きもあり痛みの緩和作用としてずっと効果的です。

軟骨修復作用について

グルコサミン、コンドロイチン・・・誰もが名前だけは知っているという知名度抜群の成分です。コンドロイチンのような軟骨成分は五十肩の市販薬に含まれている場合が多いです。大量のCM、通販、さらにはドラマかと思ったらCMだったというように、あの手この手でテレビを見ている人を洗脳した結果、磨り減った軟骨が復活すると信じている人も少なからずいらっしゃいます。

そして、五十肩は加齢現象によるものいう認識が広まっているため、加齢 → 軟骨がすり減る → 痛み という図式を想像する方が多いと思います。

四十肩や五十肩は軟骨が磨り減って生じるものではないという事実

セラピストとして、はっきりと申し上げますが、四十肩や五十肩は軟骨がすり減るから生じるわけではありません。この点は多くの方に誤解されている点でございます。

先の記事内でご紹介させていただきましたが、レントゲン所見上異常がなく骨や関節軟骨など器質的な異常が見当たらないのに痛みがある場合、そして関節包などの軟部組織が異常を起こしてしまっている状態で、特徴的な病期を経る状態を厳密な意味での「五十肩」や「四十肩」といいます。

もし骨や軟骨に異常があれば他の診断名がつきます。

厳密な意味での四十肩や五十肩は、上腕骨と肩甲骨を連結する肩甲上腕関節の、関節包の内面の存在する滑膜が炎症を起こしている状態です。慢性例や重症例ですと、関節包と関連のある周囲の組織に炎症が波及したり、合併した炎症が見受けられることがありますが、原則、構造的な問題(骨や軟骨の問題)は無いものです。そのためレントゲン上は異常が無いとされるのです。

五十肩も四十肩も、医学的には肩関節周囲炎と呼ばれ、病態は同じものです。発症する年齢によって俗称として「四十肩」「五十肩」と使い分けています。ですので、「四十肩」や「五十肩」は正式な医学的な名称ではございません。本記事では、わかりやすやを優先して、肩関節周囲炎=(厳密な意味での)五十肩=(厳密な意味での)四十肩 として「五十肩」と表記させていただきます。

では、磨り減った軟骨が再生すると思われているコンドロイチンやグルコサミンって何の意味があるのでしょうか?

コラーゲン摂取→お肌プルプル・・・気のせいです。。効果ありません。

女性には悲しい事実ですが、コラーゲンを摂取しても肌に効果はありません。肌の上から塗っても浸透しません。ただ、コラーゲン自体に保湿成分があるので、化粧品としての効果はあるでしょう。

コラーゲンを摂取しても美肌効果はが無いのとコンドロイチン、グルコサミン摂取の効果はないというのは原理は同じです。それら軟骨成分を摂取しても、実際は消化吸収される際には軟骨としてではなく、分解されてコンドロイチンは乳糖、グルコサミンはブドウ糖として吸収されます。

仮に、軟骨成分が腸から吸収された後に体内に入って再び元に戻ったとしても、血液として流れていき関節内の滑液にまで運ばれ、都合よく軟骨がすり減っている部分に集まり、修復されるのを助長することができるかどうかは医学的に疑問が残る所であり、正直な所、疑似科学といわざるを得ない部分があります。

本来、軟骨には血液循環がほとんどありません。血液の代わりに関節内に存在する滑膜から分泌される滑液によって栄養が補給されています。残念ながら人体の中でも軟骨への栄養供給の優先度が低く、血液→滑膜→滑液→軟骨 となるため血液中にいくら栄養素が存在していても軟骨に到達するまで間に障壁が存在します。

これは生命維持において関節軟骨への栄養供給優先度は低いためです。さらに栄養が軟骨まで届いたとしても、その栄養素は限りなく微々たるものです。関節軟骨は、厳密に言えば若干は再生能力がありますが、画像検査にて観察できる肉眼で確認できるレベルの再生能力は基本的に持ち合わせていません。

学術的に「結論」はすでに出ています。

ところが、効果の有無を示した論文が多数出展されており、サプリメント会社やフィットネス関連の方々は推奨する一方、医療関係者は否定するといった形で議論されてきました。医療関係者が否定するので、サプリメントの訪問販売の業者などは「これを医学的に認めると、医者が儲からなくなるから医者は認めない。」などという陰謀論まで持ちだして高額な商品を販売することもしばしばです。

何が正しいのか?

2010年にメタアナリシスが発表されました。メタアナリシスとは複数の研究結果、研究データを計算してまとめて解析、分析したものです。これは、根拠に基づいた医療において、最も質の高い根拠とされます。様々な説がある中で、信頼のおける結果が出ているのです。

 

結論コンドロイチンとグルコサミンは例え二つを組み合わせて飲んだとしても変形性膝関節症、変形性股関節症への効果、つまり「すり減った骨や軟骨を修復する効果は期待できない

 

当文献では論文としての形式上膝と股関節に限定しておりますが、直接患部に注射するのではなく経口摂取である限り、成分は血中に入り全身を循環するため膝と股関節へ選択的・限定的に集まるという事は考えにくく、腰・肘・手などといった他の関節・軟骨にも同様と考えて差し支えないと思います。

この結論から、整形外科でしばしば言われる「背骨の間が狭まっている」「関節の隙間が狭くなっている」ことによる痛み・しびれなどに対する作用は全身どこの部位においてもあてはまる事と考えても良いのではないでしょうか。

つまり、グルコサミンやコンドロイチンなどの軟骨修復作用をうたう成分は、例え「医薬品」という表示があったとしても経口摂取である限り、身体各所の変形性関節症・頚椎ヘルニア・腰椎椎間板ヘルニアなどの痛み・しびれを改善する効果(すり減った骨や軟骨を修復する効果=関節と関節の隙間が狭くなってしまっているのを回復させる効果)はプラセボ(心理的作用)以上のものは期待できないと考えて良いでしょう。

 

ただし、2018年に発表されたメタアナリシスでは、「グルコサミンやコンドロイチンのような広く使用されているサプリメントは、効果がないか、あるいは小さく臨床的に重要ではない」という結論とさてておりますが、実験結果としては、短期的な痛みの緩和において役に立つ可能性が示唆されています。

医学に絶対はありませんし、今の常識が数年後には非常識になるということは少なくありません。今後研究が進み、新たなことがわかってきて覆るという可能性はありますが、エビデンスを元に考えますと、現時点の結論としては、コンドロイチンやグルコサミンといったサプリメント・市販薬は、変形性関節症の長期的な改善において効果は低いと考えられます。また、同様に五十肩の根本的な改善にも効果は低いと考えて良いかと思います。

 

 

余談ではりますが・・・

 

ヘルニア=腰痛ではない

ヘルニアといいますと、腰の椎間板ヘルニアが一般的で、ヘルニア=腰痛と思われる方が大半かと思われます。椎間板ヘルニアは、ヘルニアの一種です。

ヘルニアという言葉は、ラテン語で「脱出」という意味です。そこから、体内の臓器などが、本来あるべき部位から脱出した状態を指します。

脱腸やでべそもヘルニアなのです。脱腸は鼠径(そけい)ヘルニアといい、でべそは臍(さい)ヘルニアといいます。

椎間板ヘルニアは、椎間板の中心部にあるゲル状の組織が外へ出てしまっている状態で、脊髄や神経を圧迫するため痛いのです。主に腰の部分にある椎間板(腰椎)で発症します。ぎっくり腰として発症することもあります。

肝心の椎間板ですが、これは背骨の一つ一つの骨と骨の間にある円形の線維軟骨です。中央部分は髄核と呼ばれるゲル状でその周囲をコラーゲンなどの線維輪が囲っています。骨と骨の衝撃を和らげるクッションのような役割なのです。人間の複雑な動き、運動ができるのは、この椎間板のおかげなのです。

五十肩の激痛に対する治療について

五十肩は症状によって3つの時期を経ます。これは、どんな五十肩であれ共通です。これを病期といい、以下の3つの病期となります。

急性期 → 拘縮期(慢性期) → 回復期

このうち最もつらいのは言わずもがな最初の急性期です。急性期の間は夜、痛くて眠れない、僅かでも動かすと激痛が走る、といった痛みのために心身ともに疲弊してしまいます。激痛に苦しむ患者さんには本当に心苦しいのですが、急性期にはどんな治療を施してもいきなり治るということはないというのが実状ですので鎮痛に重点をおく治療となります。

ですので、急性期は炎症をなるべく早く落ち着かせるために肩関節周囲の負担を減らし、余分に動かしたり治療するなど過度の刺激は避け、とにかく安静を図りつつ鎮痛を持続させながら、拘縮期(慢性期)へ移行するのを『待つ』期間です。安静が大事ということは・・・痛みを抑えて、肩が楽に動かせることをアピールしている薬がありますが、服用される方は気をつけてください。痛みが治まった=動かせる、ではないのです。

拘縮期に移行したらはじめて前向きな治療が可能となるのです。痛いからどうにかしようと様々な処置を行う事により、これが刺激となりかえって炎症を助長させてしまい、つらい急性期を長引ませてしまう可能性があるのでこれにも注意が必要です。我慢できず痛み止めやヒアルロン酸の注射をしたが、注射が刺激となって炎症を助長させかえって痛くなってしまったという例はめずらしくありません。

このため、五十肩の治療は病期に合わせて最適な処置を行う必要があります。 病期ごとにどうような治療が適切かはこちらをご参照ください。

【肩関節周囲炎】50肩の病期に応じた対症療法と原因療法とは?

はたして五十肩の薬を飲んで五十肩は治るのでしょうか?

五十肩に効くとされる市販薬に消炎鎮痛剤が含まれているようでしたら少なからず(1)急性期における鎮痛作用は期待できます。しかし、医師から処方される鎮痛剤と比べるとその量は微々たるものであり、効果も同様です。処方薬が効かないのに市販薬が効くということは理論上考えにくいです。 消炎鎮痛作用という点でみた場合、効果の程度を比較すると 「処方された消炎鎮痛剤薬 > 市販の消炎鎮痛薬 > 五十肩に効くとされる市販薬」 となります。

血流改善作用におきましては、炎症が盛んな急性期には返って痛みを助長させてしまう可能性がありますので注意が必要です。血流改善が効果的となる可能性があるのは (2)拘縮期以降となります。

軟骨修復作用においては・・・上記でご説明いたしました通り五十肩の治癒とは関係はないでしょう。

これらの事から、五十肩の痛みをどうにかしたくて服薬を検討する場合は「市販薬には医師から処方される消炎鎮痛剤以上の効果を期待することはできない。特に五十肩に効果的と宣伝されている薬の効果は非常にマイルドであることが予想される。」が私の見解です。

 

結論服薬という手段は急性期における鎮痛には有効だが、それは根本治療にはならない。

 

実際の効果はないけれども、調子よくなった気がするのならば効果あり

“体の内側から効く”というキャッチコピーは、とても効きそうですが、急性期で痛みに苦しむ場合、医師から処方された鎮痛剤以上の効果を市販薬に求めることはできないこととなります。現実問題として、急性期の激痛は処方された鎮痛剤や強いお薬、そして注射をうってもおさまらないことがあります。するとつい、「根拠が定かでなく、よくわからないけど効きそうなもの」に頼りたくなってしまう気持ちはとてもわかります。

一見、さも効きそうな効能がうたわれている市販薬やサプリが宣伝広告されていますが、五十肩の痛みをどうにかしたい場合、処方薬を服用することが最も痛みから解放される手段である事は変わらないでしょう。特に急性期の激痛においては藁をもすがる思いでどうにかしたいとお考えなのは重々承知ではありますが、処方された鎮痛剤が効かないのに鍼灸・マッサージはじめ、漢方やその他の療法が効くということはまずありえません。

ただ、クスリを服用することで、効いている気がする、クスリの影響でなかったとしても調子が良くなったのならば、それはラッキーなことです。病は気から・・・というように、精神的な影響は大きく、思い込みは決して馬鹿にできません。カラダの調子がよくなった!治ってしまった!これが一番です。

いくらクスリを信じて飲んでも効果がない場合は嫌かもしれませんが上記で述べた現実と向き合ってください。

五十肩の薬の効果を知ってガッカリされた方、とっておきの方法をお教えします。

安心してください。 そのような方にご自身でできる、とっておきのセルフケア方法があります。それはアイシングです。 古典的な方法ですが、正しく行うことで、意外な効果が期待できます。是非一度はお試しいただきたいと思います。

アイシングもあくまで鎮痛目的であるため、ずっと続ければ良いというものではありません。あくまで急性期の痛みをコントロールするための対症療法とお考えください。

五十肩の急性期における効果的なアイシング方法は 氷嚢(ビニール袋に氷と水を入れた簡易的なものでも良いです)にて痛い部分を20分間程冷やします。 もし、患部が熱感をもっていて何もしないでもジンジン痛いようでしたら、20分冷やした後一旦休憩し、患部の皮膚の温度が常温となるまで待ちます。皮膚の温度が元に戻ったら再度冷却を行います。この行程を痛みが気になる際に行ってください。一日1回、1セット行っていただくだけでもだいぶ楽になると思います。この時の注意点は、凍傷となる恐れがあるため、保冷剤や氷で直接冷やしてはいけないということです。アイシングとはいえ0℃以下で冷やしてはいけないのです。氷のうは薬局やスポーツ量販店にて安価でお買い求め可能です。

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また、アイシングのしすぎにも注意が必要です。急性期の痛みに苦しんでいる際に、アイシングを行うと、その効果に驚くと思います。するとついついアイシングをたくさん行えば良いと錯覚してしまいがちなのですが、過ぎたるは及ばざるが如しという言葉のとおり、アイシングの行いすぎには注意が必要です。アイシングを行う時間が過度に長いと例え氷のうを用いていても凍傷を起こす可能性がありますし、常に冷やす事によって返って血流が悪くなり他の痛みを引き起こしてしまう恐れがあるため、行う時間に注意をしていただきまして、繰り返す場合は皮膚の温度が完全に元通りになってから行うようにしてください。

ただし、夜間痛があるようなひどい炎症がある場合、最も改善できるのは、肩関節専門医による治療です。五十肩の炎症期(急性期)は、関節方の内部に非常に強い炎症が生じています。そのため、適切な薬剤を用いた医学的な対処が最も効果的となります。

そのため、夜間痛や安静時痛のあるような状態であれば、セルフケアではなく、専門医の治療を受けることを強くご推奨いたします。

拘縮期(慢性期)以降の服薬の有効性について

一時の激痛や夜間痛などは落ち着いたが、まだ動かすと痛いという(2)慢性期に入ったら、肩甲骨周囲の緊張した筋肉を弛める事とインナーマッスルの強化など肩関節が動くことができる下地作りが根本治療には必要です。血流改善の目的はあくまでも鎮痛のためであり、動かしやすくするためです。つまり運動療法の補助的要素であり、拘縮期において、血流改善のみを行っていても五十肩が治ることはありません。

五十肩に効くとされる市販薬は拘縮期に入ってからでしたら、強い鎮痛作用を求めることもありませんので、血流改善目的で服用する意味は少なからずあるように思えますが、医学的にはどのような扱いなのでしょうか?

『今日の整形外科治療指針 第6版 医学書院』409ページには五十肩の治療において急性期は鎮痛剤を服用し安静を図るが、拘縮期には基本的に薬物療法の必要は無い。(要点を抜粋させていただきました)

また、『標準整形外科学 第11版 医学書院』420ページには 疼痛が強い時期(急性期)には安静と消炎鎮痛剤の服用や注射などが行われるが、可動域制限が主体の凍結期(拘縮期)に達したらリハビリを中心に行う。(要点を抜粋させていただきました)

このように二つの医学専門書おいて、拘縮期(慢性期=凍結期)には薬の服用が必要ないということが記載されておりました。

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【まとめ】五十肩には適切な対処方法があります!!

医学的根拠に基づいた治療という観点から申し上げると、四十肩・五十肩におきましては、急性期においてその場の痛み・辛さを抑えるために消炎鎮痛剤を服薬することは効果的です。拘縮期以降においては、お薬の服用は得てして必要ではないとされています。

最も肝心なのは、たとえ薬を飲み続けたとしても根本的に治ることはないということです。お薬の役目はあくまで、急性期の乗り切るための鎮痛目的です。拘縮期以降、本格的に肩関節の可動性を回復させる治療を受ける前までその場の痛みをしのぐものとして活用していただけたらと思います。

何よりも、五十肩を根治させるためには、病期に応じた適切な処置を行うことが大切です。

例えば、急性期は積極的な安静が必要ですが、拘縮期はたとえ痛くても積極的に動かさなければなりません。痛いからといっていつまでも安静を保ちすぎるのは返って治癒を遅らせてしまう要因となります。このあたりはとても詳細な見立てが必要となりますので、是非、自己判断で病期や状態を判定せず、お近くの専門家にご相談いただけたらと思います。

【補足】五十肩に限らず、肩こり、腰痛などの慢性的な症状でお悩みの方へ

慢性的な症状の解決には、ご自身でできる事や、行っていただかなければならない事はもちろんあります。 しかし慢性的な症状となればなるほど、ご自身では気が付かない部分に原因があったり、ご自身の力ではどうにもならないことが治るのを妨げているという場合がしばしばあります。

良かれと思って行っていただいている事や、○○改善本に書かれていることを自己判断で行う事によってかえってマイナスとなってしまっている事もよくあります。

どうしても「劇的な効果」や「自力でなんとかする」という点に着目されがちですが、確実な治療にはそれなりの手順や段階があります。

治療は魔法ではありません。こと東洋医学や鍼灸・マッサージは「即効性」や「魔法のような効果」を強調されますが、100人に1人たまたまそのような劇的な効果があったとしても、その1例だけを強調して効果有りとしてしまう良くない慣習があります。

今痛みに苦しんでいらっしゃる方には本当に心苦しいのですが、いきなり症状をゼロにするのは現実問題、困難です。 確実に改善していくためには、ある程度の施術回数や期間が必要なのです。

症状が安定し、セルフケアを体得し、ご自身で体調管理ができるようになるまで一定期間プロに体を任せるのも現状打開のための一つの手ではないかと思います。

もし、当院へ大切なお身体をお任せいただけるようでしたら、通ってもらうためではなく、一刻も早い最短でのゴールを目指します。

 

 

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執筆者:丸山 太地
Taichi Maruyama

日本大学文理学部
体育学科卒業 東京医療専門学校 鍼灸マッサージ科卒業
上海中医薬大学医学部 解剖学実習履修
日本大学医学部/千葉大学医学部 解剖学実習履修

鍼師/灸師/按摩マッサージ指圧師
厚生労働省認定 臨床実習指導者
中学高校保健体育教員免許

病院で「異常がない」といわれても「痛み」や「不調」にお悩みの方は少なくありません。
何事にも理由があります。
「なぜ」をひとつひとつ掘り下げて、探り、慢性的な痛み・不調からの解放、そして負のスパイラルから脱するためのお手伝いができたらと考えております。