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肩ラボ独自のマッサージ技術「IDマッサージ」

IDマッサージは一般的なマッサージ方法とは一線を画する画期的なメディカル・マッサージです。

IDマッサージは、肩こりラボが通常のマッサージや整体などでダメだった方のために考案した「技術」です。はりが怖い方へも最適です。

一般のマッサージでは触れられない細かい部分や隠れたコリに対してIDマッサージなら十分な刺激を与えることができます。

通常のマッサージや整体とは全く違うマッサージですので肩こりラボの「独自技術」と謳っておりますが、その中身は医学的根拠に基づいた本来あるべきの正しいマッサージ方法です。

IDマッサージの効果は、施術直後から感じていただけることをお約束します。

IDマッサージのID(アイディー)の意味

一般的にIDとはindividualの略で「個々の」という意味です。

人間の身体は非常に多くの筋肉がありますが、人間皆、筋肉の構造自体は同じです。

構造は同じでも、人によって症状は様々、感じ方は違います。

問題となっている筋肉を特定し、その筋肉に対してマッサージをする、つまり、つらい症状を引き起こしている筋肉を的確に捉え、その人その人に合わせた(individualized)丹念に丁寧に行うマッサージ、それがIDマッサージです。

アウターとインナーの両筋肉にダイレクトにアプローチ

人間の筋肉はとても数が多く複雑に組み合わさっています。ですので、首がこる・肩が凝るといってもその症状をおこしている付近になんとなくマッサージするだけでは、気持ちいいだけで効果は期待できません。筋肉一つ一つを個別にとらえてマッサージする必要があります。

IDマッサージはアウターとインナーの両筋肉にダイレクトにアプローチします。

単にコリに対して刺激を加えるだけでなく、コリの原因となっている身体の乱れや筋肉バランス、関節の可動性を整えます。解剖学に精通した国家資格取得者のみが行うことができる技術で、「手」のみで患者さんの症状を改善させる物理療法です。

具体的にIDマッサージとはどのようなマッサージなのか?

IDマッサージは、マッサージとストレッチと関節モビリゼーションの良い所のみを組み合わせた混合技です。

もっと詳しく説明しますと、按摩・指圧・オイルマッサージ・ストレッチ・関節モビリゼーション・筋膜リリースを総合的に組み合わせて行う技術です。徒手による筋膜リリース(緩やかな圧迫と伸張与える手技)やIASTM(オイルやクリームなどの滑剤を用いて皮膚を摩擦する手技)の技術はIDマッサージのなかに含まれます。

IDマッサージは多岐に渡る処置方法の総合技術です。ですので患者さん個々の要望や体の特性次第で行う内容が変わります。ですから単なる「もみほぐし」ではなく、筋膜に異常があれば筋膜リリースを、筋肉に異常があればマッサージを、関節可動域に異常があればストレッチや関節モビリゼーションを適宜行います。自律神経の乱れがあれば体性-自律神経反射を利用して自律神経にはたらきかけます。

筋膜リリースとは?

IDマッサージの「筋膜」に対する効果とは?

IDマッサージはコリをほぐすだけでなく体のバランスを修正し自律神経を整え「体をかえる」技術です。体のバランスを修正するためには筋肉だけでなく筋膜のコンディションの改善は必要不可欠です。

IDマッサージによる筋膜への作用

  1. 血流を改善し水分補給をすることで、高密度化した筋膜の柔軟性獲得と潤滑剤の滑走性回復
  2. 物理的な伸長刺激を与えて、高密度化した部位の伸縮性改善
  3. 線維化してしまった部位に微細な組織損傷を与えて組織のリモデリングを誘導(表層のみ可)

効果の比較

一般的な鍼・マッサージとIDマッサージの比較
3D鍼 IDマッサージ一般の鍼 一般のマッサージ
IDマッサージは肩こりラボの根幹をなす技術です。
効果持続時間 ★★★ ★★☆ ★☆☆
弛緩作用 ★★★ ★★☆ ★☆☆
即効性 ★★★ ★★☆ ★☆☆

IDマッサージのメリット

  • 心地よい刺激
    どんな方でも受けることが可能
  • 姿勢改善
    通常触れないインナーマッスルを整えるので姿勢改善効果が高い
  • ゆがみ改善
    背骨・肩甲骨・骨盤のバランスを整えることが可能

IDマッサージのデメリット

  • はりに比べてコリをほぐす力が劣る
  • 通常のマッサージよりは明らかに長いが、当院の技術の中では効果持続期間が短め

IDマッサージを使うコース

肩こり・首こり専門コース腰痛コース足・膝専門コース体幹コンディショニング

肩ラボの理学療法は計画に基づいて行いますが、緊急かつ時間が短い場合の応急処置を行う処置は、こちらで解説したIDマッサージ、またはオイルを使用してのI D オイルマッサージとなります。

肩こりラボの各コースの費用

 

 

この記事を書いた人

丸山太地

肩こりラボ鍼灸マッサージ院代表。日本大学文理学部体育学科にてスポーツ医学を学び、在学中よりトレーナーとして活動。東京医療専門学校にて国家資格を取得。上海中医薬大学へ留学、解剖学実習修了。人体の構造を理解するために、日本大学医学部、千葉大学医学部の解剖学教室にて人体解剖について学ぶ。 <資格>鍼師・灸師・按摩マッサージ指圧師/厚労省認定臨床実習指導者/NSCA-CSCS/日本体育協会認定 スポーツリーダー/中学・高校保健体育教員免許/パワープレート認定トレーナー

産経新聞に「スマホ巻き肩」の記事が掲載されました。

産経新聞にkatakori LABSが取材を受けた記事が紹介されましたSANKEI DIGITAL INC.

あなたも危ない「スマホ巻き肩」って?

猫背に代表される姿勢の悪さ、気にしていませんか?

スマートフォンの普及で、ついつい背中を丸めてスマホの画面に長時間集中してしまうことが多くなりました。老若男女問わず、首・肩への負担が増しています。

単に首や肩がこる人が増えた・・・ときくと大きな問題には思えないかもしれませんが、事態は結構深刻です。

首は身体と脳をつなぐ重要な部位で、神経が密集しています。

身体の不調だけでなく精神的な不調にも影響します。

街のいたるところに、リラクセーションのお店・整骨院があるのは、時代を反映しているといえます。

スマートフォンの身体に与える影響について産経新聞から受けた取材が記事として掲載されましたので、ご興味ある方はご覧ください。

産経ニュース

 

 

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The Japan Newsにkatakori LABSのストレッチが掲載されました

読売新聞の海外版であるThe Japan Newsにてスマートフォン時代のためのストレッチ方法を紹介

8月4日の読売新聞の海外版「The Japan News」でスマホ時代だからこそカラダに必要なストレッチの紹介をしていただきました。

Stretches for the digital age

この英語の記事は、6月22日の読売新聞の夕刊にて紹介していただきました「スマホ 時々ストレッチ」の記事の英語版になります。記事の中で紹介しているストレッチは肩こりラボでも治療の一環として行なっているストレッチ方法の一部です。

スマホ時々ストレッチ

記事の写真でモデルをつとめているのは、当院の吉野鍼灸師です。

読売新聞 ONLINE

 

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肩こりラボ鍼灸マッサージ院代表。日本大学文理学部体育学科にてスポーツ医学を学び、在学中よりトレーナーとして活動。東京医療専門学校にて国家資格を取得。上海中医薬大学へ留学、解剖学実習修了。人体の構造を理解するために、日本大学医学部、千葉大学医学部の解剖学教室にて人体解剖について学ぶ。 <資格>鍼師・灸師・按摩マッサージ指圧師/厚労省認定臨床実習指導者/NSCA-CSCS/日本体育協会認定 スポーツリーダー/中学・高校保健体育教員免許/パワープレート認定トレーナー

健康 2015年7月号で「耳たぶマッサージ」を紹介。

丸山太地 耳たぶほぐし

天気痛へのセルフケア方法について取材が、6月2日発売の雑誌「健康」に掲載されました。

肩こりラボブログでよく読まれている記事のひとつに「今すぐできる天気痛解消法の紹介。」があるのですが、そこで紹介している耳たぶマッサージについて、先日取材を受けました。

誌面上では、耳たぶほぐしという名前での紹介になっております。

誰でも、いつでもどこでもできる便利な方法ですが、あくまでセルフでできる「対症療法」にすぎません。詳しくは「今すぐできる天気痛解消法の紹介。」をお読みください。

 

 

 

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肩こりラボ鍼灸マッサージ院代表。日本大学文理学部体育学科にてスポーツ医学を学び、在学中よりトレーナーとして活動。東京医療専門学校にて国家資格を取得。上海中医薬大学へ留学、解剖学実習修了。人体の構造を理解するために、日本大学医学部、千葉大学医学部の解剖学教室にて人体解剖について学ぶ。 <資格>鍼師・灸師・按摩マッサージ指圧師/厚労省認定臨床実習指導者/NSCA-CSCS/日本体育協会認定 スポーツリーダー/中学・高校保健体育教員免許/パワープレート認定トレーナー

肩甲骨ダイエットの嘘・ホント「褐色脂肪を増やせば痩せるの!?」褐色脂肪細胞を冷やして活性化説の検証

ダイエットは、食事制限をしつつ運動を行って体重を落とす「痩身」を意味します。

食事制限はつらいし、運動も面倒だし、やる気がでない。

でも、どうしても痩せたい!

簡単にダイエットできるのなら、誰もがその方法に興味を示すはずです。

「褐色脂肪(BAT)を燃やせば簡単に痩せる」説は、簡単にできるダイエット方法として、度々メディアに取り上げられています。当記事ではその説について「肩甲骨ダイエットの嘘」と題しまして解説いたします。

この記事をお読みいただければ、何度もメディアに取り上げられるのはなぜか?そして、褐色脂肪になぜダイエット業界が興味を示したのか?その理由をきっとご理解いただけるでしょう。

以下の3点を軸に解説させていただきます。

  • 非常に大きなダイエット効果があるとされている肩甲骨周辺の褐色脂肪細胞(BAT)についての情報の間違っている点(冷やしても意味はない)
  • 肩甲骨ダイエットとされる運動の本当の効果とは…実はダイエット効果はない
  • 肩甲骨エクササイズ・肩甲骨ストレッチで肩甲骨を動かすことはとても大切である!!

肩甲骨といえば肩甲骨はがし。多くの方が好まれ、興味をお持ちと思われる「肩甲骨はがし」についても、きちんと解説しております(肩甲骨はがし自体は非常に効果的です!!)。

ダイエットに興味をお持ちの方には、とても意味のある内容だと自負しております。特に褐色脂肪細胞とは異なる「ベージュ脂肪細胞」についての内容は、是非知っていただきたいポイントです。

脂肪と聞いてイメージするのは皮下脂肪、内臓脂肪、そして贅肉

脂肪って何色ですか?

「白」と答える方がほとんどだと思います。

脂肪というと、体脂肪、皮下脂肪、そして贅肉をイメージする方が大半ではないでしょうか。これらは白色脂肪細胞と呼ばれています。そのまんまの名称ですね。

太る=脂肪がつく・・・痩せたい人にとって脂肪は天敵のようなものです。しかし、脂肪がエネルギー源として必要である、体を守る役割もある、ということは、いくら天敵とはいえ、納得されていることでしょう。

女性にとって、ダイエットという言葉は常に頭の片隅にあるもの。コレを食べれば痩せる、こんな簡単な運動でらくらく減量、といった耳障りのよい言葉の誘惑は強烈です。

定期的にテレビや雑誌で『肩甲骨ダイエット』が話題になります。首・肩の治療において肩甲骨は本当に大切なので、肩甲骨に注目が集まること自体は肩こりのセラピストとして喜ばしいことなのですが、ダイエットとセットになると話は大分変わってきます。

このブログをたまたま読まれた方にだけでも、肩甲骨ダイエットに関して正しい情報をお伝えしたいと思います。

褐色脂肪細胞を刺激すると脂肪燃焼するのか?

まず、結論から申し上げます。

肩甲骨ダイエットによる痩身は不可能ですが、肩甲骨を動かす運動によって体のラインを美しくすることは可能です。そして、肩甲骨の刺激による褐色脂肪細胞の活性化は確認されておりません!!褐色脂肪細胞は、冷えることで活性化するのは事実ですが、それは体温が下がり生命の危機に陥ることから身を守るためです。したがって、人為的に冷やせば良いということではないのです。

肩甲骨ダイエットとは、肩甲骨付近の筋肉を動かす運動やストレッチを行うことで、肩甲骨付近に多く分布しているとされる褐色脂肪細胞を刺激し、脂肪の燃焼を促進させる→痩せる、というものです。

「褐色脂肪細胞」これがキーワードです。この褐色脂肪細胞は、雑誌やテレビでも度々取り上げられてますので、耳にしたことある方は多いかもしれません。

この褐色脂肪細胞(BAT)は身体が冷え切ってしまい低体温になると激しく脂肪燃焼する性質があるのです。ですから身体を冷やせば痩せる、というインパクトの強いトンデモ説が出てきてしまいました。じゃあ、寒い地方の人で太っている人はなんで痩せないの?と子供でも疑問に思うのが普通です。

残念ながら、専門家でも一部の方は間違った情報を発信しています。なぜ専門家でも間違えてしまったのか・・・それにもしっかりとした理由があるのです。

筋肉か脂肪か分からない謎の組織が発見される

褐色脂肪細胞がなぜ注目されるようになったのでしょうか?

まず、脂肪には2種類あるとされています。誰もが脂肪ときいて思い浮かべる白い脂肪と、茶色い脂肪です。この茶色い脂肪は褐色脂肪(組織)といい英語でBAT(Brown adipose tissue)、白色のいわゆる脂肪はWAT(White adipose tissue)または普通にwhite fatといいます。皮下脂肪・内臓脂肪などは主にWATです。

脂肪を燃やすためには・・・運動が一番です。運動するため、生きていくためのエネルギー源として脂肪は必要です。脂肪が燃焼するためには、脳からの指令で交感神経末端からノルアドレナリンが分泌される必要があります。ノルアドレナリンによって脂肪がまず分解されます。分解されたあとにエネルギーとして使われるのです。ノルアドレナリンが分泌されるためにもっとも効果的なのが運動なのです。必要以上に脂肪をとって、ノルアドレナリンが分泌されることが少なければ、脂肪は蓄えられていきます。それが行き過ぎると肥満となるわけです。

ところが、運動せず何も食べず眠り続けているのに脂肪を燃焼することができる動物がいます。それは冬眠する動物です。残念ながら人間は冬眠はできませんが、1日の大半を寝て過ごす赤ちゃんは冬眠する動物と似ているともいえます。

この冬眠する動物や赤ちゃんが生きるためにどうやってエネルギーを生み出しているのか?運動せずにどうやって熱を発生させているのか?という疑問に対する答えが「褐色脂肪細胞の存在」です。

褐色脂肪細胞の発見のきっかけはマーモット

スイスの博物学者であったコンラート・ゲスナーが1551年に著書『動物誌Historia Animalium』においてマーモットの背中に脂肪とも肉とも異なる中間的な組織が存在するとの観察を記載したのが褐色脂肪細胞の存在を最初に示唆したものとされています。

marmot2

マーモットは、リスの一種で冬は冬眠します。冬眠する動物って、なんで死なないの?という子供の頃誰もがもつ疑問だと思いますが、その答えが、この筋肉でもあり脂肪でもあるとされた褐色脂肪細胞だったのです。

そして、筋肉のような働きはするものの、脂肪である、として数百年という長い間扱われてきたのです。人間の褐色脂肪細胞の研究が活発化したのは1970年代からです。

冬眠する動物や人間の赤ちゃんの体内には褐色脂肪が豊富

冬眠する動物や人間の赤ちゃんの体内には、沢山の褐色脂肪が存在しています。

褐色脂肪細胞は、多くのミトコンドリアを含有しているため褐色にみえます。このミトコンドリアはエネルギーを利用して熱を生み出す細胞です。褐色脂肪細胞は、白い脂肪と異なり、ノルアドレナリンの刺激により熱を作り出します。それも褐色脂肪細胞は、筋肉の何十倍もの熱を生み出すのです。

さらに褐色脂肪細胞(BAT)は、熱を生み出すだけでなく、白い脂肪(WAT)の燃焼も手伝います。これは事実です。

そこで、褐色脂肪細胞(BAT)をうまく利用すれば、簡単に痩せることができるのではないか?と誰もが考えるわけです。

残念ながら、この褐色脂肪、赤ちゃんには豊富にあるのですが年齢とともに減少していきます。

楽してダイエットしたいと考える年齢の時には・・・うまく活用するには無意味なくらいの量しか残っていないのです。

褐色脂肪細胞(BAT)の正確ではない情報をうまく利用するダイエット業界

褐色脂肪がダイエットには使えないというのが専門家の中では一般的だったのですが、2007年に転機が訪れます。「Developmental Origin of Fat: Tracking Obesity to Its Source」(Volume 131, Issue 2, p242–256, 19 October 2007)という論文が医学専門誌「Cell」に掲載されたのです。

この論文の内容はともかく、褐色脂肪を刺激すれば簡単に痩せることができる!!医学的に証明されている!!という非常にキャッチーなフレーズだけがメディアを賑わすことになってしまいました。そもそも褐色脂肪は大人の体内には少ないのにもかかわらずです。

後ほど詳しく解説しますが、褐色脂肪細胞は加齢と共に減っていくものです。増やす方法があれば人間にとって素晴らしいことではありますが、残念ながらそんな夢のような方法はございません。年齢と共に減っていくもの、それを、刺激して痩せる、ということ自体がナンセンスなのです。

近年研究が進み褐色脂肪細胞について多くのことが分かってきました。しかし、まだまだ不明な点が多くダイエット業界に都合よく利用されている現状です。

専門用語には、なんだかよくわからないけれども、そうなんだ!!と信じこませるパワーがあります。恥ずかしながら、私も自分の専門分野以外では、専門用語を何となく雰囲気で理解していたり、説明できないのに使っていたりします。無意識でそうなってしまっています。しかし、今回は専門分野。使命感、義務感を感じています。

ネット上、雑誌、テレビなどで取り上げられている褐色脂肪細胞は凄い、という情報で、間違っている情報と現在わかっている正しい情報をしっかりとお伝えしたいと思います。

ダイエット、褐色脂肪細胞に興味お持ちの方に、なるほど!!そういうことだったのか、と思っていただけるような内容だと自負しておりますので、長い記事で恐縮ですが、お付き合いいただければ幸いです。

体温の調整が褐色脂肪細胞の機能。脂肪燃焼は体温の調整が目的

褐色脂肪細胞は筋肉のような働きをすると申し上げました。これは発熱する、脂肪の燃焼を促すという機能を意味します。簡潔に言うならば、体温を調節する機能です。体温が低下すれば体は機能しなくなり死に至ります。体を守るためにある重要な脂肪細胞です。そのため冬眠する動物が多く持っているのです。人間の場合、誕生したばかりの赤ちゃんは褐色脂肪細胞によって守られています。新生児の体重の内、なんと数%も褐色脂肪細胞が占めるのです!!!!

赤ちゃんの体の分布する褐色脂肪細胞

生命の危険に瀕したとき、褐色脂肪細胞は活発に機能する

褐色脂肪細胞は、体温を調節する機能を持っています。赤ちゃんに褐色脂肪が多いのはこれが理由です。赤ちゃん、特に新生児の場合、最重要事項のひとつが体温の維持です。体温調節や、体の機能を維持するために褐色脂肪細胞が働き新生児の体を守っているわけです。

大人の場合、例えば極寒の中で遭難したとすると、生命維持のために褐色脂肪細胞は活動的になります。では、普段の生活において、褐色脂肪細胞を刺激するとどうなるのか・・・食事をとる時に、しっかりと噛んで味わうことで刺激される、辛い食べ物で働きが活発になるという説もありますが、刺激する方法が研究段階です。

鎖骨・肩甲骨・椎骨を冷やしてダイエット?

肩甲骨ダイエットの解説に記されているような、外部からの刺激によって活性化されるというデータも存在しませんし、医学的な根拠は確認されておりません。成人で褐色脂肪細胞の活性化が確認されたのは、体温の低下によるものです(2009年に発見)。

そのため、褐色脂肪がある部分を冷やして楽々ダイエットも当然のように出てくるわけです。鎖骨・肩甲骨・椎骨を冷やすだけで簡単に痩せる・海外セレブも行っている最新ダイエットといった紹介がされることも。痛みを抑えるための冷却は応急処置として必要なケースはありますが、基本的には体を冷やすことはよくありません。話が脱線しますが、うっかり火傷してしまった時、誰もが冷やしますよね。良かれと思ってジンジンした痛みを我慢してずっと冷やし続けるのは却って悪化してしまいます。冷やすのは最初だけで後は常温が基本です。

ダイエットのために、無理に冷やすのは絶対に避けるべき

無理なダイエットはカラダによくありません。ダイエットのために冷やしすぎるのはもってのほかです。

特に気をつけていただきたいのは【首】です!!

首を冷やしたらダメということではございません。熱中症対策で首を冷やすといった簡易的な冷却は必要です。無理な冷却・冷やしすぎはNGという意味です。

首は脳と身体を結ぶ神経が集まっている重要かつ大変デリケートな部位です。ダイエットのためにと無茶な冷却の仕方によってはどんな悪影響が出るかわかりません。

繰り返しになりますが、体が極端に冷えれば生命を維持するために発熱します。危機的状況・緊急事態に発動するのが褐色脂肪細胞です。だからといって首や肩甲骨まわりを冷やせば良いというのは身体を騙そうという安易な発想です。いくら身体を冷やしても脳は騙されません。生命の危機に瀕していると強烈に思い込むことができ、仮に痩せたとしても・・・それは健全な方法ではないということはご理解いただけると思います。

アスリートがよく行う水風呂や美容で行われる全身冷却があるし何がいけないんだ!!大げさだ!という意見があるかもしれません。それらは、冷却によって血管を収縮させた後の膨張による血流促進とそれによる活性化が目的です。ダイエットにも効果的ともいえるかもしれませんが、全身の血流の改善が目的です。

褐色脂肪細胞は明らかでないことが多いのですが、体温調節機能を持っていることは確かな事実です。これだけは間違いありません。

褐色脂肪細胞は年齢と共に減少します。そして男女差があります。

褐色脂肪細胞は幼児期までは沢山ありますが、その後加齢と共に徐々に減少していくことは昔から知られていました。しかし、新しい研究によると、男女の間で減少の仕方に差が出ていることが判明しました。男性の40代以降の急激な減少は特に注目すべき点です。

ですので、中年太りと関係があるのではないか?とも言われています。中年以降の男性には、褐色細胞によるダイエット効果はほぼ望めないということは明確に言えます。しかし、女性の褐色細胞は加齢とともに減少するとはいうものの、割と残っています。そこで褐色脂肪細胞を増やす、活性化することで、肥満解消に繋がるのでは‥‥?という点をついているのが褐色脂肪細胞によるダイエット効果です。しかし、残念ながら褐色脂肪の働きを回復させる方法は現時点では開発されておりません。

ここで、ちょっと考えてみましょう。

褐色脂肪細胞は、大人にはほぼ残っていないとされていましたが、女性には結構残っていることが最近の研究によって判明しました。ですが、その量はわずか数十グラムです。大変少なく、人体から取り出すことも容易ではありません。2012年にiPS細胞から褐色脂肪細胞の作成に成功したことが話題になりました。年齢と共に減少する、機能は分かっているけど体温の低下といった危機的な状況以外での活性化の方法が明らかではない。こういった現実とiPS細胞から作成ということを合わせて考えてみれば・・・褐色脂肪細胞の研究は発展途上であり、ダイエット効果がある!なんて軽々しく言ってはいけないのです。それは、昔から研究されている方への冒涜ともいえるのではないでしょうか?そして、褐色脂肪細胞を増やす、活性化させることで期待できるのは糖尿病の治療への活用でしょう。

しかし、「褐色脂肪細胞が増えるって小耳に挟んだのだけど・・・」「肩甲骨を刺激すると褐色脂肪細胞が活性化するって読んだんだけど・・・」「テレビで専門家が解説しているのを見たけど」という方は沢山いらしゃると思います。

断言します。それらの情報は「間違い」です。

ですが、安心してください。運動で活性化される脂肪細胞は・・・あります!!

ただし、肩甲骨を動かすことによるものではなく、一般論です。

そして、その脂肪細胞は褐色脂肪細胞ではありません

脂肪は、白色と褐色の2種類ではないのです。もう1種類あるのです。これが非常に重要なポイントです。

褐色脂肪細胞と似た脂肪細胞の存在と、褐色脂肪細胞が実は筋肉と兄弟であるという新発見

古くから脂肪細胞には白色と褐色の2種類あるというのが定説でした。そして、生まれたての子供には多く存在するが、成人ではほとんど残っていないとされてきました。先の褐色脂肪細胞の説明でも近年分かったことを述べているように、分からないこと、説明がつかないことがたくさんあります。

2008年に白色脂肪細胞から「褐色脂肪細胞のような脂肪細胞」に変化するという研究結果が発表されました。ポイントは、褐色脂肪細胞と似ているのだけど発生するプロセスが異なるため、果たして同じなのか?という点でした。

さらに、褐色脂肪細胞は筋肉にもなることができる共通の幹細胞から造られるということもわかったのです。機能としては筋肉と類似しておりますが、それだけではなくルーツも同じだったのです。1551年のコンラート・ゲスナーの推測が正しかったわけです!!

つまり、白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞は色味は異なるものの見た目は類似しているにもかかわらず、まったく異なる起源と働きを持つ細胞であること、そして、その発生過程がそもそも異なっていたという事なのですね。肉眼上類似している事から脂肪細胞と名称がつけられていますが、中身は全く異なるものだと認識する必要があります。

2008年の褐色脂肪細胞に関する研究発表

では、この褐色脂肪細胞みたいな脂肪細胞は何なのでしょうか?発生プロセスが異なっていますが、構造は似ています。はたして同じ褐色脂肪細胞なのか?という新たな課題が生まれたのです。

PRDM16 controls a brown fat/skeletal muscle switchNature 454, 961-967

[参考URL]  http://shinka3.exblog.jp/9516298/

褐色脂肪細胞とは異なる「ベージュ脂肪細胞」の発見

2012年に転機が訪れました。ハーバード大学医学部ダナ・ファーバー癌研究所のBruce Spiegelman博士の研究チームによって褐色脂肪細胞みたいな脂肪細胞が白色、褐色に続く第3の脂肪細胞「ベージュ脂肪細胞」として存在が明示され、医学専門誌「Cell」で発表されたのです。

[参考文献] http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22796012

褐色脂肪細胞には2種類ありその違いに関する表

ベージュ脂肪細胞は褐色脂肪細胞のそっくりさんのようなものですが、発生が異なりますし、働き自体も多少異なります。

褐色脂肪細胞は体の体温の低下を抑える働きを持っていますが、ベージュ脂肪細胞の場合、体温より低い27~33度の冷気をあてたら活性化します。ですが、この条件では褐色脂肪細胞は活性化しないのです。褐色脂肪細胞は、もっと緊急事態にならないと働かないのか、または他のプロセスが必要なようです。脳からの緊急事態の指令が必要なのかもしれません。この辺はまだ研究の段階です。

[参考文献]  http://www.pnas.org/content/early/2013/06/26/1310261110.abstract

そして、ベージュ脂肪細胞は、運動によって白色脂肪細胞が変化したものであるということが明らか日になりました。このベージュから白色への変化を促進するのがイリシンというホルモンです。これもベージュ脂肪細胞の存在の研究発表の中で示され、新しいホルモンとして名付けられたものです。ホルモンは脳や臓器から分泌されると考えられていますが、筋肉からも分泌されるのです。ですから昨今、運動ホルモン、筋肉ホルモンとも呼ばれています。このイリシンは、運動によって分泌され、白色脂肪細胞をベージュ脂肪細胞に変化させる因子の1つなのです。

ベージュ脂肪細胞の生成には、他のプロセスの報告もあります。今後どんどん解明されていくことでしょう。

[参考文献] http://www.joslin.org/news/study-shows-exercise-creates-good-fat.html

つまり、ベージュ脂肪細胞を増やせばダイエット効果が期待できますが、あくまでベージュ脂肪細胞であって、褐色脂肪細胞ではないということがお分かりいただけたかと思います。

ベージュ脂肪細胞ってどこにあるの?

褐色脂肪細胞は、先に赤ちゃんの図で示したとおり、肩甲骨周囲・首・わきの下・腎臓周囲・心臓内膜などに分布しているとされています。

褐色脂肪細胞はある程度の塊で存在するのですが、ベージュ脂肪細胞は小さな豆ほどの大きさで白色脂肪細胞組織の中に散在しています。ですから白色からベージュに変化するのであれば、ごく自然なことといえますね。ベージュ脂肪細胞が含まれている白色脂肪細胞ですが、皮下脂肪と内臓脂肪に大きく分けることができます。この内、内臓脂肪よりも皮下脂肪にベージュ細胞は多いとされています。

ベージュ脂肪細胞は、白色脂肪細胞組織の中にあるので”brown-in-white” をもじって「ブライト(brite)脂肪細胞」とも呼ばれます。

ベージュ脂肪細胞を増やすには

体温より低い27-33度においてベージュ脂肪細胞は活性化します。ですから、ベージュ脂肪細胞を増やして冷やせば痩せる・・・テレビなどのメディアではこの部分がインパクトあるために強調され多くの勘違いを生みます。

今、このテキストをお読みのあなたも、どうすれば簡単に痩せるのか?という答えが欲しいのかもしれません。

悲しいお知らせかもしれませんが、ベージュ脂肪細胞を増やすためには、運動することしか方法がありません。しっかりと激しい運動をすれば増えるのはもちろん、沢山運動をすると普通に痩せていきます。つまり、簡単に痩せる方法などでも何でもなく、至って当たり前のことでしかないのです。

ですが、これまで分からなかった仕組みが明らかにされつつありますので、いくら運動してもやせない人、体質の問題は、このベージュ脂肪細胞を薬などで増やせるのか?移植できるのか?といった医療の進歩が解決してくれるかもしれません。

結論:肩甲骨ダイエットは嘘

ようやく本題でございます。

Googleで「肩甲骨ダイエット 褐色脂肪細胞」で検索してみました。

検索結果

2014年6月現在の検索結果1ページ目はこのようになっております。ここまで当ブログ記事をお読みになられた方でしたら、ひどい検索結果だと思われることでしょう。

最近では、いわゆる「まとめサイト」の情報が検索上位にきますが、「体脂肪を減らす“褐色脂肪細胞”を増やす方法」まとめも、このような間違った情報の寄せ集めです。

痩せるために必要であろうとされる脂肪細胞のカラーは、褐色ではなくベージュ色です。

ベージュだって薄い褐色だから、いいじゃないか、という意見もあるかもしれません。ベージュ脂肪細胞と褐色脂肪細胞は、種類が明確に異なります。そして、ベージュ脂肪細胞が肩甲骨付近に多く分布しているというデータはございません。多く分布しているとされるのは褐色脂肪細胞です。

先にご説明したとおり、40代以降の男性では褐色脂肪細胞はほとんど残っておりませんし、女性でも少ないという事実もあります。

さらに、褐色脂肪細胞を、運動で刺激しても活性化するということは確認されておりません。

褐色脂肪細胞は、まだ分かっていないことが多いのですが、生命の危機を感じたときに機能するカラダを守る脂肪細胞であるということは分かっています。

読者の方には、もはや説明不要かもしれませんが、このような誤った情報が蔓延しているのは、これまでの説明中のベージュ脂肪細胞を褐色脂肪細胞に置き換えてみれば分かりますね。

つまり、ベージュ脂肪細胞と褐色脂肪細胞を混同しているために、もっともらしい効果があるように感じられてしまうのです。

一部の専門家が誤った情報を発信してしまったのも誤解の大きな原因

まず、脂肪には白色と褐色の2種類という定説があったことが大きいです。そして、海外の研究発表が大元なのですが、それが日本語訳された時に誤訳したために、専門家の情報がおかしなことになりました。さらに、その日本の専門家の情報を鵜呑みにして拡散されたわけです。

ただ、本当に単純な間違いなのです。

ネット上の情報発信者が英語論文の本文中の「browner fat」と「Brown fat cell」の解釈を混同したことが原因だと思われます。browner fatは、「より茶色い脂肪」です。これはベージュ脂肪細胞のことなのです。そして「Brown fat cell」は褐色脂肪細胞です。先ほど、ベージュ脂肪細胞が”brown-in-white” をもじってブライト(brite)脂肪細胞とも呼ばれているという点も誤解を招いた可能性もあると思います。ベージュも薄い茶色ですから。

困ったことに、有名女性向け雑誌・健康雑誌・健康がテーマのテレビ番組・インターネット上の生活お役立ち情報サイト・まとめサイトの多くは、この間違った解釈のまま情報発信しております。もちろん中には正しい情報を発信しているメディアもありますが、比較すると少数と言わざるを得ません。

だったら、肩甲骨ダイエットって意味ないじゃん、と思わないでください。冒頭で申し上げましたように、肩甲骨を動かす運動によって、ボディラインを綺麗にする、姿勢をよくするといった効果はあります。そして、肩こりの治療においても肩甲骨はとても大切なのです!!これまでの長い文章は、肩甲骨によるシェイプアップ効果の解説の長い前振りでございます。

 

肩甲骨を動かしても痩せることはないが、シェイプアップ効果はあり!肩甲骨ストレッチは全ての方にオススメします。

ダイエットの目的は大きく2つあります。

  • 体重を減らす
  • 体のライン・シルエットを美しくする

まず、肩甲骨を動かすことで体重を減少させることは出来ません。

体重を減らすには摂取エネルギーに対し、消費エネルギーを増やすということが必要になります。肩甲骨をどう操作しても摂取エネルギーを減らすことは出来ませんし、消費エネルギーを増やすことも出来ません。またリンパの流れを良くすることでムクミをとっても本質的な体重減少には至りません。

以上のことから体重の減少を目的とした場合、肩甲骨ダイエットではダイエットは不可能といえます。

では体のラインを美しくするという点についてはいかがでしょうか。

結論からいいますとこれは可能です!!

肩甲骨ダイエットは脂肪を減らして体を細くスリムにする、いわゆる痩身ではありません。あくまでも体を本来あるべき正しい状態へ戻し、姿勢を良くすることで、結果的に体のラインがスッキリ見えるようになるということなのです。肩甲骨ダイエットにおいて、ダイエット効果に必要なことは、リンパやムクミ、ゆがみなどではなく、筋肉です。筋肉を良好な状態にすることが必要なのです。

肩甲骨は実は特殊な存在。なんと関節なのです。

肩甲骨って何ですか?と問われたら、背中の肩の下にある骨とお答えになると思います。

肩甲骨はその名のとおり骨ですが、実は関節でもあるのです。

解剖学上、肩甲骨は肋骨の上に筋肉で貼りつけられている状態です。一般的に、骨と骨の連結部分のことを関節と言い、肩甲骨と肋骨と同様に、肩甲胸郭関節けんこうきょうかくかんせつといいます。肩甲胸郭関節は関節の中でも特殊な存在で、通常、関節は靭帯・関節包などいった結合組織という関節の連結を強める組織によってつながれていますが、なんと肩甲胸郭関節にはそのようなものがありません。筋肉のみで連結されているのです!!これは人体で最も可動性の高い肩関節の動きに関与するためです。すなわち肩甲骨のコンディションは筋肉の状態によって左右されるのです。

話をもどしますね。

現代人はデスクワークや立ち仕事など同一姿勢を続けることが多いです。長い時間同じ姿勢でいると大変疲れますよね。そのため楽な姿勢、力を抜いた姿勢を自然と続けるようになり、いわゆる丸まった姿勢=猫背の姿勢になります。また、見たときの姿勢が、背中はまっすぐ伸びていても、肩が丸まっている方が沢山いるのです。このような方が肩甲骨ダイエット(体のシルエットを美しくする)の対象となります。

猫背は、肩甲骨が外側に移動してしまっていることが原因です。

猫背の姿勢や背すじがのびても肩が前に入っている姿勢ですと、たとえどんなに体重が軽く、横から見たら細くても、正面や後方から見た姿が横に膨張して見えてしまいます。肩幅が広く、背中が丸く、首が短く、さらには二の腕が太く見えてしまいます。これは肩甲骨が外側に移動(外転)してしまっているのが原因なのです。

このような状態
↓↓↓

肩甲骨シェイプアップ1

なぜ、このように肩甲骨が外側に移動してしまうのでしょう?

  1. 肩甲骨を外側に引っ張る(外転)作用のある筋肉の緊張

    大胸筋・僧帽筋上部線維・広背筋・大円筋・前鋸筋・上腕二頭筋・上腕三 頭筋長頭・烏口腕筋など

  2. 肩甲骨を内側に寄せる(内転)作用のある筋肉の弱体化

    僧帽筋中部線維・僧帽筋下部線維・菱形筋など

の二つがあげられます。(厳密には首・腰・股関節の状態も影響しますがここでは話が複雑になってくるので割愛します。)

このように例をあげると、肩甲骨を外側に引っ張る働きを持つ筋肉がそもそも沢山あるのです。したがって、何も意識せず脱力した姿勢で生活を続けていると、知らぬ間に丸まっていってしまうというのも納得出来ます。

外転してしまっている肩甲骨をどうすれば良いのでしょうか?

逆にする、つまり、内転している状態にすれば良いのです。

このような状態
↓↓↓

肩甲骨シェイプアップ2

この記事をご覧になった方は今すぐにこの画像のように肩甲骨を、そして背骨を中心に寄せるイメージで力をいれてみてください。

・・・恐らくすぐに疲れてしまうと思います。(きちんと対処法をご紹介しますのでまだ諦めないでください!!)

すぐに疲れてしまうのは、外に引っ張る力がまだ解除されていないためです。ここで「緊張を解除するためには治療に来てください」という面白くないオチではありません。しっかりと効果のあるセルフケア方法をご紹介します。

肩甲骨の緊張を解消するkatakori LABSオリジナル肩甲骨ストレッチの解説動画をYouTubeで公開しましたのでご覧ください。(必ず痛みや違和感のない範囲で行ってください)

 

 

※ブログ記事でも紹介しています→[セルフケアブログと同じストレッチ方法

この肩甲骨ストレッチを行ったあと、上記画像のように肩甲骨を内側に寄せてみましょう。きっと変化を実感していただけるはずです!!エクササイズとして行う場合は、先にストレッチを行い柔らかくなってから、肩甲骨寄せ運動を30秒×2セット目安に行ってみてください。ストレッチと合わせてトータル2分で完結です。

夏に向けて、体のラインは気になっているけれど、ハードな食事制限や運動を行う高いモチベーションは持てないという方にオススメです。驚くほどの効果が実感できるわけではありませんが、簡単で、それなりの効果が見込めます。是非、朝・昼休み・夜の一日3回、夏までの1ヶ月間の日課にしてみてください。(簡単で確実な効果のあるダイエットということならば美容医療という選択肢があります。根本から細くしたい、脂肪そのものを取り除きたいということであれば、最も効果が期待できる選択肢であるといえます。)

もしかすると、体のラインが美しくなるだけではなく、肩こりが酷かったけど最近あまり気にならない!なんて嬉しい効果があるかもしれません(^^)

肩甲骨を動かしたくても動かせないひどい肩こりの方は「肩甲骨はがし」が効果的

重度の肩こり・肩甲骨こりをお持ちの方の中には、硬くなりすぎて動かしたくても動かすことが出来ないという方もいらっしゃいます。そればかりか動かしているのかそうでないのか、コリすぎてその部分の感覚すらない方が実際にはいらっしゃいます。

このような方々に特にお勧めしたいのが「肩甲骨はがし」です。巷でも流行っておりますので、ご存じの方も多いと思いますが、肩甲骨と背中の間に指をいれてグイッと引き上げて肩甲骨の内側の筋肉を刺激する技です。

肩甲骨はがし

解剖学用語では、肩甲骨と肋骨の連結部分のことを、肩甲胸郭関節けんこうきょうかくかんせつといいます。そう、あまりピンと来ませんが「関節」なのです。ここで注目すべきなのが、この肩甲胸郭関節は人体の中でも特殊な存在であるという点です。普通、関節は関節包(関節を包む袋)や靭帯(関節を連結するヒモ)で連結を強めています。それに加えて筋肉があって関節を作り上げています。肩や膝、股関節など、皆さんがイメージできるほぼ全ての関節も同じようにこのような構造となっています。

ところが、肩甲胸郭関節だけは筋肉のみで連結されているのです。すなわち、他の補助が無い分、筋肉は非常に大きな負担が掛かることになります。ですから肩甲骨周囲の筋肉は疲労しやすく、硬くなりやすいのです。

一般的には肩甲骨の内側の筋肉、僧帽筋そうぼうきん菱形筋りょうけいきん脊柱起立筋せきちゅうきりつきんなどが硬くなり症状を自覚する場合が多いです。肩甲骨はがしを行うと、ちょうどその部分に手を当てることによって引き伸ばすため、指圧とストレッチが合わさり、大変心地良くすっきりした感じが直後に出ます。ですが、効果は持続せず、すぐに元通りとなることが殆どです。その理由は、該当する筋肉に対する負担が解消されていないからです。つまり、肩甲骨がこる方の大きな特徴として、肩甲骨が外転してしまっているということがあげられます。

このような状態
↓↓↓

肩甲骨シェイプアップ1

つまり、肩甲骨を外側に引っ張る(外転させる)筋肉が硬くなってしまっており、内側の筋肉(僧帽筋・菱形筋など)が引き延ばされてしまうために肩甲骨の内側にコリを感じるのです。

そのため「肩甲骨はがし」という何とも特殊な技のように感じますが、それだけを行うのであればコッている部分をひたすら揉んで心地よいというリラクセーションと大きな差はないのです。

肩甲骨はがしだけならリラクセーション。+αで肩甲骨こりを解消!

もうお分かりですね。

肩甲骨はがしと同時に肩甲骨の外転作用のある筋肉をほぐせば良いのです。

ここまで行って初めて肩甲骨こりが解消できます。

肩こりラボでも、肩甲骨はがしは処置方法の1つとして行いますが、外転作用のある筋肉に対する処置とセットで行うのが鉄則です。加えて、通常の肩甲骨はがしにさらに特殊な技を加えることで、従来の肩甲骨はがしで届かなかった部分の筋肉を弛めることもできます。

つらい部分をひたすらマッサージすれば、その時は楽になるかもしれませんが、楽なのはその時のみですぐに元通り・・・そしてまたマッサージを受けて・・・という繰り返し、断ち切りたいと思いませんか?

この繰り返しを変えるには、やはり根本的な原因を明らかにして解決するしかありません。ある部分がきまっていつもつらくなるのであれば、そこに負担をかけている原因が必ず存在します。その原因を生むさらに原因もあるはずです。こういった原因を追究して、ひとつひとつ解決することではじめて「施術を受けてもすぐに元通り」という悪循環を断ち切ることができるのです。

もし、あなたが「骨がゆがんでいますね」といわれたら、気をつけてください。それは「治らない宣言」です。「治せませんので繰り返し通ってくださいね」ということです。

今通われている治療院、今後通われる治療院の良し悪しを見極めるポイント

肩甲骨はがしは確かに気持ち良いですし、直後は楽になります。しかしそれがリラクセーションなのか治療なのかは別問題なので、それは患者さんが見極めなければなりません。

せっかくお金と時間をかけているわけですし、何より治したいという気持ちに沿った治療院でないと救われません。

見極めるポイントは「“肩甲骨をはがす事”が目的となっているのか否か」という点です。
そして次のようにお尋ねください。

「肩甲骨はがしを行っても良くはならないとネットで見たのですが本当ですか?」

この質問に対して「そんなことはありません。よくなりますよ」という返答でしたら、肩甲骨はがしが目的となってしまっています。その場合は高確率でリラクセーションの場合が多いです。(上記でご説明しましたように、肩甲骨の内側がつらくなる原因を解消しなければ治療をうたっていたとしてもこれでは治る見込みはないからです)

今現在通われているところが信頼できるかどうか?は上記でご説明させていただきました一連のメカニズムと相違のない内容の解説してくれるかどうかでご判断ください。理解できない専門用語だけ並べられて難解な説明をされたのでしたら、今後も通うべきか否かを判断する一つの材料になると思います。

「肩甲骨はがし」は確かに気持ち良いのですが、あくまで手技の一つでしかありません。

 

 

この記事を書いた人

丸山太地

肩こりラボ鍼灸マッサージ院代表。日本大学文理学部体育学科にてスポーツ医学を学び、在学中よりトレーナーとして活動。東京医療専門学校にて国家資格を取得。上海中医薬大学へ留学、解剖学実習修了。人体の構造を理解するために、日本大学医学部、千葉大学医学部の解剖学教室にて人体解剖について学ぶ。 <資格>鍼師・灸師・按摩マッサージ指圧師/厚労省認定臨床実習指導者/NSCA-CSCS/日本体育協会認定 スポーツリーダー/中学・高校保健体育教員免許/パワープレート認定トレーナー

首肩の痛みに効く!!肩こり解消ストレッチ〜正しいストレッチ方法を解説

肩、首の痛み、寝違え、ぎっくり腰・・・といった急に現れる体の痛み。

悪天候や寒さの影響、そして疲労が溜まると決まって現れる「いつもの」痛み・・・憂鬱な気分になり頭痛も出てくる長引く首こり、肩こり、腰痛。慢性痛。

テレビでは、簡単かつ効果抜群と言われる体操やストレッチ方法がよく紹介されているけど・・・効果がない。沢山ありすぎてどれが正解なのか分からない!!そもそも動かすことに恐怖を感じる・・・

誰もが経験する急な痛みと慢性的なツラい症状を解消するための正しい対処方法を、肩こり・腰痛の専門コースを行っている専門家の立場から責任を持ってキッチリお教えします。

肩こり外来の受診を検討している方、楽になる場所を探し求め日々お悩みの方、まずはご自身で行うことのできる方法で少しでも楽になりましょう!!

今回ご紹介するのは、「今」つらくてお困りの方が、ご自身で行える効果抜群の「肩甲骨ストレッチ」と「セルフケアで押さえておくべきポイント」です。

肩こり対策から急な痛み対策、そして肩こり予防のために、正しい知識を是非とも身につけてください!!

肩こりが簡単に治ってしまう運動・体操・ストレッチは、存在しません!!

肩こりが一発で治るように思わせる情報がたくさんございます。本当にそんな方法があるのなら、世の中から肩こりで悩む人はいなくなります。湿布やピップエレキバンも売れません。

たびたび話題になる肩こり解消方法は、どれも一時的な緩和・解消法

応急処置・対症療法は必要です。頭痛薬や風邪薬が欠かせないように、一時的な解消方法は必要です。

一時的ではなく、きちんと肩こりを根本的に解決するには「原因」にアプローチしなくてはいけません。

痛み・辛い症状の一時的な緩和はまず最初に行う応急処置の一つですが、これらは「原因」ではなく「結果」へのアプローチです。

この記事で紹介するストレッチ方法は「結果」だけでなく「原因」に対するアプローチもしっかり含まれています。セルフケア方法は、肩こり・首こりに限らず、体のどこかを傷めた時にも使える方法です!!生きていく上で必ず役に立つ情報です。ぜひ身の回りの方にも教えてあげてください。

 

近くに救急外来の病院がない!!

祝日、日曜日は医療機関が休みなことが多いので、急に痛くなってしまった時は、ついつい近所のクイックマッサージや整体にいってみようと思われるかもしれません。

もちろんコリをほぐしてもらうという応急処置としてはよいかもしれないが、一時的な緩和ですので、それを繰り返しても決して症状が治まることはありません。

まずはご自身でできる、当ページで紹介のセルフケアを行ってみてください。

正しいセルフケア方法を行えば、十分症状は軽減されます!!

肩こり専門院が行なっているストレッチ

世の中には、肩こり解消を謳ったストレッチの方法がたくさん溢れかえっています。

もちろん効果を期待できるものもありますが、見よう見まねでやってみると、効果が出ないばかりか却って肩こりが悪化してしまうこともあります。

「プロにやってもらう」「プロに正しい方法を教わる」のが正解ですが、今回は誰もが簡単に、そして確実にできる方法をご紹介します。

このストレッチ方法は、患者さんがご自宅で無理なく実践でき、かつ効果のある方法として、試行錯誤を重ねて考えだしたkatakori LABSオリジナルの肩甲骨ストレッチです。肩こりを治すための鍼灸・マッサージにおいても活用しているストレッチですから効果は保証します◎。

katakori LABSオリジナル肩甲骨ストレッチの特徴

  • 誰でも簡単に行えます。
  • 所要時間、わずか1分!!
  • 確実に効果あります。

健康のコツは肩甲骨、というキャッチフレーズをリラクセーションのお店の立て看板でよく見かけますが、その肩甲骨が今回のストレッチの要です。体操よりも気軽にできます。すべての人に自信をもってオススメしたい肩甲骨ストレッチ!!ご自宅だけでなくオフィスでも行えます。

肩甲骨ストレッチの具体的な方法のご紹介の前に、まず、痛みと熱についての豆知識から解説いたします。

痛くなったら冷やすべき?温めるべき?

セルフケアの基本は、患部を温める、もしくは冷やす、というものです。これを間違えてしまうと逆効果、せっかくのストレッチも活きません。

痛みには冷やすべき痛みと温めるべき痛みがある

現場で特に多く受ける質問のひとつです。

痛みを緩和するために、冷やすべきか、温めるべきか、これは沢山の方が判断に迷う問題です。

古くより「首や腰は冷やしてはいけない」という言い伝えがありますが、サッカーや野球などで選手が負傷した時、応急処置としてスプレーで冷やしているのを見たことがありませんか?
湿布には、冷感湿布と温感湿布の2種類あるので、こういったことも混乱する原因の一つだと思います。

また、やり方によっては、冷やすことで血流の改善も可能なのです。
ですので、「首だから冷やしてはいけない」「腰だから冷やしてはいけない」と部位によってではなく、患部の状態によって、温めと冷却を使い分けることが大切です。

急な痛みは冷やし、慢性的な痛みは温める。

処置の方法として、「温める」「冷やす」この2パターンと考えられることが多いですが、「冷やしてから温める」というパターンも含め、基本的には3パターンあります。ただ、温めるべきなのに温めても改善がみられないという場合は「冷やしてみる」という方法もございます。これらについては、それぞれの症状に応じて、後に詳しく解説いたします。

まず、最初に覚えておいていただきたいのは以下の2つです。

  • 急に痛み出した場合は冷やす
  • 慢性的な痛みは温める

先に冷やしてから温める、またその逆の場合でも、最初にとるべき方法はこの2つの方法のどちらかです!!

肩や腰の急な痛みに効くセルフケア方法

寝違え・ギックリ腰など急に傷めた場合、まず冷やすことが大切です。

急な痛みの場合、炎症が生じていることが考えられますので、ストレッチやマッサージなど無理に動かしたり、温めを行ったりするとかえって逆効果となります。

急性の痛みに対しては基本的には冷却(アイシング)と安静が必要です。

市販の湿布の真実

知りたくなかった!!と思われるかもしれませんが、どのご家庭にもある湿布、ヒヤッとはしますが冷却効果はありません。あくまで冷感、文字通り冷たく感じるだけです。

冷感だけでなく温感湿布もございますが、いずれにせよ冷感湿布も温感湿布も効果に差はありません。

冷たく感じる成分、暖かく感じる成分の違いなだけで、冷やされているわけでも温めているわけでもありません。

ただし温感・冷感どちらの湿布にも血流を増加させる効果はあります。ですので寝ちがえやギックリ腰、打撲、捻挫などの急性の痛みの時には不適切であるばかりか、炎症が助長される可能性もあります。

急性の痛みの時には、氷のうで15−20分間のアイシングが有効です。

保冷剤や氷で直接冷やすと凍傷となる恐れがあるので、その点だけは気をつけてください。繰り返しになりますが、冷湿布には急性の痛みに対するアイシング作用はありません。

鎮痛効果という意味では、医師の処方箋が必要なモーラステープやロキソニンテープといった調剤薬局・薬剤師のいる薬局で購入できる湿布は有効です。塗るタイプも同様です。

効果的なアイシング方法と注意点

アイシングには昔からある氷嚢(アイスバッグ)がとても効果的です。

氷のう

お持ちでない場合、アマゾンなどはもちろん、お近くのドラッグストア・薬局に必ず置いてありますので、是非ご用意ください。

  1. 氷嚢で約20分間、患部を冷やします。
  2. 氷嚢を外して、患部の肌温度が元に戻るまで待ちます。
  3. 再び、氷嚢で約20分間冷やします。

このサイクルをできるだけ多く繰り返し、2−3日続けてください。安静を保つことも忘れずに!!

注意点は、凍傷となる恐れがあるため、保冷剤や氷で直接冷やしてはいけないということです。アイシングとはいえ0℃以下で冷やしてはいけないのです。

 

アイシングのしすぎに気をつけてください。

アイシングのしすぎにも注意が必要です。常に冷やす事によって、却って血流が悪くなり痛みを引き起こしてしまう恐れがあるため、行う時間に注意をしていただきまして、繰り返す場合は皮膚の温度が完全に元通りになってから行うようにしてください。(上記の慢性症状の際にもアイシングを行う場合がありますが、その時とは目的が異なるためアイシング施行時間が異なります)

急に痛くなった時のストレッチやマッサージは禁物です。できるだけに安静に!!

無理なストレッチやマッサージ(整体や骨盤矯正含む)は控えて頂き、痛くない姿勢で安静を保ってください。

どうしても動かなければならない時は、コルセットやネックカラーを着用してください。寝違えやムチ打ちの場合で、ネックカラーが無い場合、簡易的な対処としてバスタオルをマフラーのように首に巻くと負担が軽減されます。

初期の処置をしっかり行えば、24~72時間で炎症が鎮静化しますので、初めの処置が肝心です。

アイシングはあくまで応急処置です。アイシング後は可能な限り早く医療機関を受診し、医師の診察を受け処置を行うことをおすすめします。

腕、足に痺れを感じたら、必ず整形外科へ!!

傷めた後から、手足(肘や膝より末端部分)にシビレ感がある場合は、必ず整形外科を受診し医師の診断を受けるようにしてください。

しびれなどの神経症状が無いようであれば、当院で対応できます。2~3回の施術で日常生活が問題なく送れるようになります。

慢性的な肩こりに効果抜群の肩甲骨ストレッチ!!

症状が慢性的で肩こり・首こりが徐々に痛く、つらくなった場合のセルフケア方法は、以下の手順になります。

  1. ストレッチ
  2. 温める
  3. 状況に応じて冷却する

超簡単かつ即効性の高い肩甲骨ストレッチ

肩こり解消に良いとされるストレッチや体操があらゆる所で沢山紹介されています。肩甲骨ダイエット(※ 肩甲骨ダイエットの嘘・ホント)も巷でよく話題に上がります。肩甲骨ダイエットには、残念ながらダイエット効果はないのですが、肩甲骨を動かしストレッチを行うことは大変意味のあることです。

お待たせいたしました。それでは肩こり解消ストレッチではベストな方法だと自負しております肩甲骨ストレッチをご紹介いたします。

所要時間は約1分です。

「肩こり」にお心当たりがある方は騙されたと思って1回試してみましょう。

Point
肩こり・首こりがつらい時は、肩甲骨の動きや位置が正しくない状態です。つらい部分にのみ目を向けるのではなく、その部分に負担をかけている原因、つまり肩甲骨の動きを改善するということが大切です。

step.1

ストレッチその1
肩をグーッと上にすぼめて力を入れて・・・(この時に顎を引かず、やや遠くを見るように少しだけ上を向くようにしましょう)
ストレッチその2
一気に脱力します。

これを2~3回行います。

step.2

ストレッチその3
グーッと背伸びをして手をなるべく上に伸ばすように力を込めます。この時もやや上を向く意識を持ちます。両腕を耳の後ろにつけるように力を込めると同時に肩甲骨の外側を伸ばしていきましょう。(肩関節が痛い場合は無理をしないでください。)
ストレッチその4
その後、両肘を後下方に寄せていき、左右の肩甲骨を近づけるように力をいれます。

これを2~3回程繰り返します。

step.3

ストレッチその5
脇の下から背中にかけての筋肉(図の赤い部分)をストレッチします。
back-stretch
四つ這いになって腕を頭上にあげていきます。この時も肩甲骨を中心に寄せるように意識します。腕の付け根と胸が伸びるのを感じてください。10秒を2~3セット程。
lat-stretch
デスクでは左の写真のように応用することもできます。ご家庭はもちろん、オフィスでのデスクワークの合間にお試しください。

この体勢はご存知の方、よくされている方も多いかもしれませんね

step.4

最後に腕を大きく回します。

前回し後ろ回し5回ずつです。この時も下向かず、やや上を向くくらいの意識で行ってください。

この時に、気をつけるべき大切なポイントがあります!!

  • 両腕同時に行う。
  • 肘を耳の高さまであげる。

この2点を抑えないと効果が期待できませんので注意してくださいね!!書籍や動画、テレビなどで紹介される様々な方法を見よう見まねで試しても効果がない場合は、抑えるべきポイントを抑えられていない、そしてそもそも説明されていないことが多いです。

  • この4つのメニューを行い、肩甲骨の周囲や背中がスッキリした感じがあればOKです。
  • このストレッチは、1日に何回行っても大丈夫な、メリットしかないストレッチです。

どうでしょう?少し楽になりましたか?

このストレッチ方法は以下のYouTube動画でもご紹介していますので、ご覧ください。

 

肩こり治療で行うストレッチ

 

ご紹介した肩甲骨ストレッチの目的と、肩こり解消ストレッチとして機能する理由を解説します。

首や肩のこり固まった筋肉をいくらストレッチしても、伸びませんし楽になりません。肩こりでつらくなる筋肉は頚椎と肩甲骨をつなぐ筋肉です。そのため、以下の図のように肩甲骨をあらゆる方向に動かすことが大切です。

ShoulderMvmnt

肩甲骨ストレッチが肩こり解消ストレッチとして効果的な理由

今回ご紹介したストレッチ方法は、首肩の筋肉への負担を減らしつつ肩甲骨を動かすことを目的としたストレッチなのです。これが、肩こり解消に効くのです!!

ストレッチには種類があります!!一般的なストレッチは静的ストレッチ

皆様がご存知のストレッチと呼ばれているものは、じっくりと筋肉を引き伸ばして行うストレッチ方法です。これは、ストレッチの中でも静的ストレッチ(=static stretch)と呼ばれているものです。

ストレッチには大きく分けて

  • 静的ストレッチ
  • 動的ストレッチ
  • PNFストレッチ

の3種類があります。

一般的なストレッチは静的ストレッチ、今回ご紹介したストレッチ方法は、動的ストレッチ(=dynamic stretch)+PNFストレッチになります。

動的ストレッチが効く理由

セラピストとしての経験から、動的ストレッチによる肩甲骨ストレッチを自信をもってオススメしています。実際に試して頂ければ効果を実感していただけるはずなのですが、本当に効果あるの?と試されていない方のために、動的ストレッチの有効性を示唆した論文を見つけてきました。

〜筋ストレッチング法の違いが筋血液量に与える影響〜

酸素化ヘモグロビン(新鮮な酸素が含まれたもの)変化量(安静時値とストレッチング後の値との差)は,ダイナミックストレッチではスタティックストレッチと比較して有意な増加を認めた。しかし,脱酸素化ヘモグロビン(酸素が含まれてないもの)の変化および頚部側屈可動域,筋硬度には有意な差を認めなかった。

筋ストレッチング法の違いが筋血液量に与える影響 公益社団法人 日本理学療法士協会

簡単にまとめると、じっくりと引き伸ばすストレッチ(スタティックストレッチ)と動きを伴ったストレッチ(ダイナミックストレッチ)を比べた所、筋肉の硬さや首の可動域には差が生じなかったが、動きを伴った方が「血流改善効果」が高かった、ということです。

肩こりでつらいその部分におきましては、筋肉が硬くなり血流が悪くなってしまっている状態です。よって・・・「今つらい!!」コリの症状に対処するためであれば、ゆっくり静かに伸ばすストレッチよりも、動きを伴ったもの方が効果的となるわけです。

動的ストレッチだけでなくPNFストレッチの要素も盛り込んだ肩甲骨ストレッチ

katakori LABSが実践・推奨している肩甲骨ストレッチは、動的ストレッチに加えPNFストレッチの要素を取り入れています。その理由は即効性を高めるためです。

PNFストレッチの要素を加えることでなぜ即効性が高まるのか?そもそもPNFとは何なのか?

以下に、ストレッチなのに力を込めるの?という疑問をお持ちの方への回答と合わせてPNFについて簡単にですが、まとめました。理論にご興味がある方はご覧ください。

 

筋肉が凝っている状態とは、筋肉が収縮したまま緩まない状態

人体に本来備わっている機能として、筋肉は力を入れる(収縮)とゆるむ(弛緩)の2つの性質があります。これは人体が円滑に動く上で必要不可欠な機能です。生理学用語でⅠb抑制(イチビー)といい、反射のひとつで意志とは関係なく生じます。時間がたっても戻らないひどい凝りとは、何らかの理由で筋肉が持続的に収縮してしまっていて、弛緩することができない状態にあります。つまり、こっている部分は本来備わっている正しい機能が失われてしまっているのです。

収縮して硬くなった筋肉を伸ばしても効果は期待できません。

肩こり・首こりに良いとされるストレッチは僧帽筋や肩甲挙筋など硬くなっている筋肉を伸ばそうとします。読者のみなさんはもうおわかりだと思いますが、こってつらくなっている部分をいくらストレッチしようとしても伸びないですし楽にならないのです。

その理由は、肩こりで硬くなっている筋肉は、疲労の機序が一般的な筋疲労(階段を上って足が疲労するなど)と異なるからです。具体的には、肩こりでつらくなる筋肉は能動的に収縮を行い疲労したのではなく、不良姿勢などで持続的に引き伸ばされる(ストレッチされ続けて)事によって、負荷を与えられているからなのです。

肩こり・首こりに効果的なストレッチとは?

Ⅰb抑制は筋肉のスジが引き伸ばされた時に生じます。ストレッチはⅠb抑制という反射を意図的に生じさせ、筋肉が弛緩することを望みます。しかし、肩こりでつらくなる筋肉は、引き伸ばされ続けてしまっている事から疲労が生じているため、Ⅰb抑制が生じにくくなっています。「引きのばされる」という刺激に慣れてしまっているのです。だから、慢性的に患っていらっしゃる方は、つらい部分を伸ばす肩こりに良いとされるストレッチをいくら行ってもほぐれないし楽にならないのです。

そこで、肩こり・首こりに対しては単なるストレッチではなく、一工夫したストレッチを行う必要があります。

Ⅰb抑制は筋肉が強く収縮した時にも生じます。そのため、『筋肉は最大収縮後に最大弛緩する』と格言のように言われることもあります。つまり、つらくこってしまっている筋肉をあえて収縮を促します。そうすることによってⅠb抑制を効果的に喚起して筋肉を弛めるのです。これを専門用語ではPNFストレッチと言います。

一人でもできるPNFストレッチを応用したセルフストレッチ

PNFはProprioceptive Neuromuscular Facilitationの略で、日本語では固有受容性神経筋促通法となります。 ・・・難しいですね。簡単に言うと、全身各所にあるセンサーを刺激して体の機能を改善するリハビリの手段です。とても専門的で難しい技術・理論なのですが、PNFストレッチとはその理論をストレッチに適用したものです。PNFストレッチは関節の可動域を大幅に改善することができるため、プロアスリートなど結果を求める方に対してしばしば行われる技術です。基本的には専門家がマンツーマンにて行う技なのですが、一般の方でも要点をおさえて行えば、自分自身で行ったとしても今まで以上の効果が期待できます。つまり、ご紹介させていただいたストレッチ方法はPNFストレッチを応用したものなのです。だからこそ従来のストレッチと比較して効果が期待できるのです。

当院推奨の肩甲骨ストレッチが、他のストレッチと比べて効果がある理由をまとめますと・・・

違い①
首ではなく肩甲骨を動かす事→ 安全。何回行ってもOK!
違い②
動きを伴ったストレッチ→ ゆっくり伸ばすストレッチよりも血流改善効果有り=症状解消に効果的
違い③
PNF理論を導入→ 単なるストレッチでは効かない方へも効果的

という3点が巷に広まっている方法と大きく異なる点であり、当記事の肩甲骨ストレッチが効果的である理由です。

辛くなった時にだけ試すのではなく、気分転換に行うなどと習慣にしていただくと肩こり対策にもなります。日々、肩甲骨を動かす、という意識を持ってください。

肩甲骨剥がしをセルフで行うのはNG!!なんちゃって肩甲骨剥がしは逆効果の可能性も・・・

肩甲骨を動かしたいけど痛くて動かせない場合に有効なのが「肩甲骨剥がし」です。一時期話題にもなりましたし、名前のインパクトが大きいのでご存知の方も多いと思いますが、実際どういうものかとなると、間違った認識が蔓延しているようです。

もともとは、肩甲骨の下に手を入れて剥がすと気持ちいい、ということから流行りました。当然、人にやってもらう方法です。

肩甲骨はがしところが“肩甲骨剥がし=肩甲骨ストレッチ”のように紹介されているホームページが多々ございます。専門知識のない方が、いろいろな情報をまとめたもの、その中には自称・専門家による情報もあります。

肩甲骨剥がしはセルフでできることではございません!!

人間の体は、自分自身で動かせる動作と、動かせない動作がございます。動かせない動作を無理に行おうとすれば、筋肉や筋を痛める可能性が高いです。それでは逆効果ですので、肩甲骨はがしをやってみようとお思いの方は、治療院にご相談ください。

なお、なお、肩甲骨はがしだけで行っても根本的な解決にはなりません。繰り返しで恐縮ですが、とても大切なポイントですので、ご留意ください。

全体的につらくて重だるい・慢性的な痛みのある方 → 温めてください

体を温める方法は多々あります。今回ご紹介する方法は、自宅で簡単にでき、ホッカイロや電気機器よりも確実に効果が高い方法です。

  1. 自作の簡易ホットパックを作ります。

    タオルを濡らしてビニール袋にいれ、レンジでチンをすると簡易ホットパックができます。(触れる際には火傷にご注意ください)

  2. ホットパックをさらにもう一枚タオルでくるみ、患部を数分温めます。
  3. 患部の皮膚の温度が元に戻ったら再度行います。

    低温火傷の可能性があるため行う際は皮膚の状態を常に観察し、くれぐれも注意を払って行ってください。

患部だけではなく、手足の冷えに対してもオススメです★

ホッカイロなどの懐炉の常用は避けましょう。

冷えを気にされて、使い捨てカイロ等を常に貼り付けている方がいらっしゃいますが、これには注意が必要です。良くも悪くも人体の感覚には慣れが生じます。常時カイロで温めていると、温熱刺激に慣れてしまい、温まらなくなってしまうばかりか、温度に体が慣れてしまい体を温める機能が低下してしまいます。つまり、常に温めているとそれに慣れてしまうため、自ら温める機能が低下して冷えを助長させてしまう可能性があります。そのため常にカイロで温めていないといられないという状態となってしまいます。常に温めるのではなく、メリハリをつけて行うことが良いです。

腰痛改善本などの情報は鵜呑みにしないでください。

腰痛改善本で大抵紹介されている体操にマッケンジー体操があります。これは“うつ伏せに寝て過度に体を反らせる運動”なのですが、マッケンジー体操を自己判断で行いますと却って悪化する可能性があります。同様に、あおむけに寝て膝を曲げて状態を起こす“腹筋運動=ウィリアムズ体操”もケースバイケースです。割れる腹筋(腹直筋・腹斜筋)を鍛えても腰痛は改善しません!むしろ首へも負担がかかります。

お体の状況は千差万別であり、形だけをまねるエクササイズを行っても効果が出ないばかりか、却って逆効果ともなりかねません。体造りをして根本的な改善をお考えの場合は専門家へご相談ください。プロのスポーツ選手に専属のトレーナーがつくように、あなたの体を専門家がみることが改善への近道なのです。

サポーターやコルセットの常時着用は避けましょう。

サポーター等を常時着用するのは避けましょう。例えば、慢性腰痛の場合のコルセット。コルセットを四六時中毎日着用していますと筋力低下を招きます。そうなるとコルセットが手放せない体となってしまい、さらに難治性となり慢性化させてしまうのです。サポーターなどは、どうしても必要な時のみ、ご使用ください。

慢性的なコリや痛みの原因は1つではないということ←重要

慢性的なコリ・痛みの原因は“骨盤・骨格のゆがみ”、“数センチの足の長さの違い”、“リンパ・血液の滞り”が根本原因ではありません。ひとつの原因だということで納得してしまいたい気持ちはわかります。シンプルな方が気持ちが楽です。しかし、痛みやコリなど慢性的な症状の原因は非常に複雑です。それによる不合理な動きや姿勢の及ぼす悪い影響が集約された結果なのです。そのため根本的に改善するためには、まずはしっかりと複数ある原因を見極めた上でひとつひとつ解消していく「原因療法」が必要です。その部分だけではなく全身の筋力・動作などを改める「体造り」も行わなければなりません。根本改善のためには根気はいりますが、きちんとした専門家と共に行えば必ず体は良くなります。

どうしてもつらいポイントがあり、いてもたってもいられない、強い力でグリグリ押したい感覚のある方(温めを行っても改善しない方) → 冷やしてください

押してダメなら引いてみよ、と同じで温めてダメなら冷やしてみようということなのですが、これは実はとても大事なことなのです。一般的に「コリは温めるべき」という認識されています。とにかくコリは温める、そう信じて疑うことすらしない施術者が大半なのです。

  • 温めて改善しない場合には冷やすことで効果が出ることが多い。

これは私の実体験・臨床経験から強く主張したいことです。今まで温めて効果が出なかった方は、先入観を一度お忘れていただき、ぜひとも冷やしてみてください。

冷やし方の手順

氷のう(ビニール袋に氷と水を入れた簡易的なものでも良いです)にて患部へ、10分程度アイシングを行ってください。冷湿布ではなく、氷のうを用いるのがポイントです。冷湿布は冷たく感じますが実際の冷却効果はほとんどないのです。アイシングを行って症状が改善しない場合は、アイシング後にさらに上述しました②の温めを行ってください。これにより血流改善効果が補足され、より効果的となります。

  1. 氷嚢で約10分間、患部を冷やします。
  2. 氷嚢を外して、患部の肌温度が元に戻るまで待ちます。
  3. 再び、氷嚢で約10分間冷やします。
  4. この繰り返しで改善すればOKですが、改善しない場合は、ホットパックを使って温めてみてください。

 

保冷剤や氷を直接肌につけないでください。

アイシングといえど0℃以下で冷やしてはいけないのです。またアイシングのしすぎにも注意が必要です。常に冷やす事によって、却って血流が悪くなり痛みを引き起こしてしまう恐れがあるため、行う時間に注意をしてください。(凍傷の生じ方は個人差がありますので、当記事にてご推奨しております時間内だとしても皮膚の状態を確認しながらくれぐれもご注意のうえ行うようにしてください。下記の急性症状の際にもアイシングを行いますが、その時とは目的が異なるためアイシング施行時間が異なることをご留意ください。)

あなたに肩こり専門家としてお伝えしたいこと

ご自宅などで、簡単にできるセルフケア方法は、多くの方が興味をお持ちのことだと思います。コンビニや書店には、そのような類の書籍、雑誌がたくさん販売されています。テレビやインターネットでも、○○体操がすごい!!と取り上げられることもしばしばです。しかし、それで治った方は、どれだけいるでしょうか?

簡単で楽なものに人はどうしても頼りがちです。しかし、生活が便利になったことによる代償は、最終的には少なからずとも体、健康にくると思います。

身近にあることをいくつか具体例としてあげ、問題点をまとめておきます。

クイックマッサージ・整体・カイロプラクティックについて

肩こりとなると多くの方がまず足を運ぶのはクイックマッサージ・整体・カイロプラクティックなどです。

つらい部分をグイグイ押して揉みほぐすのは、その時は気持ちが良いのですが、それは一時しのぎです。一時しのぎはそれはそれで必要ですが、注意しなければならないのは、人間の体は刺激に慣れていってしまうように出来ているという点です。

強い刺激に慣れてしまいますと、一層ほぐれにくくなり、慢性化してしまいます。そしてさらに強い刺激をもとめ・・・と悪循環が生まれてきてしまいます。これは、受ける側の問題というよりは行う側に問題があります。

首の関節をむやみに鳴らさないでください。

また、首をボキっとならすのは一時的には爽快感があり楽になったように感じますが、外から力を加えても骨を矯正する事はできませんし、反対に背骨を傷めたり、却って周囲の筋肉の緊張を増すことにもつながりかねません。首ボキ施術を受けて頚椎を傷めてしてしまい、当院に駆け込んでいらっしゃる方が本当に後を絶たないのです。なので「首ボキ施術」を受けるのだけは絶対にやめていただきたいと、これだけは強く主張させていただきます。整体やカイロプラクティックではしばしば気軽に背骨をボキっと鳴らしますが、患者さんからもそれを避けてもらうようお願いしても良いと思います。それに対して意味の分からない説明をされたら、通うのは止めるのが賢明な判断です。施術をうける側が理解できないことを話す施術者を信用できますか?

セルフケアは日常生活を送る上でよいことですが、応急処置でもあります。

ご紹介させていただきましたセルフケアは日頃のケアとして行っていただくのはとても良いストレッチ方法です。肩こり解消に効果的ですが、あくまでも応急処置の範疇です。

注意していただきたいのは、セルフケアに限界があるという点です。

症状や体の状態は千差万別ですし、肩こりの原因はとても複雑です。そのため全員が肩こりを自分で治すことはできないという事はご理解いただきたいと思います。

このストレッチ方法で改善されない場合は、残念ながらセルフケアで状況を変えるのは難しい、つまり原因に対する自己解決が難しいので、理学療法が必要といえます。

肩こり・首こりは直近で生活が危機となるものではないため、どうしようもなくつらくなるまで後回しとされがちですが、「心底困っているわけではない」という軽症の方ほど簡単な処置やセルフケアで治すことが可能です。

たくさん通ってもらうための施設があふれていますが・・・

実際、対症療法を繰り返すというとにかく通ってもらうことを目的とした治療や、慢性化し難治性となってから回数多く治療を行ったほうが、ビジネス上に限れば良いです。

外食産業やリラクセーション・旅行といったビジネスでは、たくさん利用してもらうことは絶対に必要です。

医療はそうであってはいけないはずです。

重症化してしまうと完全に治す事自体が難しくなりますし、患者さんの費用面や治療に費やす時間面の負担も大きくなります。

重症化を防ぐ、そして軽症のうちに治してしまうという意味も含めて、さほど悩ましくない初期のうちに根本治療を始めていただくのがベストであり、私たちセラピストが望むべきことです。そうすれば、少ない回数の治療とセルフケアのみで改善可能です。

肩こり解消や体幹トレーニングの目的でヨガ教室に通われている方も多いと思いますが、まず肩こりを治してからヨガ教室に行ってください。

効果が感じられなかったり、逆に疲れて体調が悪い、そんな悩みを抱えていらっしゃいませんか?

はっきり申し上げますが、ヨガ教室で慢性的な肩こりはよくなりません。ヨガを本気でやっている人・理解している人はそもそも肩が凝らなくなるなんてことは決して言いません。

ヨガは、健康な人が、より健康的な生活を送る上では効果があるのです。

予防対策の方法は、できるだけ専門家に相談しましょう。耳障りのよい安易な情報は鵜呑みは禁物!!

いま現在、症状の自覚がなくても、猫背・姿勢の悪さ、体の硬さ、ポッコリお腹に心あたりが有る方は肩こり予備軍です。

肩こりを発症する筋肉・骨格の条件だけは整っていることになります。

肩こりというのは自覚症状ですから、症状が出る前に一度はお体のチェックをしていただくことが、発症を未然に防ぐ、肩こり予防という意味で大切です。

要点をきちんとおさえたセルフケアなら、軽症であれば十分改善します。

無理なくできる範囲で行ってください。

お体のチェックや細かい部分の修正、体造りのための個々の状態に適したセルフケア方法など一歩進んだことをお求めの場合は専門家に相談しましょう。

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中~重症の方は、どうしてもご自身で治すということに限界があるのも現実問題あります。そのため、「つらくなっては一時しのぎのマッサージでその時をやり過ごす」というのを繰り返すのではなく、根本原因をつきとめて対処する『治療』を行うことをご検討いただけたら幸いです。

もちろん、できる限りご自身でケアを行っていただく事は大切です。

慢性的な症状の根本的解決にはどうしても時間がかかってしまいます。ただ、原因に対する処置を行い、体を変えれば、現在のつらい状態から解放できる!!ということは覚えておいてください。

通ってもらうための施設を選ばない!!

いくら時間と費用をかけてマッサージに通ってもすぐに元通り・・・次第に悪化・・・という負のスパイラルから脱却するためには根本原因の解明と適切な処置が必要です。

一度、いつまで通い続ければいいんだろう?と冷静になってみましょう。

もし、あなたが心底肩こりに悩まされているのでしたら、まずはこちらで紹介したセルフケアを行ってみてください。それで効果が感じられない場合、お電話やメールでお問い合わせください。わかる範囲内で、できる限りのご対応をさせていただきます。

肩こり ラボは、通ってもらうための施設ではなく「通う必要のないカラダになる」ことを目的とした代替医療機関です。

当記事がひとつのきっかけとなりましたら幸いです。

 

 

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この記事を書いた人

丸山太地

肩こりラボ鍼灸マッサージ院代表。日本大学文理学部体育学科にてスポーツ医学を学び、在学中よりトレーナーとして活動。東京医療専門学校にて国家資格を取得。上海中医薬大学へ留学、解剖学実習修了。人体の構造を理解するために、日本大学医学部、千葉大学医学部の解剖学教室にて人体解剖について学ぶ。 <資格>鍼師・灸師・按摩マッサージ指圧師/厚労省認定臨床実習指導者/NSCA-CSCS/日本体育協会認定 スポーツリーダー/中学・高校保健体育教員免許/パワープレート認定トレーナー

鴻崎国臣について

私が、肩こりラボでセラピストを目指したいきさつ

私はスポーツが大好きです。

本気でスポーツに打ち込んでいましたが、スポーツには怪我はつきもの。怪我をする度に、整形外科、整骨院などへ頻繁に通っておりました。

なぜ、頻繁に通わないといけなかったのか?

それは、どこへ行っても湿布、痛み止め、電気治療などマニュアル化された処置と対症療法に過ぎず、その時痛みは和らいだとしても同じような痛みを何度も繰り返しだったためです。

怪我が根治しないため、怪我を繰り返し負のサイクルから抜け出すことはできず、引退することになりました。
この悔しさは一生忘れることはないでしょう。そして、この悔しい経験をしてほしくない、という思いを、私自身が味わった悔しさ以上に強く持っています。

私は「治るかわからない、とりあえず試そう。」という世間一般の施術、治療に異を唱えます。

とりあえずの治療・施術は、惰性でしかなく、そのような施術を続けることで「治りにくい体」を作り上げてしまいます。

これは患者さんにとって、たまたま上手くいくことはあるかもしれませんが、デメリットでしかない場合がほとんどです。

本当に患者さんにとってのメリットを追求した治療には、原因を見極める「眼」と患者さん個々に適した「施術プラン」が必須です。いくら技術力があっても原因が分からなければ活かすことはできません。

肩こりや首こりの根本的な原因は、必ずしも首や肩にあるわけではありません。そして、とても複雑です。つらい部分である局所には筋肉一つ一つ、筋線維一本一本に着目する細かい視点を、一方、体は全身で一つの単位であるということを念頭に置き、教科書的ではなく患者さんの生活背景も考える幅広い視野を持ってトータル的な治療を行っています。

私事となりますが、私自身も頭痛で寝込んでしまうほどの猛烈な首こりに長年悩んでいました。

頭痛薬が手放せなく、良くないとわかっていながらも毎日飲まなくてはいられない状態からずっと抜け出すことができませんでした。また姿勢が悪い事から腰痛にも悩まされていました。それこそマッサージを受けても楽なのはその時のみというのを経験してきており、私も治るということを諦めていた一人でした。

まだ若いのに・・・と驚かれるのですが、本当の話です。

しかし、国家資格を取得し、研鑽を積み、肩こりラボの「凝っても元に戻る体造り」プログラムを実践したところ、いつの間にか症状が出現することがなくなりました。

体造りを始めることで、怪我でリタイヤせざるを得なかったスポーツ活動も再開することができ、「自己実現」の選択肢も広がりました。症状をなくすことでもっと色々なことにチャレンジできるということを、身をもって体験しました。教科書に書いてあることをそのまま行うのではなく、自分自身で試して結果が出た治療、納得できた治療だからこそ患者さんにご提供できるものと考えております。

痛みやコリによる辛さは当事者にしかわかりません。肉体的な辛さだけでなく精神的な辛さは、なかなか理解されません。

一人でも多くの患者さんを救うということ。患者さんを治すということが使命であるということ。そして、患者さんは私共に希望を持っていらしてくださるという気持ちを常にもち、いかなる時も親身に考え、治療を行わせていただきます。

 

 

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パフォーマンスアップを望むアスリート(ダンサー含む)に有効な鍼とマッサージ。客観的視点から再検討してみました。

鍼で秘孔をついてパワーアップ

アスリートの方から「鍼で秘孔(ツボ)をついてパフォーマンスアップできませんか?」というご質問をしばしば頂きます。

一般の方の感覚からすれば、冗談のように思えますが、ケガが治らないトレーニングを行っても一向に変化無しといった状況のアスリートにとっては藁をもつかむ心情なのです。

どうも鍼(ハリ)はツボを刺激すると思われていますし「北斗の拳」といった国民的人気コミックの影響で秘孔という言葉だけは広く知られ、中国四千年の歴史というイメージ(中国が建国されたのは1949年です。)・・・といったイメージがあるようで“不可能が可能になる“1発で劇的な変化が起こる”といった期待を抱く方が多いようです。

しかし鍼(ハリ)はあくまで機械的刺激を用いた物理療法のひとつです。(物理療法とは、電気・温熱・寒冷・触圧など物理的な方法で行う療法。)

人体に鍼を刺して起こる反応は限られています。これは以前の記事で解説いたしました。

→ 医学的根拠に基づく鍼灸・マッサージとは(通い続けても改善しない重症肩コリ・首こり患者さんにお読み頂きたい東洋医学と西洋医学の違い)

 

鍼はパワーアップではなくダウンさせるためのもの

鍼を打つことで筋力アップといった素晴らしい効果があるのか、ないのか?ずばり事実を申し上げます。

基本的に鍼(ハリ)は筋肉弛緩させ、血流を増加させると同時に張力(発揮する力)を低下させます。

[文献1] 肘関節屈曲伸展運動に伴う筋疲労に及す円皮鍼の効果 異なる施鍼部位でのパイロットスタディ 

そのため、鍼(ハリ)はアスリートにとっては体調を整えるコンディショニング・ケアという点では有効ですが、鍼を刺すことにより筋肉な弛緩するため筋収縮力は低下し、競技直前の鍼施術はパフォーマンスを低下させるであろうことが理論上通説とされています。

しかし、こちらの研究では競技前に鍼(ハリ)を行う事の有効性が示唆されています。↓↓↓

[文献2]トライアスロン競技後の筋肉痛に及ぼす円皮鍼の効果-プラセボを用いた比較試験- 

こちらを要約すると、腰の一定部に長さ0.6㎜の極短い置き鍼(円皮鍼)を行って運動を行った所、疲労感と運動後の筋肉痛(遅発性筋痛=DOMS=Delayed Onset Muscle Soreness)が軽減されたとのことです。

ここに置き鍼を行い運動を行ったところ効果があったとの報告です↓↓

円皮鍼

円皮鍼2

上記[文献2]より引用させていただきました

 

円皮鍼とはこのようなものです↓↓

円皮鍼5

http://www.jizo-s.jp/treatment.htmlから引用させていただきました

円皮鍼4

http://shibasaki.hmpg.org/index.php?FrontPageから引用させていただきました

 

遅発性筋痛=DOMS=Delayed Onset Muscle Soreness とは↓↓

遅発性筋痛 delayed onset muscle soreness

  • 運動後数時間から24時間程度経過して、筋肉を圧迫したり動かしたりした時に知覚され、運動1-3日後をピークとなり、7-10日以内には消失する痛み
  • DOMSが筋や結合組織の微細構造の損傷を引き起こす伸張性(エクセントリック)筋活動を含む運動にともなって起こることから、筋線維あるいは結合組織の損傷、およびその後の炎症反応が原因だとする(損傷・炎症説)が広く支持されている
  • DOMSと乳酸は無関係であるといっても過言でない
  • 筋のスパスムと筋の虚血の相互作用がDOMSを引き起こすという筋スパズム説も否定されている
  • 遅発性筋痛は、伸張性(エクセントリック)筋活動を含む運動で発現し、短縮性(コンセントリック)あるいは等尺性(アイソメトリック)筋活動のみでは、ほとんど発現しない
  • DOMSが発現するのは、運動に不慣れな場合や、運動時間が普段より長かったり、運動強度が激しかったりした場合
  • 筋の損傷・炎症は、筋力、関節可動域、筋周径囲、CPK、ミオグロビン、超音波、MRI画像変化から間接的に把握される
  • DOMSの程度は筋損傷の程度を反映しておらず、筋肉痛が激しいことは必ずしも筋損傷の程度が激しいことを意味していないと結論づけられる
  • 加齢に伴ってDOMSの発現時期が遅延するという事実は必ずしも明確でない
  • 上腕屈筋群のエクセントリック運動を20歳代と50-60歳代の被験者に負荷して筋痛の出現時期を比較した結果、どちらの被験者群においても、一日後に筋痛が出現し、2日目にさらにひどくなり、3日目以降に回復していくという結果で差は求められなかった
  • 3-5才児筋痛なし 小学生になるとDOMSが生じる
  • DOMSの発現を完全に抑制する効果を有する手段はみつかっていない
  • NSAIDのDOMSに対する効果は認められていないか、認められたとする報告でもその効果はわずかである

遅発性筋痛の意味

  • 一般に痛みは危険信号だと考えられ、異常を知らせ、痛みがある部位を安静に保つことを促していることが多い。しかし、DOMSにおいては、痛みが生じるのは運動後であり、仮に運動が危険であることを知らせるには手遅れである。また、痛みがある筋を安静に保たせるための信号であるとすると、DOMSのある筋を無理して動かした後、痛みが軽減し、回復過程に対しても悪影響がないことと矛盾する。さらに、筋痛が発現する時期は、組織学的な損傷・炎症の時間経過と一致せずまた、痛みの程度と損傷の程度は無関係である。これらのことは、DOMSの生理学的意義に対して疑問を投げかけるものである。なぜ運動後DOMSが出現するのであろうかDOMSにはどのような意味、意義があるのであろうか。これらの疑問に対する答えは、現在のところ得られていない。

出典:遅発性筋痛の病態生理学 理学療法 2001;18(5):476-484(野坂和則)

競技前に行う鍼(ハリ)によるパフォーマンスアップについて

先行研究と合わせて、競技前の鍼(ハリ)とパフォーマンス向上について考察をします。

①鍼をどこに刺すか

鍼を筋肉へ刺さると、その筋肉は弛緩します。 鍼を刺すと筋肉を弛緩させ収縮力を低下させるため、特殊なケースを除き、競技前にむやみに鍼を刺すと“発揮される力の低下”=“パフォーマンス低下”を招く可能性があります。 しばしば選手からの「筋肉の緊張がとれて可動域は広がるが、力が入りにくくなる」という訴えを耳にします。(過剰に力んでしまい可動域制限と意図する動きができない方には有効的ですが・・・)

また、その反応は神経支配比が密(神経がたくさん集中している)な体の末端部分で顕著に出る傾向があるため、足や腕など競技中に筋肉の収縮・弛緩が激しく繰り返される部分に施術を行うと返ってマイナスに作用してしまう可能性があります。

アスリートにとって、競技中に違和感として実感されるのはマイナスとなりかねないので”置き鍼をしているのかしていないのかわからない”状態とするのが好ましいです。

よって、末端部分ではなく体幹部分へ施術を行うことが推奨されます。 体幹の背骨の近隣に刺激を行うと、体性-自律神経反射により遠隔部の血流を改善させることが可能となります。

例えば腰へ施術を行うと足が、首へ施術を行うと手の血流が増加します。このため、足に鍼を行わなくても、腰へ施術を行うことで、重だるさが生じる可能性を限りなくゼロに近づけて足の状態を上向きにすることが可能です。

②鍼を刺す深さは

皮膚は表皮(約0.2㎜)、真皮(約2㎜)、皮下組織(主に脂肪で個人差有り)で構成され、その深部に筋膜で包まれた筋肉が存在します。鍼が筋膜を通過する際に鈍痛や重だるさを覚える場合が多いため、それらを生じさせないためには“筋膜を貫かない”ことが大切です。

そのため0~数㎜以下の深さで鍼を挿入することが推奨されます。その点、円皮鍼は長くても1.5㎜なので有効な手段といえます。

また、真皮層には痛みや違和感を感じる神経が密に分布するため、違和感を予防するという意味では実験で使用した0.6㎜のものか最も短い0.3㎜のものが有効的なのではないでしょうか。

ちなみに、0㎜~としたのは刺さず皮膚表面へ刺激を与えるだけでも反射を喚起することができるからです。

(しかし刺さないとなると鍼である必要がないのでは・・・という意見が出るはずです。私自身も刺さないならば鍼である必要はないと考えているので、極弱い刺激が適している場合にはマッサージにて対処を行っております。)

筋膜リリースとは?

③鍼のデメリットは

ウェイトリフティングや陸上の短距離・跳躍・投的など、瞬発的に高いパワーを発揮する競技には不向きかもしれません。

バイオメカニクス上、身体動作における発揮される力の源は体幹です。筋肉までは到底到達することがない極浅い円皮鍼という刺激であっても、刺した部分の筋肉が弛緩することは考えられます。(経験上は弛緩します。)

上記のような限界ギリギリの所で勝負をする競技においては、わずかでも筋収縮力が低下することは、パフォーマンス低下を招きまねきかねません。よって筋肉の収縮力次第でパフォーマンスが大きく左右する瞬発系の競技においては、競技前の鍼(ハリ)は避けた方が良いのではないでしょうか。

 

競技前の鍼(ハリ)が適しているスポーツとは?

多くのスポーツは筋肉の収縮力が第一の理由でパフォーマンスは決定しません。長・中距離や多くの球技等は筋力だけでなく、有酸素系代謝能力や多くの要因が絡み合いパフォーマンスが決定します。

すなわち、多くの競技は筋力とパフォーマンスは正の相関関係にありません。よって、体幹部分に多少の筋力低下が生じたとしても(円皮鍼を刺して筋力低下を実感できるのは国際レベルの極少数のトップアスリートぐらいですが・・・)、末端部の循環を良好な状態に保ち、疲労しにくい状態をつくることは結果として動作を円滑に、持続的に遂行することにつながるはずです。

そして、何よりも怪我や痛みを抱えずに、継続的・漸増的にトレーニングを積むことがアスリートのパフォーマンスアップには不可欠です。このようなことから、瞬発系競技以外のスポーツにおいて、競技前に鍼(ハリ)を行うことは、パフォーマンスアップの補助となるのではないでしょうか。

個人的には、長距離ランナーはじめ有酸素系のアスリートは、疲労のコントロールと障害予防という点で日常的に円皮鍼を使用し練習を行うと良いのではないかと考えております。

また、バスケットボール、サッカー、野球、バレーボール、ダンスなど部分部分では瞬発力の求められる競技も、トータルでとらえると持久力・協調性・スキルが高い次元で両立されることが求められるため、有効的なのではないでしょうか。

海外の選手と瞬発力含め身体能力勝負をしても、日本人に勝ち目はありません。身体能力勝負をすると越えられない壁はつきものですが、今後日本人が世界で活躍するためには、持久力・協調性・スキルで勝負をする必要があるのではないでしょうか。

鍼(ハリ)は筋力アップという点ではマイナスですが、持久力・協調性・スキルという点ではプラスに作用する可能性が高いです。

このようなことから、バスケットボールやサッカーなどといった一見瞬発力の求められる競技においても、競技前の円皮鍼による治療は有効的なのではないかと考えております。

スポーツと鍼(ハリ)についてのまとめ

鍼(ハリ)(東洋医学・ツボ)は魔法ではないため、漫画のイメージのように不可能を可能とすることはできません。

「長年悩んだ〇〇の痛みが劇的に・・・」「あきらめていた〇〇が1発で・・・」などの奇跡体験が美談として語られますが、ごく稀に奇跡のような事象はたしかに起こります。

しかしそもそも“その治療”が本当に効果あったのか、はたまた“その治療”に関係なく生じた現象なのか(単に平均への回帰だったのか)、その美談が公平な視点から検証された形跡はありません

残念ながら、アスリートのパフォーマンスアップに近道はありません。しかし“寄り道”をしないことは可能です

アスリートが進化し続けるためには、第一に漸増的・持続的にトレーニングを行うことができるかどうかが求められます。寄り道とは、スポーツ障害や不適切なトレーニング計画・メニューによって無駄な時間を過ごしてしまい、トレーニングを漸増的・持続的に実行不可能となってしまうことです。

アスリートが鍼(ハリ)によってパフォーマンスアップ可能かどうか。

結論、鍼(ハリ)によって劇的にパフォーマンスアップを図ることは不可能ですが、パフォーマンスアップを阻害する“寄り道”の可能性を大いに低下させることは可能です。その手段として、今までは競技後のコンディショニング一辺倒だった施術が、競技前にも有効的な手段があるということが示唆されたのではないでしょうか。

円皮鍼を用いた施術は、低リスク・低費用で簡易的な施術になりますので、どこの治療院でも気軽に実施可能です。 そのためプロアスリートに限らず多くのアマチュアアスリートの方々にも実施していただくことが可能です。プロ・アマ問わず、日本のスポーツ発展にわずかでもプラスとなるのではないかと考えております。

最後まで、お読みいただきまして、ありがとうございます。

今回の記事はお役に立ちましたでしょうか?パフォーマンスアップについてお悩みの方、なんとかしたいとお思いの方、是非、一度ご相談ください。

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この記事を書いた人

丸山太地

肩こりラボ鍼灸マッサージ院代表。日本大学文理学部体育学科にてスポーツ医学を学び、在学中よりトレーナーとして活動。東京医療専門学校にて国家資格を取得。上海中医薬大学へ留学、解剖学実習修了。人体の構造を理解するために、日本大学医学部、千葉大学医学部の解剖学教室にて人体解剖について学ぶ。 <資格>鍼師・灸師・按摩マッサージ指圧師/厚労省認定臨床実習指導者/NSCA-CSCS/日本体育協会認定 スポーツリーダー/中学・高校保健体育教員免許/パワープレート認定トレーナー

体操・ストレッチ・温熱療法など血行改善により肩こり・首こりが解消されない理由 (医学的根拠に基づき神経生理学の観点から解説)

首や肩がこる原因は血行が悪いから?

多くの方々が「血行が悪いから肩こり・首こりが起こる」という解釈をしておりますが、以前から私はそれに疑問を抱いていました。

確かに血行不良を起こしているとその部分は痛みや違和感を覚えます。慢性的な肩こり・首こりを自覚している方は、肩甲骨から上部の広範囲にわたって不快感や痛みを感じています。

その部分を温熱療法により血行を良くする処置を行うと、気持ち良く、一時的には症状が軽減されます。

大事なことですので、もう一度言います。あくまで“一時的”なのです。

なぜ、血行を良くしても効果ないのか?

温熱療法といっても、ずっと温め続けるわけにはいきません。皮膚温度が戻るやいなや、症状はすぐに元通りとなってしまいます。

慢性的な症状に対して温熱療法が一時的にしか効かない理由、それは、温熱刺激により痛みを感じる境界線(疼痛閾値:とうつういきち,Pain Thresholdを引き上げているにすぎないからです。

肩こり・首こりは筋肉の硬さと相関関係があるわけではない

以下に3つの根拠を挙げます。

筋肉がやわらかくても猛烈な症状を自覚している方がいる。反対にとても硬くなっていても、症状を全く自覚していらっしゃらない方もいる。

筋肉を徹底的に弛緩させる施術を行い、物理的な“硬さ”が減少している状態でも、発作的に症状が出現してしまう方がいる。

慢性的な症状を自覚している場合、その筋肉に対して様々な刺激を加えても、反応性が鈍く、緊張、弛緩共に変化が起こらない(起こりにくい)方が多いという事実。

身近で分かりやすい例でいいますと、猫背などで姿勢が見るからに悪い方でも、全く肩こり知らずの方はいます。逆に、とても姿勢がよく、体のバランスがよいのに、肩こりで悩まれているという方もいます。力学的に良好な姿勢を維持しても症状を自覚する場合もあれば、逆に力学的によろしくない姿勢でも症状が出ない場合もあるということは、ご理解いただけると思います。

私のたてた仮説

肩こり・首こりの“ジンジンするような痛み、不快感”という症状そのものは、血行不良により蓄積する疲労物が感覚神経を刺激して生じる。

しかし、その根本的な原因は『血行を調整する機能』『筋肉の動きを調整する機能』の異常にあるのではないか?

この仮説を、もう少し具体的に説明いたします。

『自律神経系の異常』と『運動神経系の異常』の2つが「肩こり」の原因である説を検証した結果

まず、血液の流れは、生命を維持する上での根幹のひとつです。血液の流れのことを血流または血行といいます。

そして、自律神経。自律神経という言葉は広く認知されています。自律神経は、常に働いている神経です。起きている時も寝ている時もです。自ら律する神経という名前の通り、人が意識しなくても自ら機能しています。

神経というとイメージは掴めるけど具体的にはよくわからないという方が多いと思います。ごくごく簡単に説明いたしますと、脳や脊髄にある神経(中枢神経)とそれ以外の体の各所にある神経(末梢神経)に便宜的に分けられています。抹消神経も、体性神経と自律神経の2つに分けられます。運動神経というのは体性神経のひとつです。ここで注意していただきたいのが、運動神経という言葉です。スポーツ万能の人を運動神経が良い、と表現しますが、それではありません。筋肉の動きを調整する神経のことを解剖・生理学的には運動神経と呼びます。

血行と自律神経は、密接な関係にあります。血行が悪くなれば、自律神経が乱れます。自律神経が乱れると血行が悪くなります。

ですので

『血行を調整する機能』の異常 ⇔ 自律神経系の異常

が自然な考えだと思います。

さらに、

『筋肉の緊張(硬さ)を調整する機能』の異常 ⇔ 運動神経系の異常

も存在するのではないか?と考えました。 こちらにつきましては当ブログの別記事「鍼灸・マッサージ裏事情(1) 硬ければ重症か?コリのメカニズムを神経生理学の観点より解説」をご覧ください。)

この2つを合わせてまとめますと、

慢性的で治らない肩こり・首こりの根本原因は「姿勢が悪い」「筋肉が硬い」「体のゆがみ」「血行が悪い」「冷えている」といった表面的な問題だけではなく、体を調整する“機能の異常”である。

という考え(仮説)に辿り着いたわけです。

この考えが確実かどうか検証するために様々な研究論文を読み漁りました。

そして、この仮設を裏付ける研究論文を発見しました。

競技者のパフォーマンスコントロールに有効なバイオフィードバックとは

アスリートが最高のパフォーマンスを発揮していただくために

アスリートにとって「調子が良い」状態を維持することは非常に大切です。しかしながら様々な要因が絡み合い「調子の波」があることは避けられません。

そこで重要となるのが「調子が良い時をいかに長くして、悪い時をいかに減らすか」ということです。調子が落ち込むことを避けられないならば、その状態を極力短期間にすれば良いのです。

 

その手助けとなるのがバイオフィードバックです。

それは、様々な刺激や環境条件の元で自らの体がどのような反応を示すのかということを客観的に認識することです。

主には生体の反応を数値化して自分の現状を視覚的に認識できるようにします。

このようにして、ある一定の刺激に対して自分の体がどのように反応するか、それがプラスなのかマイナスなのか客観的なデータを元に知ることをバイオフィードバックといいます。

調子が悪い時にそれをいち早く回復させるために、調子が良くなる条件を客観的なデータを元に知ることです。

 

例えば、ある音楽や匂いを嗅ぐと血圧や心拍数が優位に減少したとします。この事実をデータとして自身が認識することで、試合直前で緊張してあがってしまいそうな時にそのような刺激を与えることで心身ともにコントロールすることができます。

また、スランプに陥ってしまい体の機能がうまく噛み合わなくなってしまった時にも、調子の良い時にのフォームや関節の動きをデータとして残しておくことで、いち早く軌道修正が可能となります。

国立科学スポーツセンターではトッププロのサポートとして、このように様々なデータ収集が常日頃から行われています。

 

 

バイオフィードバックと単なるジンクスとの違いは、客観性があるかないかです。とはいえ、正確なデータ収集はアマチュアアスリートにとって困難です。

しかし、自分が調子の良い時はどのような心拍数や血圧なのか、はたまたどのような音や匂いを嗅ぐと心身共に安定するのかを知っておくことは重要だと思います。調子の良い時の動きを動画で残し、それを視覚的に確認するだけでも十分効果的です。

人間の脳は視覚からの情報がかなり重要視されるので視覚として認識できる形として記録を残すことが大切です。これらによりパフォーマンスのムラを軽減することや、スランプの早期脱出ができるのではないでしょうか。

 

アスリートにとってのパフォーマンスのコントロール、しいては心身のコントロールは永遠の課題です。

最後まで、お読みいただきまして、ありがとうございます。

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この記事を書いた人

丸山太地

肩こりラボ鍼灸マッサージ院代表。日本大学文理学部体育学科にてスポーツ医学を学び、在学中よりトレーナーとして活動。東京医療専門学校にて国家資格を取得。上海中医薬大学へ留学、解剖学実習修了。人体の構造を理解するために、日本大学医学部、千葉大学医学部の解剖学教室にて人体解剖について学ぶ。 <資格>鍼師・灸師・按摩マッサージ指圧師/厚労省認定臨床実習指導者/NSCA-CSCS/日本体育協会認定 スポーツリーダー/中学・高校保健体育教員免許/パワープレート認定トレーナー