日常生活が億劫になるほど筋力・体力が落ちていた方が、トレーニングを経て大学の部活動(運動部)で活躍できるまでに改善したケース|ケースレポート

概要

日常生活が億劫になるほど筋力・体力が落ちていた方が、トレーニングを経て大学の部活動(運動部)で活躍できるまでに改善したケース

Y様/東京都在住/20歳/男性/学生

症状

・動くとすぐに息が上がってしまう

・全身的な筋力や体力の低下

・運動への意欲低下

状態

心肺機能・筋力ともに低下しており、日常生活動作をするだけでも疲労感が伴う。

股関節および胸椎の可動域が著しく狭く、全身的な筋緊張が高い。筋力低下により、正しい姿勢が維持できず、すぐに猫背になってしまう。

見立て

普段から運動習慣がなく、1日の運動量も少ないことで基礎的な体力が低下。

また、股関節や胸椎の可動域の制限により柔軟性も低下しており姿勢保持に必要な体幹筋群(腹横筋、大臀筋、脊柱起立筋)の筋力も不足している状態。

まずはストレッチを中心に可動域の改善を図りつつ、体幹部の安定性を向上させるトレーニングを行う。

段階的に全身の筋力強化や有酸素運動を行うことで持久力・機能性の改善を目指す。

治療

股関節および胸椎の可動域の低下が、姿勢不良の一因となっており、トレーニング効果の低下や怪我にもつながると考えられたため、初期アプローチとしてパワープレートを用いたストレッチを中心に行った。

あわせて体幹筋の強化(腹横筋、大臀筋、脊柱起立筋)に注力した。

姿勢の安定性や動作効率の向上だけでなく、心肺機能の改善も期待されることから、ドローインなどを用いて段階的に強化を進めた。

トレーニングのペースは週1回を基本とし、可動域および体幹筋力の向上に伴い、徐々にステップ動作やジャンプ動作といった動的トレーニングも取り入れ、呼吸機能と全身の動的安定性を高めていった。

負荷を上げた運動でも呼吸の乱れが見られず、安定した動作が持続可能な状態に至ったため、当初の目的を達成しゴール。

コメント

現在では、激しい運動でも呼吸や姿勢の安定性に問題が出ることはなくなり、大学の部活動にも元気に参加されています。

トレーニングは継続的に週1回、競技レベルでのパフォーマンス向上を視野に入れたプログラムを行っています。

トレーニングを行う上で特に注意したのは「運動強度の設定」です。

初期段階では、強度を上げすぎると呼吸のしづらさや立ちくらみのような症状が見られることもありました。そのため、身体の反応を見ながら段階的に進めることが非常に重要でした。

現在では、インターネット上でもさまざまなトレーニング情報を手軽に得ることができますが、それが「自分の身体に合った内容かどうか」は別問題です。

同じトレーニングでも、目的や体力レベルによって効果やリスクが大きく異なることを、今回のケースからも強く実感しています。

今後もY様には、目標に合わせたオーダーメイドのトレーニングを通じて、より良い身体づくりをサポートしていきます。


執筆者:中込 優平
Yuhei Nakagome

帝京大学 医療技術学部スポーツ医療学科 健康スポーツコース卒業
神奈川衛生学園専門学校 東洋医療総合学科卒業

鍼師・灸師・按摩マッサージ指圧師
健康運動実践指導者

私は大学時代、 市営の体育館のトレーニングルームで運動指導をしていましたが、当時の自分にはお客様が肩や腰が痛いと仰っても解決する手立てがありませんでした。
そこから鍼灸あん摩マッサージ指圧師に興味を持ち始め、資格を取得しました。
日常生活の中で肩こりや腰痛などで悩み、 やりたいことができない方やもっと健康で良い生活をしていきたい方、 そんな方々のお力になりたいと考えています。