投稿者「肩こりラボ」のアーカイブ

肩こりのウソ!?ホント??

雑学編

当ページをご覧の方は、肩こり首こりで心底お悩みの方が多いと思いますが、肩こり“ぐらい”で・・・なんて思ってしまっているであろう多くの方が勘違いしている肩こり情報を、当記事で一回リセットしてください。

 

肩こりくらいじゃ死なない説

軽視は禁物です!肩こりという症状は、椎骨動脈解離をはじめとした様々な病気の症状としても表れます。まずは、病気か、ただのコリなのか判断することが重要です。

骨の異常や内科的な病気が元になっていないどうか確認するためにも、肩こりを自覚している方は必ず病院を受診してください。

特に、命を左右するような重大な病気が隠れている肩こりのサインとして気を付けてほしいのは以下5点です。

  • 急激に発症したひどい頭痛
  • 嘔吐(吐き気だけでなく実際に吐いてしまう)
  • 呂律がまわらない
  • 手足が自由に動かない
  • めまいで立っていられない

このような症状が出た場合には、緊急で医療機関を受診してください。

肩こりに悩むようになったのは戦後?

厚生労働省の調査によれば、20年ほど前から肩こりに悩む人が明らかに増えています。ですが、すでに江戸時代に「肩癖」という現在の肩こりに該当する言葉が存在していました。そして肩こり治療で用いられる鍼(ハリ)は、なんと安土桃山時代に始まっています。この歴史的事実から、おそらくその頃から症状があったと考えるのが自然でしょう。

厚労省による国民生活基礎調査を過去に遡って確認したところ、少なくとも平成4年から国民のかかえている自覚症状の上位三位以内に肩こりが入っていることがわかりました。スマートフォンの普及が、首肩への負担を増大させたのは間違いないでしょう。

http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/20-21kekka.html

肩こりで悩むのは日本人だけ?アメリカ人には肩こり知らずって本当?外国人は本当に肩がこらない?

肩こりは日本人だけのものでなく外国人ももちろん肩がこります。たしかに日本人に比べれば少ないかもしれません。近年のスマートフォンの普及で海外でも肩こりが増えてきているとも言われています。

肩こりという言葉は海外にはないという情報から、肩こりは日本人だけという間違った認識が広がってしまいましたが、オイルマッサージやスパなどの文化がヨーロッパ発祥であるように、筋肉が疲労してコリを訴えるのは昔から世界共通です。

詳しくは下の記事をご参照ください。

肩こりは日本人特有の症状である!という説の真偽の検証

肩こりは体質or遺伝だから治らない説

体質や遺伝的になりやすい人は確かにいるかもしれません。ですが、猫背の人ならコリが出るのは当たり前です。いくら休んでも回復しない、疲れていないのにコリを感じるといった症状は、明らかに体の状態は異常なのです。これは体質・遺伝の問題ではありません。

一口に「肩こり」といっても様々あります。中には病気が元になっている肩こりもあります。病気が元になっている肩こりを症候性肩こりといいます。症候性肩こりは中には、脳卒中、心筋梗塞、悪性腫瘍、動脈解離など命に支障をきたす疾患が元になっていることもあります。このように重大な病気もあれば、風邪の諸症状として生じることもあります。ですので、首や肩の凝りがつらいなと感じたら、まずは医療機関を受診して症候性肩こりではないか医師に診断してもらいましょう。

症候性肩こりではない場合、つまり病気が元になっていないものを本態性肩こりといいます。

本態性肩こりの原因は大きく3つあります。

  1. 姿勢や筋肉バランスなどフィジカル面の不具合
  2. 自律神経の乱れ
  3. 精神的ストレス

本態性肩こりの多くはフィジカル面の不具合に起因しています。自律神経のバランスやストレスへの耐性は少なからず体質によるものもあるでしょう。骨格は遺伝や先天的なものによる影響が強いです。これらはなかなか改善しづらい部分があるのは事実です。

ですが、姿勢や筋バランスは後天的な要素が大きく、日常生活による影響が強いです。つまり、働きかけ次第で十分改善できます。

マッサージは強ければ強いほどいい?痛ければ痛いほど効果ある?

強い・痛い=効いていると考えるのはよくある勘違いです。マッサージで痛みを感じるほどの強い刺激を与えると、炎症が起き筋肉が強張ってしまうので逆効果です。

それを見越した上で、一時的に強いマッサージを取り入れることもありますが、ただひたすら刺激の強いマッサージや施術を受けるのは、常習化し悪化する危険が大いにあります。

強さや刺激を求めすぎてしまっている人は、その思い込みをリセットしましょう。

マッサージの強さは、絶対的な圧力の指標があるわけでなく、受け手である患者さんが「心地よい」と感じる程度が適した強さになります。「イタ気持ちよい」というように、多少のマッサージ特有の痛みや響きがあるのが心地よいと感じる方はいますが、これが苦手な方もいます。ですので、マッサージの適正な強さは個々によって異なるのです。

原則として「イタ気持ちよい」を超えて「痛い」のを我慢しながら処置を受けてもよい結果にはつながりにくいです。かえってつらくなってしまったり、傷めてしまうこともありますので痛いのを我慢して受けることは絶対に避けましょう。

慢性的な凝りにお悩みの方のなかには、強いマッサージを受けるとスッキリするという方はいらっしゃることでしょう。ですが、人は刺激に慣れてしまいます。だんだんとより強い刺激を求めていき・・・終わりがないばかりか、楽になる時間も少なくなってしまいます。鎮痛剤を常用しているうちにだんだんと効かなくなってしいいつのまにか量が増えてしまうといのと同じです。これは一時的な緩和の繰り返しによって、かえって慢性化してしまっている状態です。

肩こり治療において、症状を解消すること=対症療法は必要なことです。ですが対症療法だけでおわるのではなく、原因療法も併せて行うことが大切です。

ひどく慢性化してしまっている方を実際に治療する場合、早期に症状緩和をするために仕方なく一時的に強い刺激をいれなければないことは確かにあります。(治療方法や方針は事前に相談をしてから行います。弱い刺激で治療をすすめる方法もあります。)当然のことですが、慢性の度合いが増すほど治療はたいへんになります。だからといってすでに慢性化してしまっている方はあきらめないでください。どうせ治らないからとあきらめて一時しのぎを繰り返すことをやめ、一日でも早くに根本的な改善を考えてみましょう。

まださほど悩ましくない方は是非予防に努めていただきたいと思います。

肩こりになるのは働き世代だけ?

デスクワークや接客などの仕事による肩こりだけでなく、ここ数年におけるスマートフォンの普及により子供や学生さんにも慢性的な首肩こりが増えています。退職された方でも、慢性的な首肩こりで悩まれている方は多く、決して働き盛り特有のものではございません。

肩こりは「中高年の方がなるもの」「歳のせい」では片づけられない状況です。たしかに、働き盛りである30~40代が多い傾向にはあります。肩こりは、老若男女誰しもがなり得るものです。

注目すべきは10代の肩こり患者さんが増えているということです。実際当院にも親御さんから相談されることは増えてきています。具体例として、首こりに伴う重度の緊張性頭痛によって登校ができなくなってしまっていた小学校6年生の患者さんがいらっしゃいました。複数の病院でも異常が見当たらず、緊張性頭痛という結論にいたった経緯があります。12歳なのに体がとても固く、姿勢も乱れていました。治療では、凝りをくまなく解消し、正しい姿勢がとれるよう体幹のコンディションを整える治療、セルフケア指導を行ったところ頭痛は解消し学校にも通えるようになりました。

もしお子さんが首肩の不調を訴えたら「子供なのに何をいっているの?」ではなくまずは親身に話をきいてあげてください。

まずは病院へ行きましょう。たとえ整形外科的な異常がなかったとしても、姿勢や筋力バランスなどによる本態性肩こりの可能性があります。

「子供なのに」という大人の偏見によって重症化させてしまうこともありますので、肩こりがもつ従来のイメージにとらわれないようにしましょう。

今の子供たちは、昔よりも格段に首肩に負担がかかっています。教科書の大きさもA4サイズへと大型化、つまり重さが増え、ランドセルも大きくなりました。「自分が子供の頃は・・・・」という経験や思い込みは今の子供達には当てはまらないことが多いのです。

スマホは画面を正面から見れば首肩に負担がない?

姿勢だけでなく、眼精疲労からも肩こりにはなります。持ち方以前に、まずスマホの使いすぎる習慣を見直しましょう。スマホを持つ時は、持っていない手を持っている腕の脇の下にいれて支え、画面は目線の高さが理想です。

画面の大型化で、両手で操作が必要な機種が増えてきていますが、両手での操作はどうしても下を向きやすいので、片手で操作できる小ぶりな機種を選ぶのはカラダのことを考えれば賢い選択です。また、バンカーリングなどの便利グッズも利用しましょう。

いま、このテキストをお読みのあなた、横になりながらスマホを操作していませんか?

寝ながらのスマホ操作は、本当に体にはよくありません。

スマホに限らず読書もよくありません。

きっと誰もが、最初は楽なのに、だんだんツラくなってくる症状を自覚しているはずです。

横になっていることで頭部の重量が免荷される分、猫背姿勢や下を向いてのスマホ操作に比べると首や肩の筋肉にかかる負担は軽減されます。この点は良いのですが、仰向けの場合は腕を持ち上げて保持しなければならず肩に負担がかかります。さらに横向きの場合は体が丸まって巻き肩姿勢をつくってしまいます。うつ伏せの場合は首で頭を支えなければならず、首肩の筋肉へ負担がかかります。加えて、このような姿勢としての問題だけでなく、暗い部屋で液晶画面を見ることで眼への負担が懸念されます。眼精疲労から首や肩の凝りが生じてしまうことは少なくありません。

いいことが何一つありません。

とはいえ、小さなお子さんがいる方であれば、子供の寝かしつけのさいに早くに床に就かなければならず、良くないとわかっていたとしても寝ながらスマホ操作をせざるを得ないという方もいらっしゃることでしょう。そのような方はなるべく長時間にならないように意識をするようにしてください。

肩こりが原因で頭痛になる?肩こりが原因で顔がむくんでしまう?血行不良が肩こりの原因?といった肩こりを引き起こす原因、逆に肩こりが原因で引き起こす症状にまつわるQ&Aを以下にまとめましたので、そちらも是非ご覧ください。

肩こりが○○の原因?○○が肩こりの原因?

 

 

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執筆者:丸山 太地
Taichi Maruyama

日本大学文理学部
体育学科卒業 東京医療専門学校 鍼灸マッサージ科卒業
上海中医薬大学医学部 解剖学実習履修
日本大学医学部/千葉大学医学部 解剖学実習履修

鍼師/灸師/按摩マッサージ指圧師
厚生労働省認定 臨床実習指導者
中学高校保健体育教員免許

病院で「異常がない」といわれても「痛み」や「不調」にお悩みの方は少なくありません。
何事にも理由があります。
「なぜ」をひとつひとつ掘り下げて、探り、慢性的な痛み・不調からの解放、そして負のスパイラルから脱するためのお手伝いができたらと考えております。


katakori LABS Study Session 2017.11.29

鍼灸師ならびに鍼灸師を目指している皆さまへ

鍼を打つ、灸をすえる、揉みほぐすという従来の鍼灸・マッサージだけでは、一時的な緩和はできても慢性的な肩こりを治すことは極めて困難です。もちろん運動療法のみでも困難です。

学校では、凝りのほぐし方は教えてくれても治し方は教えてくれません。

学校で教わることは、人体の構造の基礎の基礎、そして鍼灸・マッサージの意味と基本的なテクニックにすぎません。

対症療法として、とりあえず何とかすればよい、だけでしたら学校を出て、実地を積めばある程度できるようにはなるでしょう。身体の不調で困っている人を救うには、対症療法では限界がありますし、その繰り返しによって慢性化し、結果的により悪化する可能性もあります。

では、何をすればよいのか?

まず、大前提として、あなたはセラピストである、もしくは目指しているとします。

肩こりの根本治療において肝心なことは、何をするか?ではありません。

人はどうしても安易な道にいきがりです。テクニック、やり方、答え。それらを患者さんが求めるのは当然ですが、治療する側が安易に求めてはいけません。

もっとも大切なこと

それは患者さん個々によって異なる原因を見極めること。原因を見極めた上で、一貫した方向性をもって鍼灸・マッサージと運動療法を組み合わせることができれば根本治療は可能です。

根本治療の第一歩は、まず患者さんの「病態の把握(見立て)」、そして「施術プラン(内容や頻度)」です。これを実践するために、そもそも肩こりとはどういった状態なのか(定義)、そして肩こり発症のメカニズム(原因)を身につけなければいけません。

近年の研究により、慢性的な肩こりは単なる筋疲労や血行障害ではないということもわかってきています。第1回となる今回は肩こり治療の土台となる部分を解説します。受講後は「肩こり」がこれまでとは違ったものにみえてくるでしょう。

理論の元、然るべきアプローチをすれば、肩こりを治すことは誰にでも可能なことです。

 

Study Sessionプログラム

学校では教えてくれない肩こりを改善する方法

  • 肩こりの定義
  • 肩こりの原因
  • 肩こりの病態生理学
  • 肩こりの評価法
  • 肩こりを改善する方法(施術プラン・治療方法・セルフケア)
  • 肩こりラボの施術技術紹介(IDマッサージ・3D鍼・運動療法)

※全て現代医学に則った内容となります。東洋医学的な内容はございません。

※内容は若干変更となる場合がございます。

多くの方にご参加いただき、誠にありがとうございました。

次回は、2018年11月中の開催を予定しております。

katakori LABS study session 2018

 
 

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執筆者:丸山 太地
Taichi Maruyama

日本大学文理学部
体育学科卒業 東京医療専門学校 鍼灸マッサージ科卒業
上海中医薬大学医学部 解剖学実習履修
日本大学医学部/千葉大学医学部 解剖学実習履修

鍼師/灸師/按摩マッサージ指圧師
厚生労働省認定 臨床実習指導者
中学高校保健体育教員免許

病院で「異常がない」といわれても「痛み」や「不調」にお悩みの方は少なくありません。
何事にも理由があります。
「なぜ」をひとつひとつ掘り下げて、探り、慢性的な痛み・不調からの解放、そして負のスパイラルから脱するためのお手伝いができたらと考えております。


katakori LABS Study Session 2017.08.03

鍼灸師の皆さまへ

現在、日本には約17万人の鍼灸師がいます。

「肩こりは治ります」

17万人の中で、こう言い切れるセラピストはどれくらいいるでしょう。

肩こりを治すということ、それは凝りをほぐして一時的な症状の緩和をすることではなく、治療を必要としない体にかえることです。

もちろん凝りをほぐすということは大切なことですし、気持ちの良いマッサージも必要です。

ですが、肩こりを治したいと願う患者さんに対しては、それだけでは応えられないという現状が実際のところあるのではないかと思います。

治したいという気持ちを強くお持ちのセラピストの方と当院が培ってきた技術・見解・未来を共有できれば幸いです。

Study Sessionプログラム

学校では教えてくれない肩こりを改善する方法

  • 肩こりの定義
  • 肩こりの原因
  • 肩こりの病態生理学
  • 肩こりの評価法
  • 肩こりを改善する方法(施術プラン・治療方法・セルフケア)
  • 肩こりラボの施術技術紹介(IDマッサージ・3D鍼・運動療法)

全て現代医学に則った内容となります。東洋医学的な内容はございません。

内容は若干変更となる場合がございます。

 

学校では、凝りのほぐし方は教えてくれても治し方は教えてくれません。

鍼をうつ、灸をすえる、揉みほぐすという従来の鍼灸・マッサージだけでは、一時的な緩和はできても慢性的な肩こりを治すことは極めて困難です。もちろん運動療法のみでも困難です。

では、何をすればよいのか?

肩こりの根本治療において肝心なことは、何をするか?ではありません。

患者さん個々によって異なる原因を見極めること。これが最も大切なことです。原因を見極めた上で、一貫した方向性をもって鍼灸・マッサージと運動療法を組み合わせることができれば根本治療は可能です。

根本治療の第一歩は、まず患者さんの「病態の把握(見立て)」、そして「施術プラン(内容や頻度)」です。これを実践するための大前提として、そもそも肩こりとはどういった状態なのか(定義)、そして肩こり発症のメカニズム(原因)を身につけている必要があります。

近年の研究により、慢性的な肩こりは単なる筋疲労や血行障害ではないということもわかってきています。第1回となる今回は肩こり治療の土台となる部分を解説します。受講後は「肩こり」がこれまでとは違ったものにみえてくるでしょう。

理論の元、然るべきアプローチをすれば、肩こりを治すことは誰にでも可能なことです。

多くの方にご参加いただき、誠にありがとうございました。

次回は、2018年11月中の開催を予定しております。

katakori LABS study session 2018

 
 

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執筆者:丸山 太地
Taichi Maruyama

日本大学文理学部
体育学科卒業 東京医療専門学校 鍼灸マッサージ科卒業
上海中医薬大学医学部 解剖学実習履修
日本大学医学部/千葉大学医学部 解剖学実習履修

鍼師/灸師/按摩マッサージ指圧師
厚生労働省認定 臨床実習指導者
中学高校保健体育教員免許

病院で「異常がない」といわれても「痛み」や「不調」にお悩みの方は少なくありません。
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VOGUE JAPAN 2017年7月号にて肩・首を楽にする、姿勢&ストレッチを紹介

デジタルと美容の危険な関係。

VOGUE JAPAN 2017年7月号に掲載

VOGUE JAPAN 2017年7月号の記事「Dangerous Liaisons デジタルと美容の危険な関係。」にて、デジタルストレスによるトラブル・不調の回避方法をSkin,Eye Care,Posture,Mentalの4つのテーマにわけて紹介しています。この4つの中の1つPosture(姿勢)にて肩こりラボで行なっている肩・首を楽にする姿勢とストレッチが紹介されました。

 

大切なのは使い方・距離の取り方

スマートフォン・タブレット・パソコンが仕事だけでなく生活に深く関わっている現代社会。身体・健康への悪影響が懸念されていますが、実際に体調不良の症状が表れている方は増加の一途をたどっています。たとえば多くの女性が悩む肩こり。男性ですとデスクワーク中心の方が多いのですが、今では子供から10代の学生が首や肩の不調を訴えることは珍しくありません。「まだ子供なのに肩こりなんて・・・」と思われる方がほとんどですが、これは深刻な問題です。年齢だからとされてきたものがそうではなくなってきています。

体を動かすこと・スポーツへの関心が高まっているのは自然の流れでしょう。そしてデジタル機器を生産する側もそのように誘導しています。Iot(Internet of Things: モノのインターネット)という単語もよく目にするようになり、体重計を筆頭にヘルスケア関係のデジタル製品も増えました。スマートフォンにはヘルスケアに関するアプリが最初から入っています。歩いた距離だけでなく運動量や脈拍、睡眠を測定するスマートウォッチも増えてきています。

デジタル機器で体調悪くなったから、逆にデジタル機器で体調をよくする!前に、まずデジタル機器との向き合い方を見直す必要があります。

デジタル機器に合わせるのではなく、あくまで利用しているんだという意識が大切です。

セルフケアやリラクセーションで改善する場合はよいのですが、何をしてもうまくいかない・徐々に悪化していると感じたら治療が必要です。早ければ早いほど治療はスムーズにすすみます。心当たりある方は是非お近くの医療機関・治療院にご相談ください。もちろん当院でも治療できますのでご相談いただければ幸いです。

 

 

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執筆者:丸山 太地
Taichi Maruyama

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上海中医薬大学医学部 解剖学実習履修
日本大学医学部/千葉大学医学部 解剖学実習履修

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病院で「異常がない」といわれても「痛み」や「不調」にお悩みの方は少なくありません。
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書籍「宝くじで1億円当たった人の末路」にインタビューが収録されました。

2014年9月に日経ビジネスONLINEに掲載された「【緊急報告】仕事中の“首鳴らし”はパイルドライバーより危ない!?」で、日経ビジネスの副編集長である鈴木信行氏による当院の丸山太地へのインタビューが記事になりました。

その鈴木信行氏が2017年3月に出版した「宝くじで1億円当たった人の末路」に、当時の記事が収録されました。

宝くじで1億円当たった人の末路日経BP社

掲載された23の末路エピソードのひとつ「癖で首をポキポキ鳴らし続けた人の末路」です。

≪23の末路≫

  • 宝くじで1億円当たった人の末路
  • 事故物件借りちゃった人の末路
  • キラキラネームの人の末路
  • 「友達ゼロ」の人の末路
  • 子供を作らなかった人の末路
  • 教育費貧乏な家庭の末路
  • 賃貸派の末路
  • 自分を探し続けた人(バックパッカー)の末路
  • 留学に逃げた人(学歴ロンダリング)の末路
  • 「疲れた。海辺の町でのんびり暮らしたい」と思った人の末路
  • 電車で「中ほど」まで進まない人の末路
  • 「グロい漫画」が好きな人の末路
  • 外国人観光客が嫌いな人の末路
  • 癖で首をポキポキ鳴らし続けた人の末路
  • 8時間以上寝る人の末路
  • いつも不機嫌そうな上司の末路
  • 体が硬い人の末路
  • 禁煙にしない店の末路
  • 日本一顧客思いのクリーニング店の末路
  • リモコン発見器の末路
  • ワイシャツのしたに何を着るか悩む人の末路1
  • ワイシャツのしたに何を着るか悩む人の末路2
  • 男の末路
  • アジアの路上生活障害者の末路

話題の書籍ですので、書店で目にする機会も多いと思いますので、ぜひご覧ください。

首をポキポキ鳴らしてしまう癖がある方へ

指の関節をポキっと鳴らすように、首の骨を鳴らしてしまう癖がある人は結構多いのですが、首はとてもデリケートなもの。

癖をやめるのは難しいかもしれませんが、以下の記事で首ポキについてQ&A形式でまとめてありますので、ぜひ一度ご覧ください。

首ポキは肩こり解消になるの?ネットやテレビで喧伝される説への疑問にお答えします。

実は、脳卒中や脳梗塞といった命に関わる病も、首と深い関係があります。

動脈解離・・・一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?

首の骨と椎骨動脈解離の正しい知識。自分の体は自分で守りましょう。

何気ないことに気をつけることが、健康に人生に大きく影響することがあります。

 

 

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執筆者:丸山 太地
Taichi Maruyama

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鍼師/灸師/按摩マッサージ指圧師
厚生労働省認定 臨床実習指導者
中学高校保健体育教員免許

病院で「異常がない」といわれても「痛み」や「不調」にお悩みの方は少なくありません。
何事にも理由があります。
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読売新聞(2017.2.26)で「スマホ巻き肩」の記事が掲載されました。

読売新聞に掲載のスマホ巻き肩に関する記事

首こり・肩こりは確実に若年化しています。

先日受けた「スマホ巻き肩」に関する取材が読売新聞に記事として掲載されました。YOMIURI ONLINEにも掲載されています。

デスクワークの方で肩こりや首こりで悩まれる方は昔から多いのですが、この数年におけるスマートフォンの普及で、子供から若者に慢性的な首・肩こりの症状が増えてます。肩こり=加齢によるもの、誰もが多少はもっているものという認識をお持ちの方は多いと思いますが、そのせいで、お子様が深刻な状況に陥っていることに気づかない可能性があります。

慢性的な肩こりで症状が出ている筋肉は肩ではなく首周辺の筋肉であることが多いのです。首は体と脳をつなぐ非常に大切な部位で神経の要です。自律神経の乱れ・不眠・鬱でお悩みの方で首の不調を訴える方は大変多いです。首の筋肉の不調を治せば、それらの症状が確実に治まるわけではありません。ただ、いくつかある原因のひとつではあるでしょう。

首がこっている、肩がこっている、といった症状を軽視しないでください。

いまさら、パソコンを使わない、スマホを使わない生活なんて無理です。仕事上、首や肩に負担がかかる場合、転職を検討するというのもそうそうできることではありません。ですが、首こり・肩こりがひどくなってしまい、仕事ができなくなってしまったという方は少なからずいるのです。これは周りの人からは理解されにくく、さらに精神的にも追い詰められるという本当につらいことなのです。

現代社会における生活において、様々なことが便利になりました。一方でカラダへの負担は増しています。年々、健康への興味・関心は増しているように感じます。現在だけでなく将来のために、環境の変化に合わせた、首や肩への負担を減らす方法・セルフケアの方法を身につけてください。必ず役に立ちます。

 

 

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執筆者:丸山 太地
Taichi Maruyama

日本大学文理学部
体育学科卒業 東京医療専門学校 鍼灸マッサージ科卒業
上海中医薬大学医学部 解剖学実習履修
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鍼師/灸師/按摩マッサージ指圧師
厚生労働省認定 臨床実習指導者
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病院で「異常がない」といわれても「痛み」や「不調」にお悩みの方は少なくありません。
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「なぜ」をひとつひとつ掘り下げて、探り、慢性的な痛み・不調からの解放、そして負のスパイラルから脱するためのお手伝いができたらと考えております。


月刊「ゴルフダイジェスト」4月号で四十肩・五十肩予防のためのインナーマッスルトレーニングの紹介

 

月刊「ゴルフダイジェスト」4月号にてインナーマッスルの鍛え方を紹介

2/21発売の月刊「ゴルフダイジェスト」4月号に掲載の「なってからでは遅すぎる 実はアナタも四十肩・五十肩予備軍だ!」で、肩関節の動きを改善するために効果的なインナーマッスルのトレーニング方法と肩甲骨のセルフストレッチ方法の解説を当院の丸山が紹介しています。

ゴルフをされる方は是非実践なさってみてください。

誌面でご紹介しているメニューはあくまでも予防目的のものです。既に痛みがある方が治すために行うものではございません。この点だけはご留意いただきたいと思います。痛みがない方にとっては、ご紹介したメニューは肩関節の動きを滑らかにするうえで効果的なので是非積極的に行ってみてください。

月刊ゴルフダイジェスト

 

四十肩・五十肩でゴルフのパフォーマンス低下でお悩みの方は、治療をオススメします。

四十肩・五十肩は、しばらく時間がたてば自然と痛み自体はなくなります。痛みは無くなっても確実に肩の可動域が狭くなります。日常生活に支障はきたさなくとも、以前できた動きができなくなります。これはスコアに大きく影響します。せっかくの技術や機材を活かすためには、まず正常な肩の状態でなければいけません。

そして放置して痛みがおさまった四十肩・五十肩は再発の可能性は非常に高いのです。

 

すでに病院で四十肩・五十肩と診断され治療しているものの治る気配が感じられない方へ

医師から四十肩・五十肩という診断が出たら、多くはリハビリに通うか自宅でのセルフケアでの対処となるでしょう。もしこれらを続けても、以下のような状態であれば治療院を検討してみてください。

  • 痛いのを我慢して動かしているのにいっこうに良くならない
  • 日に日に痛みが増していってる
  • 痛みと関節可動域制限が著しい
  • 一進一退を繰り返してい
  • 3ヶ月以上横ばいが続いている

 

何らかの対処をしているにも関わらずなかなか改善しない場合は、セカンドオピニオンとして別の専門家に一度相談することが、結果的に早期治癒につながるかもしれません。四十肩・五十肩を治すためにもっとも大切なことは、実は治療方法ではなく『見極め』だからです。

四十肩・五十肩を確実に治すためには様々な場面で見極めが求められます。見極めを誤ると、正しいはずの対処方法を行っても良い効果が得られないばかりか悪化を招いてしまいます。

 

「専門家に相談」は治療をお願いすることではない

強調したいことは、「専門家に相談」の意味は専門家に治療をお願いすることではないということです。治療を受けることではなく、自分の体が今どういう状態なのか、改善のためには何が必要なのか、今の自分に適した対処方法は何なのかを知ること、つまり見極めをしてもらうことこそが大切です。

 

四十肩・五十肩を治すのは決して簡単ではありません

四十肩・五十肩を治すことは簡単なことではありません。しかし体に合わせてきちんと対処をすれば必ず良くなります。肩こりラボは、1秒でも早く治すということは義務と考え、再発予防とパフォーマンスアップまで含めた治療を行います。

 

肩こりラボでの四十肩・五十肩治療についてはこちらをご覧ください

 

 
 
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執筆者:丸山 太地
Taichi Maruyama

日本大学文理学部
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日本大学医学部/千葉大学医学部 解剖学実習履修

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厚生労働省認定 臨床実習指導者
中学高校保健体育教員免許

病院で「異常がない」といわれても「痛み」や「不調」にお悩みの方は少なくありません。
何事にも理由があります。
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肩ラボが次世代の鍼として開発した3D鍼

一般的な鍼は、ツボに代表される東洋医学的・古典的な手法ですが、肩コリ ラボでは現代的な解釈で鍼を行っています。

当院の鍼は解剖・生理学的な観点からカラダの機能の異常を捉える、そして医療と連携可能な施術です。

従来の鍼とは異なる新しいアプローチ・・・3D鍼は鍼(ハリ)の進化形

3Dというと立体をイメージされると思います。3DはThree Dimensionの略で3次元という意味です。3D鍼は3次元鍼ということになりますが、鍼を打つという行為自体が3次元では?と思われることでしょう。

確かにその通りです。私たちのいる空間そのものが3次元です。

ここで、人体の解剖図を思い描いてください。普通は平面図、つまり2次元(2D)ですよね。

3D鍼の3Dとは人体を立体的にとらえて三次元の観点からハリ治療を行うという意味です。

具体的に3D鍼 (スリーディーハリ)とは?

従来のマッサージやハリ治療では十分な効果が得られない方のために当院が考案したオリジナル技術です。

 

鍼は、マッサージでは埒があかないほどのひどい症状でお悩みの方向けの物理療法です。

鍼自体は古くからある方法ですが、当院の鍼施術は一般的な方法論とはまったく違う新しいアプローチ方法です。今までいくらハリを刺しても届かなかった領域に刺激を与える、3D鍼なら今までのハリ治療の効果と明らかな違いをお約束します。

頑固なコリ自体だけでなくコリを引き起こす原因へアプローチ

ソフトな刺激では効かない頑固なコリの核となるそのポイントを確実にとらえ粉砕します。

コリによるつらい症状そのものだけでなく、そのコリを引き起こしている「原因」を姿勢や動きから突き止めます。

例えば、うなじ付近には後頭下筋群とよばれる4種類の筋肉の集まりがあるのですが、この部分の筋肉が凝ると首や肩のコリだけでなく、眼精疲労・頭痛なども引き起こすことが知られています。

後頭下筋郡

原因となっている筋膜・筋肉をピンポイントかつダイレクトにアプローチできる、それが鍼ならではのチカラです。

3D鍼といっても鍼自体は普通の鍼

身体の状態によっては低周波機器を併用する場合もございますが、鍼自体は特別な鍼ではございません。ごく一般的に流通しているものです。

3D鍼とは「技術」のこと

3D鍼は、度重なる人体解剖によって培われたリアルな解剖学と、IDマッサージによる筋肉を個別の触診する技術から構築された技術です。

使用する鍼はなんでもよいのです。3D鍼は国家資格である鍼灸師の中でも、人体解剖学・スポーツ医学・運動生理学に精通した者だけが行うことができる特別な鍼(ハリ)の技術でkatakori LABSのみでしか行っておりません。豊富な治療経験で培われた「手」と「鍼」で患者さんの症状を改善いたします。

3D鍼の「筋膜」に対する効果とは?

ここ数年「筋膜」という言葉を目にする・耳にする機会が増えましたが、そもそも鍼は筋膜へアプローチするものです。鍼を打つことができるのは医師と鍼師のみですが、医師が鍼を行うことはほとんどなく、筋膜へのアプローチ自体が今までされてきませんでした。そこで鍼ではなく注射によって筋膜へ働きかける手法が脚光をあび広まってきたのです。いわゆるハイドロリリース注射・筋膜リリース注射と呼ばれている治療方法です。

ですから筋膜は発見でもなんでもありません。マッサージやストレッチ・鍼で筋肉に対して行うアプローチは筋膜も当然含んでいます。(厳密にいうと筋膜というのは筋肉に限らずあらゆるものを包み込んでおり、よくわかっていないことが多いのは事実です。)

3D鍼を刺すことで筋膜へ期待できる作用

  1. 血流を改善し水分補給をすることで、高密度化した筋膜の柔軟性獲得と潤滑剤の滑走性回復
  2. 線維化してしまった部位に微細な組織損傷を与えて組織のリモデリングを誘導(表層から深層まで任意で可)

ここ数年、医療機関で最新の肩コリ治療として紹介されている筋膜リリース注射・ハイドロリリース注射は、生理食塩水と筋膜に注射することで固くなった筋膜へ水分補給して柔らかくする方法です。古くから行われている筋膜への鍼を打つ方法と根本的な原理は同じです。鍼灸院が鍼を打つ施術を注射に置き換えて行っているだけで実は最新でも画期的な方法でもありません。エコーを使って筋膜の状態を可視化して行っているという点は画期的です。

筋膜リリースとは?

効果比較

 3D鍼IDマッサージ一般の鍼一般のマッサージ
 
3D鍼は次世代の鍼(ハリ)のあるべき姿です。
  
効果持続時間★★★★★☆★☆☆
弛緩作用★★★★★☆★☆☆
即効性★★★★★☆★☆☆

3D鍼のメリット

  1. 即効性の高さ

    →とにかく頑固なコリをほぐすことが可能

  2. 全身調整

    →筋肉だけでなく自律神経・内臓機能を整えることが可能

  3. 持続効果

    →マッサージよりも効果持続期間が長い

  4. 鎮痛効果

    →痛みに対し鎮痛効果(鍼の麻酔作用は科学的に証明済み)

3D鍼のデメリット

  • ハリが怖い方には第一選択肢とならない
  • 個人差がありますが、副作用として、もみ返しのような筋肉痛・内出血・倦怠感といった現象がおこる場合がある(調整可能)

肩コリ ラボで使用する鍼はノンシリコンの「使い捨て」の鍼です。

当院では衛生面を重視しています。使用する鍼はディスポーザブル鍼と呼ばれる使い捨ての鍼です。治療で使用する際にはじめて開封します。

未開封状態にあるパッケージはエチレンオキサイドガス滅菌(EOG滅菌)によって清潔に保たれています。

シリコンの鍼を使用しない理由

医療用シリコーンでコーティングされた鍼がございますが、当院ではノンシリコンの鍼を使用しています。医療用シリコンは人体への悪影響はないとされていますが、なぜ当院で使用していないのかといいますと、医療用シリコンによるコーティングが患者さんにとってのメリットはないためです。シリコンコーティング鍼のメリットは刺しやすさです。つまり恩恵をうけるのは鍼を刺す側であって、シリコンでコーティングされているから痛みが少ないといったことはございません。また、シリコンが体内に残る可能性とシリコンの残留が人体に与える影響は当院では解りかねます。患者さんの不安が少しでも残るものは使用しないという当院の方針で使い捨てのノンシリコン鍼を使用しています。なお鍼は国産の原材料でつくられたものです。

また一度使用したはりは廃棄します。鍼を一時的におく鍼皿も使い捨てでございます。ご安心ください。

3D鍼を使用する治療

肩コリ・首こり専門コース四十肩・五十肩専門コース腰痛治療足専門コース体幹コンディショニング

肩コリ ラボの施術にかかる費用

執筆者:丸山 太地
Taichi Maruyama

日本大学文理学部
体育学科卒業 東京医療専門学校 鍼灸マッサージ科卒業
上海中医薬大学医学部 解剖学実習履修
日本大学医学部/千葉大学医学部 解剖学実習履修

鍼師/灸師/按摩マッサージ指圧師
厚生労働省認定 臨床実習指導者
中学高校保健体育教員免許

病院で「異常がない」といわれても「痛み」や「不調」にお悩みの方は少なくありません。
何事にも理由があります。
「なぜ」をひとつひとつ掘り下げて、探り、慢性的な痛み・不調からの解放、そして負のスパイラルから脱するためのお手伝いができたらと考えております。


肩ラボ独自のマッサージ技術「IDマッサージ」

IDマッサージは一般的なマッサージ方法とは一線を画する画期的なメディカル・マッサージです。

IDマッサージは、肩こりラボが通常のマッサージや整体などでダメだった方のために考案した「技術」です。はりが怖い方へも最適です。

一般のマッサージでは触れられない細かい部分や隠れたコリに対してIDマッサージなら十分な刺激を与えることができます。

通常のマッサージや整体とは全く違うマッサージですので肩こりラボの「独自技術」と謳っておりますが、その中身は医学的根拠に基づいた本来あるべきの正しいマッサージ方法です。

IDマッサージの効果は、施術直後から感じていただけることをお約束します。

IDマッサージのID(アイディー)の意味

一般的にIDとはindividualの略で「個々の」という意味です。

人間の身体は非常に多くの筋肉がありますが、人間皆、筋肉の構造自体は同じです。

構造は同じでも、人によって症状は様々、感じ方は違います。

問題となっている筋肉を特定し、その筋肉に対してマッサージをする、つまり、つらい症状を引き起こしている筋肉を的確に捉え、その人その人に合わせた(individualized)丹念に丁寧に行うマッサージ、それがIDマッサージです。

アウターとインナーの両筋肉にダイレクトにアプローチ

人間の筋肉はとても数が多く複雑に組み合わさっています。ですので、首がこる・肩が凝るといってもその症状をおこしている付近になんとなくマッサージするだけでは、気持ちいいだけで効果は期待できません。筋肉一つ一つを個別にとらえてマッサージする必要があります。

IDマッサージはアウターとインナーの両筋肉にダイレクトにアプローチします。

単にコリに対して刺激を加えるだけでなく、コリの原因となっている身体の乱れや筋肉バランス、関節の可動性を整えます。解剖学に精通した国家資格取得者のみが行うことができる技術で、「手」のみで患者さんの症状を改善させる物理療法です。

 

具体的にIDマッサージとはどのようなマッサージなのか?

IDマッサージは、マッサージとストレッチと関節モビリゼーションの良い所のみを組み合わせた混合技です。

もっと詳しく説明しますと、按摩・指圧・オイルマッサージ・ストレッチ・関節モビリゼーション・筋膜リリースを総合的に組み合わせて行う技術です。徒手による筋膜リリース(緩やかな圧迫と伸張与える手技)やIASTM(オイルやクリームなどの滑剤を用いて皮膚を摩擦する手技)の技術はIDマッサージのなかに含まれます。

IDマッサージは多岐に渡る処置方法の総合技術です。ですので患者さん個々の要望や体の特性次第で行う内容が変わります。ですから単なる「もみほぐし」ではなく、筋膜に異常があれば筋膜リリースを、筋肉に異常があればマッサージを、関節可動域に異常があればストレッチや関節モビリゼーションを適宜行います。自律神経の乱れがあれば体性-自律神経反射を利用して自律神経にはたらきかけます。

筋膜リリースとは?

IDマッサージの「筋膜」に対する効果とは?

IDマッサージはコリをほぐすだけでなく体のバランスを修正し自律神経を整え「体をかえる」技術です。体のバランスを修正するためには筋肉だけでなく筋膜のコンディションの改善は必要不可欠です。

IDマッサージによる筋膜への作用

  1. 血流を改善し水分補給をすることで、高密度化した筋膜の柔軟性獲得と潤滑剤の滑走性回復
  2. 物理的な伸長刺激を与えて、高密度化した部位の伸縮性改善
  3. 線維化してしまった部位に微細な組織損傷を与えて組織のリモデリングを誘導(表層のみ可)

効果の比較

一般的な鍼・マッサージとIDマッサージの比較
 3D鍼IDマッサージ一般の鍼一般のマッサージ
  
IDマッサージは肩こりラボの根幹をなす技術です。
 
効果持続時間★★★★★☆★☆☆
弛緩作用★★★★★☆★☆☆
即効性★★★★★☆★☆☆

IDマッサージのメリット

  • 心地よい刺激
    どんな方でも受けることが可能
  • 姿勢改善
    通常触れないインナーマッスルを整えるので姿勢改善効果が高い
  • ゆがみ改善
    背骨・肩甲骨・骨盤のバランスを整えることが可能

IDマッサージのデメリット

  • はりに比べてコリをほぐす力が劣る
  • 通常のマッサージよりは明らかに長いが、当院の技術の中では効果持続期間が短め

IDマッサージを使うコース

肩こり・首こり専門コース腰痛コース足・膝専門コース体幹コンディショニング

肩ラボの理学療法は計画に基づいて行いますが、緊急かつ時間が短い場合の応急処置を行う処置は、こちらで解説したIDマッサージ、またはオイルを使用してのI D オイルマッサージとなります。

肩こりラボの各コースの費用

 

 


執筆者:丸山 太地
Taichi Maruyama

日本大学文理学部
体育学科卒業 東京医療専門学校 鍼灸マッサージ科卒業
上海中医薬大学医学部 解剖学実習履修
日本大学医学部/千葉大学医学部 解剖学実習履修

鍼師/灸師/按摩マッサージ指圧師
厚生労働省認定 臨床実習指導者
中学高校保健体育教員免許

病院で「異常がない」といわれても「痛み」や「不調」にお悩みの方は少なくありません。
何事にも理由があります。
「なぜ」をひとつひとつ掘り下げて、探り、慢性的な痛み・不調からの解放、そして負のスパイラルから脱するためのお手伝いができたらと考えております。


筋膜リリースを解説します。

筋膜の正しい知識を知り、筋膜リリースの本質を理解する

筋膜きんまくリリース筋膜きんまくはがしといった言葉を目にする・耳にする機会が増えてきました。筋膜へのアプローチ自体は古くから実践されてますしはり・マッサージにおいては基本なので、新しいものではないのですが、ここ10年で一気に有名になりました。当院の患者さんからも「筋膜リリースをしてほしい」という要望をいただく機会は大変多いです。

肩こりの原因は筋膜にあり、筋膜のシワ・たるみ・癒着が問題である→筋肉をいくらほぐしても筋膜にシワやたるみがあれば肩こりは治らない、といった説明がガッテン・金スマといった人気テレビ番組で紹介されネット上にも情報が拡散されています。また、それと同時に肩こりの原因は肩以外にあるという説明も多くなりました。

肩こりの原因は肩以外にある説は正しいです。ただし筋膜だけで全てが解決されません。肩こりの原因は筋肉ではなく筋膜であるという説明が多いのですが筋膜は筋肉の一部です。筋膜のみへのアプローチは根本的な解決にはなりません。筋膜と筋肉を分けるべきではありません。筋膜と筋肉はセットです。これはとても大切なポイントです。

日本語の筋膜という単語の定義は定まっていない

筋膜はラテン語のFasciaを日本語にしたものです。ファシィアまたはフェィシャと発音するこのラテン語の単語は、ドイツ語でいうbunde、すなわち物を包んだり結び合わせたりする帯を意味します。Fasciaは日本語でいう筋膜にとどまらず、内臓の膜・骨を覆っている骨膜・関節を連結している靭帯じんたいや筋肉を骨とくっつけるけんまでも含まれます。筋肉に関する筋膜だけでも、筋内膜・筋周膜・筋外膜・筋上膜といった種類があります。これらも筋膜という一言で説明されてしまっています。

筋膜は魔法の言葉?

最近では四十肩・五十肩といった症状も筋膜に原因があるといった説明が目立つようになってきました。筋膜とよべる組織が多岐に渡りすぎているため、何から何まで筋膜という単語ひとつで説明されてしまっている、つまり間違ってはいないけど正確でもない。マスメディアで取り上げられることで誤解を与えていることだけは確かです。

今までと何も変わらないストレッチや体操もいつのまにか筋膜ストレッチ、筋膜体操といった名前に変わっています。筋膜は身体のあらゆる組織に存在しています。どんなストレッチでも運動でも筋膜は使われています。つまり何をするにしても筋膜へのアプローチはあるわけですから、嘘偽りではないのです。

Myofasciaは筋筋膜と訳されているのに、頭の筋がとれて筋膜リリースという言葉が広まってしまった

筋肉の筋膜を意味するmyofasciaという単語があり、日本語で筋筋膜といいます。myofasciamyoは筋肉のという接頭辞で筋肉の膜(fascia)ということです。「筋肉の筋膜」=「筋筋膜」、これがいわゆる筋膜を指す単語として正解・最適なのですが、筋筋膜は筋・筋膜となぜか分離された表記が少なくありません。筋肉と筋膜という並列の意味で説明している専門家もいらっしゃいます。

筋膜リリースという言葉はMyofascial releaseを日本語にしたものです。本来であれば筋筋膜リリースと訳されるべきだったのです。

このページでは筋肉を覆っている・包んでいる膜=筋筋膜(myofascia)を筋膜として解説していきます。

筋膜は古くからある人体解剖図に存在していない

残念ながら医学界では「筋膜」は無視されてきました。なぜ無視されてきてしまったのかといいますと、医学でもっとも重要なのは内臓・骨・筋肉といった“体の中身”だったからです。

人体の構造を学ぶ上での根幹は解剖です。筋膜は解剖の際に取っ払って捨てられてしまうものでした。

ですが人体についてはまだまだ解明されていない不明点が数え切れないほど多く、あまり注目されていなかった筋膜についての研究を進めてきた研究者たちがいました。その研究者たちのおかげで、近年、病気との関連が判明してきたのです。

これは鍼灸しんきゅう・マッサージにおいても大変意義があります。鍼灸・マッサージにおける筋膜へのアプローチは基本ではあるのですが、医学的な根拠・裏付けに欠けており経験則にしたがっている(これの最たるものが、当院では取り入れていませんが、いわゆるツボや経路といった考え方)部分が大きく、曖昧かつ確実でない情報をもとに行われているのが現実です。

はりを刺す・打つ、といった行為は鍼灸・マッサージの基本です。鍼は鍼師と医師のみが打つことができます。この鍼を打つ目的のひとつが、硬くなった筋膜の緩和です。

鍼を打つと筋膜が緩和する仕組み

硬くなった筋膜に鍼を刺すことで一時的に筋膜を壊します。膜に傷がつくわけですから出血します。出血するということは、その部分の血流が増します。血流が増すと硬くなった部分が柔らかくなります(たびたびテレビ番組などで紹介される筋膜リリース注射・ハイドロリリース注射は生理食塩水を注入して筋膜を柔らかくする方法ですが根本原理は同じ)。壊れた筋膜は新たに作られますが、硬くなっていない正常な筋膜が作られます(リモデル)。もちろんそれだけではないのですが、筋膜含めて「筋肉」であり、筋肉の外側・内側問わず必要な箇所に打つのが鍼です。

筋膜リリースは新発見ではないし画期的な方法でもない

硬くなった筋膜へ鍼を打つ基本的な処置以外にも筋膜へのアプローチ方法は、いろいろな方法があります。それこそマッサージやストレッチにも当然ながら筋膜リリースは含まれています。つまりアプローチ自体は新発見でもなんでもありません。あくまで、今まで分かっていなかった筋膜の果たす役割・機能が医学的に新発見であって、筋膜リリース自体は新発見ではないことをご理解ください。

今までわからなかったことが分かってきたということは、鍼の有効性が医学的に意味づけされる・理論づけされて認められる可能性があり、今後の研究に大いに期待しています。

筋膜が注目を集めるようになった理由を理解するために必要な知識

筋膜は「第二の骨格」「ボディスーツ」といった表現をされます。それはそれで正しいのですが、実際は分かりやすいシンプルなものではありません。

浅筋膜はボディスーツ

このような皮膚みたいなイメージをお持ちの方は多いかもしれませんが、厳密には違います。たしかにこのように皮膚のように体全体を覆っている筋膜はあります。その体全体を覆っている筋膜は、「浅筋膜せんきんまく」という名前の筋膜です。浅筋膜は皮下脂肪の中にあるので全身を覆っているといえるわけです。

人間の体は以下のように様々な筋肉があります。表から見えない部分にもたくさんの筋肉があります。

筋肉図

筋肉の数は膨大で、一つ一つ「○○筋」と名称があります。これらひとつひとつがそれぞれ膜で覆われています。これこそがメインとなる筋膜です。さらに、これらの筋肉同士も筋膜で連結されていたり、まとまったグループごとに筋膜で覆われ、そのグループ同士も連続性をもって繋がっています。浅筋膜ほどではないのですが、ある程度全身を包んでいるともいえます。

筋肉を包み込んでいる膜が筋膜と述べましたが、これを浅筋膜と分けるために深筋膜しんきんまくと呼びます。深筋膜の捉え方・定義は実際はバラバラです。深筋膜を筋内膜・筋外膜・筋周膜・筋上膜と名前がついているものの総称として解説されていたりしますが、ここではひとつのまとまった筋肉を覆っている外側の膜(筋上膜とも呼ばれます)を深筋膜とします。

筋筋膜の構造図

上図は、二の腕部分の断面図になります。赤い筋肉の塊の境界線となっている白い部分が深筋膜です。この図では6つの筋肉の境界線のように見えますが、6つそれぞれを深筋膜が覆っていており、隣接していることを表しています。骨も骨膜で覆われています。骨膜と深筋膜も隣接しているわけです。

実はこの深筋膜、一枚の膜のように見えますが、体の部位によって構造が異なるのです。

浅筋膜と深筋膜の違い

薄いピンクの層が深筋膜です。一つ前の二の腕の断面図で白くなっていた部分のうち皮膚に近い部分では3層になっているのです。手や足の深筋膜は3層構造となっていますが、胴体の胸やお腹では1枚の膜になっています。このように深筋膜といっても場所によって構造が異なります。

水色の層が深筋膜同士の滑りに欠かせない潤滑剤の働きをします。ヒアルロン酸を多く含んでいます。筋膜同士が滑ることで筋肉の収縮ができるわけです。筋膜は滑るものという認識はとても大切なポイントです。

先に示した筋肉の図のように筋肉の数は膨大です。膜といえば分かりやすいですが、実際はそれぞれを包んでいる膜の構造も複雑です。深筋膜は、筋肉一つ一つを包んでいるものの、部位によっては構造が異なる上に、それぞれの膜同士も繋がっている箇所が多く、シンプルに構造を説明するのは困難です。ですから膜という一枚のペラっとしたものよりはfasciaの原義である帯・包むものの方がイメージに近いといえます。

解剖学上、存在していないことになっている筋連結

筋肉だけを示している人体図は、実は深筋膜がない状態の図なのです。あくまで筋肉本体をわかりやすく示しているにすぎません。

このように筋膜は実在はするものの、昔からある解剖学の教科書にはきちんと載っていないのです。筋肉と筋肉のつながりは、筋膜同士の繋がりです。その繋がり(筋連結)が明示どころか一切排除された筋肉だけの図が、皆さまが目にする筋肉図です。ですから、筋膜に関することは現時点では「医学的根拠がない」とされてしまうのは致し方ないことなのです。

これが筋膜が整形外科の世界で「シンデレラ」に例えられるような「新発見」とされる理由です。また、病院にいっても治らないとされる要因のひとつともいえるかもしれません。

「筋膜リリース」とは筋膜をどのようにすること?

筋膜についての説明がながくなりましたが、本題の筋膜リリースについてです。筋膜リリースとは筋膜を異常な状態から正常な状態に戻すための技術です。

リリースという言葉から「筋膜を解き放つ」「筋膜を離す」といった膜をはがすかのようなイメージをお持ちになるかもしれませんが、異常な状態にある筋膜を正常な状態に戻すために行うのが筋膜リリースです。

筋膜を整えるといっても、元の状態を確認できない

よれたり、ねじれたりしている状態にある筋膜を整えるという説明も多く目にしますが、冷静になって考えてみて下さい。

どうやって確認しますか?

すっきりした!楽になった!という感覚で「効いている」「筋膜リリースすごい」と思い込んでいませんか?

普通のストレッチやマッサージ方法が、筋膜リリースという冠がつくだけで、特別な方法・画期的な方法ということになってしまっています。

そもそも、よれたりねじれたりしているとされる筋膜の状態自体を確認できません。よくテレビなどで紹介されるエコーによる筋膜の状態の確認は厚くなっている・硬くなっているといったざっくりしたレベルです。解剖しない限り筋膜の正確な状態はわかりません。筋膜の状態を確認するためだけに皮膚を剥がすわけにもいきません。

つまり現実問題、元の状態もよくなった状態も確認することは不可能です。確認は不可能でも、楽にはなったことは実感はできてしまいます。でもそれは一般的なストレッチや体操でも同じことです。

結合組織である筋膜の構造とは

筋膜は人体において「結合組織」に分類されます。結合組織の主な役割は、体の構造を支持すること、組織間の隙間を埋めること。筋膜は、筋肉と筋肉の連結・筋肉と骨の連結といった結合の主役なのです。筋肉を包み込むだけでなく配置を維持するために必要であることはイメージできるのではないでしょうか。

筋膜はメッシュ状の構造なのでセーターのようなものによく例えられます。ですが、セーターのような衣類の生地のように綺麗な均一なメッシュ状ではなく以下のような構造になっています。

筋膜はコラーゲンとエラスチンが主成分

よくある筋膜リリースの解説で、綺麗な格子状が崩れる・捻れる、といった説明がなされますが、それはあくまで分かりやすさに特化したイメージにすぎません。

上記画像のように筋膜は、コラーゲン線維とエラスチン線維が複雑に絡み合った構造で線維芽細胞せんいがさいぼうという細胞があります。線維芽細胞はコラーゲンなどを生み出す細胞です。コラーゲンはタンパク質で弾力をもっています。エラスチンもタンパク質でこちらは伸縮性があります。線維間はヒアルロン酸をたっぷり含んだ水分です。ですので膜という名前からサランラップのようなイメージを持たれるかもしれませんが、むしろ水分をたっぷり含んだ薄いシート状のスポンジとお考えください。女性が美容のためにお使いになるシートマスクに近いといえます。

ここで女性の方はお気付きの方もいらっしゃるかもしれません。筋膜の構造自体は皮膚の下にある真皮に近いのです。

筋膜が正常でない状態とはどんな状態?

筋膜が異常である場合、以下の3つの状態にあります。

  1. 潤滑剤(ヒアルロン酸)の凝縮化による膜間の滑走性不良→いわゆる「癒着」
  2. 細胞外基質中における糖タンパク質の脱水(ゲル化)と線維(コラーゲンとエラスチン)の高密度化による膜の圧縮→筋膜が硬くなる
  3. 組織損傷や慢性炎症、「癒着」と「硬化」の慢性化による膜の変性→筋膜が別の組織に変化(線維化)

このうち筋膜リリースによって改善が期待できるのは「癒着」と「硬化」の2つです。硬くなった筋膜を柔らかくするのはイメージできることでしょう。一方、癒着ですが、“筋膜はがし”という言葉や“リリース”という言葉から一般の方が連想するのはおそらく癒着の改善でしょう。ですが、恐らくほとんどの方がベリべりっと剥がすイメージを抱いているはずです。それは大きな誤解なのです。筋膜は滑るものです。癒着の改善とは、筋膜の滑りを良くすること、とご理解ください。

なお、線維化して別の組織に変性してしまったものは基本的には元には戻りません。

まとめますと、以下の2つが筋膜リリースの主な目的になります。

筋膜リリースの目的

  • 潤滑剤を元に戻して膜同士の滑走性を取り戻す
  • 線維の高密度化と基質のゲル化を解消して膜の伸縮性・弾力性を取り戻す

これらを達成するのために「水分補給」と「温度を高める」必要があります。

潤滑剤を元に戻して膜同士の滑走性を取り戻すために温度を高めます。潤滑剤であるヒアルロン酸は温度が上がれば潤滑機能が高まります。お風呂上がりに体の柔軟性が増すのはこのためです。運動前に体をあたためる・ウォーミングアップの目的も同じです。

いくら筋膜の滑りをよくしても、膜自体が硬くなっていてはいけません。筋膜の柔軟性・弾力性を維持するためには水分が必要不可欠です。水分を補給するために、筋膜に水分を届ける血液の流れが重要です。血流を増すことが水分補給になるのです。血流が増すと体温は上昇します。