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一流アスリートと二流アスリートを隔てる壁〜トレーニング計画の重要性

常に進化し、記録更新やパフォーマンスアップをし続けることができる一流アスリート。

対して、練習をやってもやっても一向に先に進まない、いつまでたっても現状打破できない二流アスリート。

この二者間には、前者からは見えるが後者からは見えない大きな壁が存在します。

 

一流選手と二流選手の決定的な差は何でしょうか?

 

今一度じっくり考えてみましょう。

今、あなたの肉体とパフォーマンスが明らかに右肩上がりに伸びて精神的にも充実していたとします。アスリートとして大成するために今一番大切なのは、この右肩上がりの状態を維持することです。

そこであなたがとるべき行動は何でしょうか?

おそらく大多数の方は心身共に充実している「今」が心地良くてそのままトレーニングを継続するか負荷を増加させていくでしょう。

その先に待っているもの。

はい。そうです。

故障です。

多くの二流アスリートは調子が良いとそのままそれが続くと思い、強弱とケアをおろそかにしてトレーニングをし続けます。そうすると知らぬ間に疲労が蓄積し徐々にパフォーマンスが低下していきます。

ここが分岐点となります。

この分岐点を把握し、コントロールできるか否か、これが一流と二流を分けることになります。

一流アスリートが行っていること

 

一流アスリートは先に述べた「分岐点」を認識しているため、事前に対策を行います。しかし二流アスリートは、スポーツ障害となりトレーニングを中断せざるをえなくなります。するとパフォーマンス低下は加速し、トレーニング前と同レベルかそれ以下に落ち込みます。しばらく療養しケガが治ったらトレーニングを再開しますが、本質がわかっていないためこれをひたすら繰り返してしまいます。

結局、年間単位でみてみると、一年経って全く立ち位置がかわっていないという状況となります。これは大成しない二流アスリートが陥っている典型的パターンなのです。

一流アスリートは、トレーニングよりもケア・治療に時間・お金をかける人が多いのは、ご存じの方も多いはずです。時間やお金をたくさん費やすことが大切なのではなく、かけるべきポイント、先に申し上げた「分岐点」の認識が大切なのです。

 

一流選手になるために必要なこと

 

一流選手になるために具体的に何をすればよいのでしょう?

一流選手のように事前に対処すること、これは今からでも遅くはありません。アスリートは競技力・パフォーマンスを向上させたいからこそ、つらいトレーニングを行っているはずです。誰も故障したくて故障しているわけではありません。誰もが進化を望んでいます。

目の前に落とし穴があり、それをあらかじめわかっていたとしても、避けられるものだとしても突っ込んでいく必要はありません。ですが、そうせざるを得ないことも多々あります。オリンピックやサッカーW杯が4年に1度しかないように、競技・大会・選考のタイミングは時として残酷です。本当に残念な涙をたくさんみてきました。だからこそアスリートはこのパターンにはまってしまうことだけは避けていただきたいと切に願います。

自分を追い込むことに逃げず、計画的に休む

多くの方は筋トレした翌日は超回復のために休んだ方が良いということは知っています。しかし数週間、数ヶ月単位といった長期間にわたるトレーニングセッション、トレーニング処方の組み合わせまで考えている人は極僅かです。そしてその計画の本当の意味まで理解していなければなりません。ストレングスなのかファンクショナルなのかフィットネスなのか、はたまたトリートメントなのか各トレーニング処方の本質的意義を認識する必要があるのですが、なされていないもしくは勘違いしている・思い込んでいるケースが多いです。

筋トレひとつにしても、その内容と目的により休息時間や頻度が異なります。

ここに問題がありました。

アスリートにとってピークパフォーマンスを発揮できるのは本当に短い期間です。そして競技レベルが上がれば上がるほど頻度が減り、年に何回もありません。目標となる大会や記録会とそれを合致させ、良い結果を出すことがトレーニングの最大の目的であるはずです。

目標が山の頂上にあり、いかにピークパフォーマンスの頂点とマッチさせることを考える必要があります

調子が良くてどんどん向上している「今」だからこそ、スポーツ障害に陥りパフォーマンス低下してしまうリスクも同時に潜んでいるということを忘れてはいけません。

調子が良い「今」だからこそ積極的休養、そしてケアを。

トレーニングをしないと不安だから、、、

とにかく追い込んで体をつくる、、、

休むのが嫌い、、、、

などといった単に自分の感情に任せてのトレーニングをしていては先へは進むことができません。

感情に流されず客観的視点にたってトレーニング計画をたてましょう

つらく苦しいトレーニングを行う目的とそれを行うモチベーションは、最高の結果を求めるからです。トレーニングをして前に進んでいなければ、あなたの今行っていることのどこかに、そもそも計画自体にエラーが生じている何よりもの証拠です。

アスリートに限らず人は、答えや結果ばかり安易に求めてしまいます。トレーニングに対してもより効率的に、効率的なトレーニングだから人の倍行えばさらに・・・と欲に流されがちです。それを自分を追い込むという精神論で美化しようとしてしまいます。ポジティブな思考はとても大切ですが、それ以上にどのような状況でも冷静に考えることができる精神的な強さが必要です。

伸び悩んでいるアスリートは、トレーニングの方法論うんぬんの前に、トレーニング計画の重要性を今一度お考えください。

計画を組み立てるには冷静な思考・判断が大切ですが、きちんとしたトレーニング計画とその意味・意義を理解していれば無理や無茶をせず冷静さを保てるはずです。

 

 

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執筆者:丸山 太地
Taichi Maruyama

日本大学文理学部
体育学科卒業 東京医療専門学校 鍼灸マッサージ科卒業
上海中医薬大学医学部 解剖学実習履修
日本大学医学部/千葉大学医学部 解剖学実習履修

鍼師/灸師/按摩マッサージ指圧師
厚生労働省認定 臨床実習指導者
中学高校保健体育教員免許

病院で「異常がない」といわれても「痛み」や「不調」にお悩みの方は少なくありません。
何事にも理由があります。
「なぜ」をひとつひとつ掘り下げて、探り、慢性的な痛み・不調からの解放、そして負のスパイラルから脱するためのお手伝いができたらと考えております。


マラソン(長距離走)を走ってどこが痛くなりますか?

先日は大賑わいの東京マラソンでした。

中継を観ながらふと思いました。

「もったいない走りをしている方が多いなぁ・・・。ちょっと手を加えればみんなあと10分は速くゴールできるのに・・・。」と。

運動後の筋肉痛の場所によって分かること

さて、運動後あなたは筋肉痛をどこに感じていますか?

もし、太ももの前(大腿四頭筋)が痛いようであればあなたはとってももったいない走りをしてしまっている一人です。クロカンコースでない限り、正しくは太ももの裏(ハムストリングス)と臀部(お尻)が一番に使われなければなりません。 太ももの前を酷使した走りをしているため、長距離走で腰や首が痛くなってしまうのです。

おそらく今朝目覚めて「何でこんな所が筋肉痛なんだ!!?」と思われた方が多いと思います。それは単に運動不足なだけではなく、あなたの身体活動全体が不合理な動きとなってしまっている証拠です。

プロアスリートのトレーナーとして、効果的なストレッチ方法をお教えしましょう。

今日から写真の股関節前を伸ばすストレッチ(良い例)を今日から始めてください。悪い例のように、前のめりや猫背にならないようにすることがポイントです。

2012-02-22 21.49.30

1回15秒×2セットを左右、1日3回2週間まず継続してみてください。

つまり、朝昼晩に各1分ずつ、一日あたりトータル3分間だけ確保してもらえれば、意外な効果を実感していただけると思います。

このストレッチの意味についても説明いたします。

肩こり、腰痛、各種スポーツ障害はその部分だけに問題があるわけではなく、体全体のバランスの乱れが原因となります。現代人の多くは股関節周囲に原因が潜んでいる場合が多いので、その大元を改善することが大切なのです。

つまり、今回ご紹介したストレッチは、何に効くという限定的なものではなく、体のバランスを整えて各種トラブルの原因へ対処するためのストレッチです。

まずは上記の処方をやってみてくださいね。

要点をおさえて行えば、ほんのささいなことをやっただけでも体は変わるものなのです!!

最後まで、お読みいただきまして、ありがとうございます。

今回の記事はお役に立ちましたでしょうか?パフォーマンスアップについてお悩みの方、なんとかしたいとお思いの方、是非、一度ご相談ください。

SNSにて他の方にシェア頂けると励みになります。

 

 

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執筆者:丸山 太地
Taichi Maruyama

日本大学文理学部
体育学科卒業 東京医療専門学校 鍼灸マッサージ科卒業
上海中医薬大学医学部 解剖学実習履修
日本大学医学部/千葉大学医学部 解剖学実習履修

鍼師/灸師/按摩マッサージ指圧師
厚生労働省認定 臨床実習指導者
中学高校保健体育教員免許

病院で「異常がない」といわれても「痛み」や「不調」にお悩みの方は少なくありません。
何事にも理由があります。
「なぜ」をひとつひとつ掘り下げて、探り、慢性的な痛み・不調からの解放、そして負のスパイラルから脱するためのお手伝いができたらと考えております。


アスリートが競技力・スポーツパフォーマンス向上のために必要なこと

当院では、ランナーの方々の治療を頻繁にやらせていただいております。その中で少し気になったことがあったのでブログ記事としてアップさせていただきます。(ランナーを例にあげさせていただいていますが、どの競技においても共通していえることです)

 

ランナーは疲労や痛みがあっても休まずにジョグでつなごうとしますが、理由を説明できますか?

ランナーの方々は痛みや疲労があるとジョグでつなごうとします。(ジョギングはウォーキングとランニングの中間を意味します。)

問題が生じているならば、普通に考えれば完全オフにするべきではないでしょうか?

どんな競技でも、競技に限らず楽器演奏でも、一日でも休むと鈍ると妄信的に信じられています。

そこで、調べてみた所、2~3日の完全休息で有酸素性代謝能力や持久性筋力が低下する、つまりパフォーマンスが低下するという文献はどこにも見当たりません。

例えば、よくあるシンスプリントやアキレス腱周囲炎、膝蓋靭帯炎、腸脛靭帯炎などといったオーバーユースによるスポーツ障害になってウォークやジョグでつなぐということを聞きますが、これも疑問が残ります。オーバーユース(使いすぎ)ならば完全に休ませなければいつまでたっても治らないし、中途半端に行うのが一番マイナスになると思います。

ウォークやジョグはランよりは低負荷ですが、結局は傷んでいる部分に負荷がかかるため治りは悪くなります。そればかりか、かえって慢性炎症と化し難治性のものへと変化していく可能性も高いです。

体を動かさないことによる不安と、なるべく身体能力を落としたくないがためにそのように「つなぐ」ということを行うのだと思いますが、結局痛みが長引きそれに伴いパフォーマンスは低下してしまいます。良かれと思ってやっていても却ってマイナスとなってしまうのです。

疲労と痛みはイコールではないということ

痛みがなくても疲労は科学的な面からみて、間違いなく蓄積します。そして筋の収縮能力や代謝の低下を招きます。(疲労を感じさせ身体機能を低下させるセロトニン・ブラジギニン・水素イオン・カリウムイオンなどといった化学物質が蓄積していきます)

練習した分だけ競技力が上がるというのは残念ながら正の相関関係にはないのです(スキルやエクスペリエンスは別です)。

各競技によって根拠の無い慣習はつきものですが、「陸上長距離」「武道」「バレエ」においては特に多い印象があります。

筋肉だけがすべてではありません。

勘違いがないようにしていただきたいのが、筋肉だけが重要ではないということです。

靭帯・腱・関節包・滑膜などには身体活動を調整するセンサーがつまっており、これらは一定の物理的刺激に非常にもろいのです。そして損傷した場合、基本的に元通りには戻りません。意識の無い部分が合理的に働いてくれることによって、初めて機能的な身体活動が生まれます。機能的な身体活動があるからこそ、ケガが減り、競技力が向上し、良い結果が生まれます。これは非常に重要なことです。

完全な休息をとることは、トレーニングにおいてとても大切です。

以上により、高強度のトレーニング後や、痛みの初期のうちに短期に完全休息を行うことが何にも増してメリットが高いのでは無いでしょうか。ちなみに、急性炎症というのは生理学上48~72時間、つまり約3日間で落ち着きます。言い換えると早い段階で3日間オフをとれば長引くケガとならずに済んでしまうのです。早い段階で3日間のオフをとる勇気が、一年後のあなたのパフォーマンスを大きく左右するでしょう。ケガを繰り返したり、長引いてしまっている場合は、治療の内容うんぬんの前にまずは練習計画を今一度見直す必要があります。

結論

「心・技・体」をまとめて考えると同時に、別々にも考えなければなりません。特にアスリートならば『慣習=良い』 と安直に考えずに、しっかりと自身が噛み砕いて本質を理解した上で行動しなければならないと思います。痛みの感覚が個人個人によって違うように、刺激に対する感受性も千差万別です。仲間が大丈夫だから・・・、有名選手がやっているから・・・ではなく、あくまでもあなたに適しているかどうかが一番のポイントです。

恐らく現状で「損」をしているアスリートは相当数におよぶでしょう。治療の本質は、単に痛みを取ることではなく、その軌道修正を行い善の循環に乗せることだと考えています。

競技パフォーマンス向上に必要なのはメリハリです。

アスリートが、心身共に充実した調子の良い期間が短いのは、個々のオリジナルのリズムを把握できていないケースが多いと思います。

調子が良いとついつい頑張りすぎてしまう。結果的にオーバーワークになり疲労やケガとなり、逆にパフォーマンスが後退してしまうということを繰り返しは本当に多いです。

短期的ではなく常に長い目でみたビジョンをもつこと

短期的ではなく、長期のビジョンをもって、「目的は何なのか?」「どこに照準をあわせるのか?」を常に問いながら体造りと競技力向上が図ることが大切です。

一度決めたら、かたくなにそれに従うのではなく、柔軟な計画性が肝心です。常に目標・ビジョンは変えていく・アップデートする必要があるのです。

目標や計画を柔軟に変更すること、これは強くするべきところは強くし、弱くするべきところは弱くするというメリハリをつける、に通ずると思います。

競技力向上のキーワードは『メリハリ』です。

最後まで、お読みいただきまして、ありがとうございます。

今回の記事はお役に立ちましたでしょうか?パフォーマンスアップについてお悩みの方、なんとかしたいとお思いの方、是非、一度ご相談ください。

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執筆者:丸山 太地
Taichi Maruyama

日本大学文理学部
体育学科卒業 東京医療専門学校 鍼灸マッサージ科卒業
上海中医薬大学医学部 解剖学実習履修
日本大学医学部/千葉大学医学部 解剖学実習履修

鍼師/灸師/按摩マッサージ指圧師
厚生労働省認定 臨床実習指導者
中学高校保健体育教員免許

病院で「異常がない」といわれても「痛み」や「不調」にお悩みの方は少なくありません。
何事にも理由があります。
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