肩こりと骨の関係

肩こりと骨の関係

座りっぱなしの方も増えた現代、老若男女問わず肩こりに悩まされている日々をお過ごしの方も少なくないでしょう。

「常に肩が痛いけど病院に行くほどじゃない」「これぐらいなら我慢できるから……」と放置してしまう人もいらっしゃるかもしれません。けれども肩こりは何らかの不調の合図である可能性も否定できません。

肩こりは原因が何であるかを知り、正しく対処することで改善が見込める可能性があります。原因として考えられる要素は血流の悪さ・ストレスなど様々であり、その1つが「骨」です。

肩こりと骨に密接な関係があります。
今回は「肩甲骨」をはじめ、肩こりに関わる骨に着目してみましょう。

 

 

肩こりに関わる主な骨

肩甲骨は、肩こりに深く関わってくる骨です。理由としては、肩こりを引き起こす筋肉が肩甲骨と多く繋がっているからというところにあるでしょう。

腕を動かすと共に可動する肩甲骨ですが、前傾姿勢のままじっとしていることが多い現代人は肩甲骨が大きく動くことが少ないです。もし肩甲骨があまり動かない状態の場合、周りの筋肉の血流が悪くなるなど、身体に悪影響を及ぼす可能性があり、肩こりへと繋がりやすくなります。意識して適度に身体を動かしていくのが理想です。

 

次に注目するのは首の骨

首の骨、すなわち頸椎の本来の形をみなさんはご存じですか?

正しい形状は、”前弯”といい、地面からの垂直に対して顔側にカーブしているものです。

しかし、スマートフォンの使用やパソコン作業によって前傾の姿勢をとることで頸椎のカーブがなくなったストレートネックになってしまう、もしくは背中側にカーブしてしまう場合があります。人の頭はとても重いため、骨が正しい傾きでない場合、首の筋肉に大きく負担をかけてしまうことになるのです。

 

そして鎖骨は本来首と胸をつなげる役割を果たしており、これも肩こりに関係する骨の1つです。

鎖骨の正しい形状はV字の配置です。しかし、なで肩などが理由で水平の配置になってしまうこともあります。そうなると、肩甲骨も下がって筋肉が緊張状態になってしまうため、肩こりに繋がってしまうのです。

 

 

初期症状として肩こりが起こりうる症例

筋力の衰えや重点的な負荷のかけすぎによる肩こりは、主に筋肉の収縮により血管が圧迫されることで起こります。

しかし、中には骨が異常をきたしたことによって発症する肩こりがあります。特に以下の二点がよくある症例です。

 

・頚椎椎間板(けいついついかんばん)ヘルニア
椎間板ヘルニアとは、背骨のひとつひとつの骨の間にある動きを付けるために必要な椎間板がずれてしまうことです。ヘルニアとは、体内の臓器の位置がずれてしまうことを言います。腰のイメージが強いですが、実は首周りにも発症する可能性があります。首周りを中心に痛みやしびれが伴うほか、肩こりや手足の動きへの影響も考えられるでしょう。若年層の方への発症も確認されています。酷い場合は手術治療が必要になることもあり、自分だけで判断せず、異変を感じたら診察に行きましょう。
・頚椎症(けいついしょう)
年月を経て背骨や椎間板が変形し、神経を圧迫するのが頚椎症(頸椎症)。こちらも首や肩の痛みやこり、手のしびれを引き起こします。加齢が理由で発症することが多いです。薬での改善も見込まれますが、安静のために装具の着用を必要とする場合もあります。

 

たかが肩こり、そう思う方もいらっしゃるでしょう。しかし実は「ただの肩こり」とは言い切れない場合があるのです。

身に覚えがある方、そして下記に当てはまるようでしたら、早めに専門医への検診をおすすめいたします。

・運動した時に肩が痛む。
・手の麻痺、しびれになる。
・動かしていないのに肩や首が痛む。
・だんだん症状が悪化していく。

 

 

見直しの鍵は姿勢から

体のメカニズムを考える上で、姿勢というのは重要な要素です。姿勢の良い人というのは、見た目にも美しい印象を与えやすい傾向にあります。ですがそれだけではありません。姿勢をどのように保つかが、体の状態へ影響を与えていると考えてよいでしょう。

どんな姿勢をキープするかによって、体にかかる負担が大きく異なります。正しい姿勢をとることは全身のバランスに良い影響を与えます。同じ姿勢を長時間続けるよりも、適度に体を動かすようにできればなお良いです。

良い姿勢は、ビジネスやスポーツにおいても良いパフォーマンスも招きやすくなります。逆に姿勢が悪いと血流が滞ってしまう、筋肉が緊張しっぱなしになる他、骨への影響も考えられます。

 

人間の体の軸の1つが背骨です。

体は筋肉や骨格によって支えられています。ですがもし反り腰や猫背をはじめ良くない姿勢が習慣化してしまうと、骨が本来の位置ではなく傾いた状態でキープされ、ゆがみやずれに繋がることになります。この状態が続くと、慢性的な肩こり・腰痛などが起きやすくなる可能性があるでしょう。

 

 

骨を意識した姿勢の改善

では、姿勢を改善するにはどうしたらよいのでしょうか。

姿勢を良くするためには、やはりまずは皆さんが日頃からどのような姿勢で日常生活を送っているのかという点を理解する必要があります。オフィスワークなどでも、1日1回、もしくは気が付いた時だけでもよいので、姿勢をチェックし正す時間を設けてみましょう。

良い座り姿勢というのは、背筋を伸ばし軽くあごを引いた状態のことを指します。この時、背骨がどのような形になっているかを意識し、正しい位置への修正を心掛けるようにすればなお良いです。

 

ここでは、あなたの肩甲骨がどのような状態なのかをチェックする方法の1つをご紹介しましょう。

肩甲骨の状態チェック

①腕を真横に、地面に平行に伸ばしてみてください。
②その状態のまま、痛いと感じるところまで徐々に腕を上げていきましょう。
③耳につく、または耳の近くまで行く人は肩甲骨周りがほぐれている状態です。ですがもし全く動かない、もしくは半分ほどまでしか上がらなかった人は肩甲骨が固まっている可能性があります。

※無理に腕を上げようとすると、筋肉などを傷めてしまう可能性があります。チェックの際は反動をつけないよう、ゆっくり無理のない形で行ってください。

 

定期的に正しい方法で適度なストレッチや運動を行うのは、骨だけではなく筋肉をはじめとする体の各所にとっても良い影響を与える対策法となります。隙間時間に続けることで、肩こりを招きづらい良い状態の体を目指しましょう。

他にも、体への負荷を左右均等にするというのも改善策の1つです。例えばショルダーバックを愛用している方なら、左右どちらかの肩にかけ続けるのではなく、左右両方の肩に同じように負担をかけるようにすることで、骨のゆがみを招きにくくなるでしょう。

 

 

 

骨と肩こりと枕

姿勢と合わせて見直したいのが就寝環境です。

日常生活を送っている中で、姿勢が悪くなっているなと自覚を持った経験をお持ちの方でも、寝ている時の姿勢を意識しているという方はそう多くないかもしれません。

 

もし横になっている状態で頭、首と布団の間に不自然な隙間があると、筋肉が緊張状態になってしまいます。これでは十分に体を休めることができません。また長時間不自然な体勢を取り続けることになるので、肩こりなどを招く可能性もあるでしょう。

そのため「自分に合った枕を使う」というのも肩こり予防の方法として効果が期待できるかもしれません。

自分に合った枕の主な条件は、
・立った状態の時と同じ姿勢で横になることができるもの。
・寝返りを無理なく打てるもの。
などが知られています。

 

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この記事を書いた人
丸山太地

肩こりラボ鍼灸マッサージ院代表。日本大学文理学部体育学科にてスポーツ医学を学び、在学中よりトレーナーとして活動。東京医療専門学校にて国家資格を取得。上海中医薬大学へ留学、解剖学実習修了。人体の構造を理解するために、日本大学医学部、千葉大学医学部の解剖学教室にて人体解剖について学ぶ。 <資格>鍼師・灸師・按摩マッサージ指圧師/厚労省認定臨床実習指導者/NSCA-CSCS/日本体育協会認定 スポーツリーダー/中学・高校保健体育教員免許/パワープレート認定トレーナー