投稿者「肩こりラボ」のアーカイブ

katakori LABS study session 2018

本セミナーは、たくさんの鍼灸師の方々にご参加いただき無事終了しました。

人の健康に携わる仕事をされている方へ

ミライを想像できければ創造はできない

癒やしの本質ってなんでしょう?

マッサージ系の仕事をされている方は、その仕事を選んだ理由はなんでしょう?

簡単そうだから・・・きっとあるでしょう。でも「人々を癒やしたい」という目的は必ずあったはずです。

癒やしという言葉は、「癒やされる」に代表されるように、気持ちいい・安らぐ、といった意味合いで使われます。

実は「癒やし」という言葉は、割と最近出てきた新しい言葉

癒やすという動詞は昔からありますが、もともとは、癒えるという自動詞です。傷が癒えた、という言い方です。治癒やしたという表現も使いますね。

つまり「癒える」というのは「治る」とほとんど同じ意味です。

ただ、心の傷が癒えたという表現の場合、悲しみ・苦しみ・悩みなどが消えたという意味で、この場合は、「なおる」ではなく「おさまる」が妥当でしょう。

このように、癒やし系といった言葉が意味するようなニュアンスは、本来の「癒やし」とはちょっと違います。

「人々を癒やしたい」を突き詰めると・・・

必ず、壁にぶつかります。

癒やしを求めている人は、心・身体に何かしらの不調を抱えています。

その不調を取り除いてあげたい・・・

治してあげたいと思うのは自然なことです。

ですから、リラクセーションを追求されている方の多くは、身体に関する勉強をします。セミナーもたくさん開催されています。ですが、実際問題、現実は厳しいでしょう。

最終手段として資格取得のために学校にいくという選択もありますが、時間もお金もかかりますし、人生を左右する大きな決断ですから、あきらめる人の方が多いのではないでしょうか。

人を癒やすということを、一人で抱え込む必要はないし、抱え込むことはできない

人は一人では生きていけません。

生きるということは、社会の中で生きるということです。

自分自身の存在意義や個性は、まわりの環境がなければ無意味です。

世界は誰かの仕事でできている。

これは少し前のテレビCMでのキャッチコピーですが、人ひとりを癒やすためには、多くの人の力が必要なのです。

専門職の人はどうしても、なんでもかんでもやりたくなってしまいがちです。「専門」職なのにです。

これは、見てる世界・景色が狭いせいではないでしょうか。

なんでも抱え込もうとすれば、たいてい失敗・挫折してしまいます。

自分の無力さを知ることは素晴らしい

誰もが、自分で自分を褒めたい欲があります。

頑張ったから、できた!

自分のおかげで、うまくいった!

私ってすごい!

・・・これを仕事でやってしまうと危険です。

仕事は自分でなく「人のため」にするものです。

仕事で得られるものは自分のもの。

自分のためにするのは仕事ではありません。

何をやってもうまくいかないのは必要以上に自分を大きく見せたいから

挫折が人を成長させる、これは正しいと思います。

これは、自分自身の無力さを受け入れる、ということではないでしょうか。

こんな無力な自分でも、支えてくれる人がいる、頼りにしてくれる人がいる。

そう思えた時、人への感謝の気持ちが生まれます。

そして、相手が自分よりも大きな存在に感じるはずです。

人への感謝の気持ちがあれば、自分のすべきことがわかる

ありがとう・・・・というのは感謝ではなく、お礼です。

感謝とは、あって当たり前のことに対する気持ちで、お礼は人にしてもらったことに対するリアクション。

感謝の気持ちを持つことは、人の気持ちを理解するということなのです。

私たちひとりひとりがすべきこと

自分自身の力・能力をきちんと把握して、できる限り最大限の正しい努力をする。

それだけでよいのです。

つまり、最善を尽くすということ。

正しい努力をすれば、自分自身で大切なものが明確になり、今まで見えなかった人のよいところが見えてきます。

ただし、間違った努力は報われません。

正しく努力すれば、必ず結果はついてきます。

では、正しく努力するには何が必要でしょうか?

それは「考え方」です。

技術・スキルではありません。

知識・情報でもありません。

見たり聞いたりした情報、触れて感じたことの中にヒントはあります。

「考え方」は教わるものではない。

ここでいう「考え方」とはあなた自身のあなた独自の考え方です。

あなたが導き出すものです。

人を癒やすために何をすればいいのか、どんな技術・知識が必要なのか、そして、自分でできることは何なのか?それをきちんと把握しなくてはいけません。

癒やしに関わる様々な業種があります。

それぞれが役割分担をするべきと思いませんか?

鍼灸・マッサージ院として当院が行なっている「癒やし」とはフィジカル面、特に筋肉の問題の解決です。

当院ではリラクセーションの提供はできません。

痩身や美容効果のある施術もできません。

それらはその道のプロがやるべきです。

当院は、筋肉のプロフェッショナルとして、首肩の慢性的なコリを治すために、具体的に何を考え、何をしているのか、をお伝えします。

あなたが鍼灸師でしたら、きっと鍼灸師の持つ可能性が広がるはずです。

あなたが鍼灸師でなくても、鍼灸師にできることが理解できるでしょう。

そして、あなただけの「癒やし」を構築する上での「あなたの考え方」のヒントになるはずです。

私たちは肩こりをこう治す

Study Sessionプログラム

私たちは、肩こりをこう治す

  • 肩こりの定義
  • 肩こりの原因
  • 肩こりの病態生理学
  • 肩こりの評価法★
  • 肩こりを改善する方法(施術プラン・治療方法)

全て現代医学に則った内容となります。東洋医学的な内容やスピリチュアルな内容は一切ございません。

このページに記載してある「人はどう生きるべきか」といった自己啓発的な内容は本講演では触れませんのでご安心ください。具体的な内容のみとなります。

内容は若干変更となる場合がございます。

日程2018年11月22日(木)17:30開場 18:00-20:30
講師丸山太地(株式会社肩こり研究所 代表)
場所鷹番住区センター 第1会議室
東京都目黒区鷹番3-17-20
東急東横線学芸大学駅 西口徒歩3分
受講資格資格は特にございません。

 

 

医師・理学療法士・鍼灸師・あん摩指圧マッサージ師・柔道整復師をはじめとした医療従事者ならびに、目指している学生、リラクセーション・整体・トレーナーといった人の身体を良くするために仕事をされている方向けの内容です。

費用一般 3,000円
学生 2,000円(当日学生証をご提示ください)
※飲み物をご用意してます
参加方法先着順となります。
参加を希望される方は、下のボタンを押してメール送信してください。

 

 

定員になり次第締め切りますのでお早目にお申し込みください。

 
 
 

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執筆者:丸山 太地
Taichi Maruyama

日本大学文理学部
体育学科卒業 東京医療専門学校 鍼灸マッサージ科卒業
上海中医薬大学医学部 解剖学実習履修
日本大学医学部/千葉大学医学部 解剖学実習履修

鍼師/灸師/按摩マッサージ指圧師
厚生労働省認定 臨床実習指導者
中学高校保健体育教員免許

病院で「異常がない」といわれても「痛み」や「不調」にお悩みの方は少なくありません。
何事にも理由があります。
「なぜ」をひとつひとつ掘り下げて、探り、慢性的な痛み・不調からの解放、そして負のスパイラルから脱するためのお手伝いができたらと考えております。


東京理科大学オープンカレッジにて講義を行いました

2018年6月3日(日)に「ひとりで出来る肩こり改善方法」と題して講義を行いました。

東京理科大学オープンカレッジは、東京理科大学が、生涯現役であり続けたい方、社会人として豊かな教養を身に付けたい方、ビジネスパーソンとして見識を深めたい方をはじめとした一般の方向けの「社会人教育・リカレント教育」の場として開講しています。

 

iPad用の解剖学アプリの画面をプロジェクタースクリーンに投影しつつ、肩周辺の筋肉はどうなっているのか?肩こりの仕組みについて解説。

 

今回の受講者全員でセルフケアを実際に行っていただきました。多くの方に効果を実感していただけたようです。ぜひ今後ご家庭で行っていただけたら幸いです。

 

一般的な方法ではどうにもならない場合でも、お試しいただきたいタオルを使ったストレッチも紹介しました。

 

受講者の方から積極的な質問も多く、講義する側としてはとても助けられました。そして大変参考になりました。

ネットだけの情報発信だけではダメ

当院はネット上でのみ情報の発信を行っております。

雑誌やテレビ・他のWebメディアからの取材依頼には出来る限り応えてはいますが、いわゆる宣伝・有料広告は行っておりません。

今回、はじめて一般の方向けの講義を行い、情報化社会がゆえの迷い・悩みの増加を実感しました。

今後も一般向けのこのような場を増やしていかなければいけない、積極的に治療院の外でも「治療」につながる活動をしなければいけない、そう強く思いました。

肩こりの概念を再定義する

これは、大げさかもしれませんが世の中の常識を変えるということです。

実現に向けて、一人でも多くの患者さんを治す、という治療現場と並行して、活動の場を広げていきたいと思います。

 

 

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執筆者:丸山 太地
Taichi Maruyama

日本大学文理学部
体育学科卒業 東京医療専門学校 鍼灸マッサージ科卒業
上海中医薬大学医学部 解剖学実習履修
日本大学医学部/千葉大学医学部 解剖学実習履修

鍼師/灸師/按摩マッサージ指圧師
厚生労働省認定 臨床実習指導者
中学高校保健体育教員免許

病院で「異常がない」といわれても「痛み」や「不調」にお悩みの方は少なくありません。
何事にも理由があります。
「なぜ」をひとつひとつ掘り下げて、探り、慢性的な痛み・不調からの解放、そして負のスパイラルから脱するためのお手伝いができたらと考えております。


ご予約専用フリーダイヤルを開設しました

肩こりラボの肩こり・首こり・肩関節痛・腰痛・膝関節痛の各専門コースは完全予約制です。

katakori LABSの予約専用フリーダイヤル

ご予約方法は、メールフォーム・電話・LINEの3種類ですが、この度、電話を通話料無料のフリーダイアル(10:00-22:00)でかけることができるようになりました。

電話対応するスタッフは受付スタッフですので、ご予約ならびにご相談の対応となります。詳しい施術内容のご相談は、セラピストより折り返しご連絡する形となります。なお、お電話のみのでの診察はできません。この点は予めご了承ください。

従来の電話番号でももちろんかかりますが、2018年6月1日より当院からの電話は0120-757-707となります。

既に電話帳・連絡帳にご登録の方は、0120-757-707を追加登録しておいていただけると助かります。

スマホへかんたん電話帳登録

QRコードを用意いたしました。お手持ちのスマートフォンへの登録はかんたんに行なえます。

肩コリ ラボ 学芸大学を連絡先に登録するQRコード

iPhoneをお使いの方

ご使用中のiPhoneのソフトウェアが最新iOS11であれば、カメラをQRコードにかざすだけで登録できます。

Androidをお使いの方

Androidの場合は端末によってはカメラだけで読み込むことができるようですが、よく分からない場合は、別途QRコード読み込むアプリをご利用ください。

アプリをダウンロードして利用する場合 「QRコード」を開発した株式会社デンソーウェーブさまが公開している「公式QRコードリーダー」がオススメです。

  • google playでDENSOのQRコードリーダーをダウンロード

QRコードの読み取り精度も高く、読み込んだページの履歴をタイトルと併せて時系列順に見ることが出来るので、過去に読み取ったQRコードを確認する時にとても便利です。

 

iPhoneやiPadをお使いの方

このページをSafariでご覧の場合、QRコードの画像を指で長押ししてください。「連絡先に追加」というメニューが出ます。twitterやLINEなどのアプリ内で開いている場合は作動しません。アプリ内の最上部や最下部にあるメニューの共有ボタンや「Safariで開く」アイコンから開き直してください。

iOSでQRコードから連絡先を登録する方法

iPhone6s,7,8,Xの場合、グッと強く画面を押し込むと画像が浮き上がります。浮き上がりましたら、そのまま上にスライドしてください。

Androidをお使いの方

QRコードの画像を長押しすると、メニューが出てきますので、保存してください。

画面に表示されているQRコードを読み取り登録できるアプリがございます。お持ちの場合、アプリを使って読み込んでください。

LINEでも同様のことは可能ですが電話帳登録のQRコードは読み込めませんので、専用のアプリをご利用ください。

QRコードを読み取るアプリをお持ちでない場合、「QRコード」を開発した株式会社デンソーウェーブさまが公開している「公式QRコードリーダー」がオススメです。

  • google playでDENSOのQRコードリーダーをダウンロード

ダウンロードして保存したQRコードの画像を読み込むことができます。

 

 

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執筆者:丸山 太地
Taichi Maruyama

日本大学文理学部
体育学科卒業 東京医療専門学校 鍼灸マッサージ科卒業
上海中医薬大学医学部 解剖学実習履修
日本大学医学部/千葉大学医学部 解剖学実習履修

鍼師/灸師/按摩マッサージ指圧師
厚生労働省認定 臨床実習指導者
中学高校保健体育教員免許

病院で「異常がない」といわれても「痛み」や「不調」にお悩みの方は少なくありません。
何事にも理由があります。
「なぜ」をひとつひとつ掘り下げて、探り、慢性的な痛み・不調からの解放、そして負のスパイラルから脱するためのお手伝いができたらと考えております。


MORE モア 2018年 4月号の連載記事に掲載されました。

20代の働く女性向けファッション雑誌「MORE」で短期集中連載している「カラダはタカラ」シーズン2のVol.1に掲載されました。

MORE モア 2018年4月号 【付録】バナー バレット レザー調 バイカラートート、世界一らくちん★おいしいお弁当BOOK
MORE2018年4月号表紙SHUEISHA Inc.

発売日:2018年2月28日表紙:川口春奈出版社:集英社JAN:4910087770481価格:780円(税込)

DAILY MORE

まだまだ若い・・・は危険です!20代から守らなきゃ!!肩と腰

女性が感じる不調のトップ2が「肩こり」と「腰痛」。ということで取材を受け、この度、掲載されました。

誌面ではスペースの都合上、伝えきれなかったことをQ&A形式で以下の3つのブログに載せておりますので誌面と合わせてご覧いただければ幸いです。

肩こりのウソ!?ホント??
肩こりが○○の原因?○○が肩こりの原因?
◯秒で肩こり知らず?すぐにできる!肩こり解消方法・・・それって本当?というの疑問にお答えします

 

 

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執筆者:丸山 太地
Taichi Maruyama

日本大学文理学部
体育学科卒業 東京医療専門学校 鍼灸マッサージ科卒業
上海中医薬大学医学部 解剖学実習履修
日本大学医学部/千葉大学医学部 解剖学実習履修

鍼師/灸師/按摩マッサージ指圧師
厚生労働省認定 臨床実習指導者
中学高校保健体育教員免許

病院で「異常がない」といわれても「痛み」や「不調」にお悩みの方は少なくありません。
何事にも理由があります。
「なぜ」をひとつひとつ掘り下げて、探り、慢性的な痛み・不調からの解放、そして負のスパイラルから脱するためのお手伝いができたらと考えております。


◯秒で肩こり知らず?すぐにできる!肩こり解消方法・・・それって本当?というの疑問にお答えします

当ページをご覧の方は、肩こり首こりで心底お悩みの方が多いと思いますが、中には肩こり“ぐらい”で・・・なんていうまだ我慢できる・まだまだなんとか大丈夫!というくらいの方もいらっしゃると思います。病気と同様、重度の肩こりよりも軽度の方が治りやすいわけで、セルフケアでなんとかしたいとお思いの方が勘違いしやすい肩こり情報をQ&A形式でアップしていきます。

肩こりを改善する方法編

肩コリ解消方法の嘘と本当
 

肩を毎日回せばこりは解消する説

やらないよりはやった方がいいかな、というのが正直なところです。

肩のこりを引き起こしている原因は、肩だけではないので、肩以外のコンディションが悪いままでしたら、こりが改善されたとしても一時的です。

肩を効果的に回すポイントは、肩甲骨を動かすことです。ただ、なんとなく肩を回すだけでは、肩甲骨はあまり動きません。肩甲骨が動くためには、肘の位置が耳よりも上にくるように回す必要があります。今、やってみてください。結構きついはずです。

四十肩・五十肩など肩関節に痛みがある場合は、無理をせず、痛みが出ない範囲で動かすようにしてください。

背すじを伸ばしていれば肩こりにならない説

バレエダンサーやホテルマンといったサービス業のような見た目の姿勢が美しい人に肩こりが多いのです。猫背になりがちなデスクワーカーにももちろん多いのですが、背筋を伸ばしていれば肩こりにならないというのは大きな間違いです。

直立で背筋を一直線にすると、本来のS字カーブを意図的に伸ばすため首や肩に負担がかかって疲れやすい状態になります。

肩こりを予防するための正しい姿勢と、見た目が美しい姿勢は異なります。肩こり予防の観点からの正しい姿勢に要点は大きく2つあります。

  1. 背骨がS字曲線を描くようにある程度の均一のたわみがあること

    多くの場合、腰は反り腰、背中は円背、首はストレートネックといったように不均等はカーブとなってしまっています。

  2. 体幹の筋肉で支えること

    身体を支えることに適した筋肉で支えること。具体的には殿部、腹部、背部の筋肉。多くの場合はこれらが弱ってしまっていて代わりに別の箇所で支えるようになってしまっています。その別の箇所というのが首肩や腰の筋肉=凝りができやすい筋肉なのです。

筋肉のこり=炎症なら冷やせばよい説

ズキズキと疼くような痛みなら冷やしたほうがよいです。

一般的に慢性的な肩こりであれば温めるのが正解です。ただし、温めることで一時的には軽減されるとはいえ、治ったわけではないので繰り返すことでだんだん慣れてしまいます。結果、こりが悪化する可能性もあります。

原因が様々であるのと同様、肩こりの症状の出方は様々で、肩こりの一言だけでは収まりません。

一般論として、「緊張感」や「ハリ感」の場合は温め、「痛み」であればアイシングがよいでしょう。症状が広範囲または一定エリアの場合は温め、ピンポイントの場合はアイシングが有効なことが多いです。

よくあるケースとして、首や肩の凝り、広範囲(一定エリア)の凝りがある場合の対処としては温め。一方、「痛み」として自覚する凝り、ズキズキ疼くような凝り、ピンポイントでつらい箇所がある場合にはアイシングが功を奏することがあります。

痩せれば肩こりが治る説

たしかに太っていると、姿勢が乱れやすくなりますし、上肢の重量も増えるため、それを支える首や肩の負担が増えて凝りが生じやすいコンディションにはなります。ダイエットをして肩こりが楽になるケース自体は間違いなくあります。

「痩せたら肩が凝らなくなりますか?」

これは、カウンセリングでよく質問されます。

痩せることで、首肩への負担が減り、それによってつらい首・肩のこりが解消されればよいのですが、太っていても肩こり知らずの人もいれば、痩せていても酷い首肩こりでお困りの方がいる、つまり、単に痩せれば良いかというとそうではないのです。

とにかくまずは痩せるように言われ、無理なダイエットをして、肩こりも特に治まらないばかりか身体を壊してしまうとなると本末転倒です。痩せれば何とかなるという考えは捨てて下さい。

首肩への負担を減らすために必要なのは体幹の筋力

首や肩の負担を減らすにはズバリ「体幹の筋力UP」です。体幹の筋肉(特にインナーマッスル)がしっかりと働くことでカラダを支えることができるのです。体幹がしっかりしていると正しい姿勢が無理なくとれるようになり、結果、首肩の負担が軽減します。

痩せている方はカラダをきちんと支える筋力が少ないために首や肩に負担がかかり凝ってしまいます。不適切なダイエットによって脂肪だけでなく筋肉まで落としてしまうと、かえって首や肩の負担が増えてしまい悪化をしてしまうということもありますので注意が必要です。

ダイエットにおいて大切なのは、脂肪は減らすが筋肉は減らさず、むしろ増やすことです。肩こりの原因は様々です。肥満が元となり負担がかかってしまっているなら、痩せることで肩こりが改善するかもしれません。ですが減量によってかえって悪化をしてしまうこともありますし、反対に痩せすぎが肩こりの原因になってしまうこともあります。

ですので、肩こりがひどくてダイエットを検討している方は、単に減量するのではなく、体幹の筋力を意識して取り組みましょう。そのためには食事制限だけでなく体幹のインナーマッスルを意識した運動が大切ですね。

筋力アップのためには様々なトレーニング方法があり、どれも一長一短です。体幹のインナーマッスルを鍛えてカラダを引き締め、しなやかなカラダを目指したい方にはパワープレート・トレーニングがオススメです。

肩だけ揉んでおけばよい説

肩こりは体全体のバランスが崩れて負担が方に集約された結果です。肩だけが原因ではありません。

正しい姿勢をキープするのがつらい人はバランスが崩れている証拠です。

背中や太ももの筋肉の硬直や衰えが原因になっている場合も多く、姿勢改善や運動不足解消などで意識せずに肩をもんでも意味はありません。

実際のところ、姿勢が悪いから肩が凝るだけでなく、肩が凝るから姿勢が悪くなってしまうということもあります。ですので、凝りのある個所をしっかりほぐして症状を解消するということは大切なことです。

肝心なのは、つらい箇所をほぐして一時的に症状が緩和したとしてもそれで良しとしないでいただきたいということです。凝りのある部分だけをほぐした場合、その時は楽になったとしても多くは時間の経過とともに戻ってしまいます。凝りをほぐす→戻る、ということを繰り返すうちに、刺激にも慣れていき次第に強いマッサージを求め、どんどん頑固な凝りになっていってしまいます。それは結局のところ慢性化を招いてしまうことになります。マッサージを受けて、はじめは1カ月効果が持続していたのに、最近は1週間持たなくなってきた・・・・いつの間にか通う頻度が増えてきた・・・というのに心当たりがある方は要注意です。

肩こりを根本的に改善するためには、凝りをほぐすこと=対症療法と、姿勢や生活習慣を正すこと=原因療法をセットで行うことが大切です。

冬のつらい首肩こり、首を温めればよい説

首を温めることで血流が改善して楽になることは多いのですが、首だけ温めるというのはオススメできません。

冬の寒い時期は、耳もあたためましょう。耳あての着用や、ニット帽を深くかぶる、フードをかぶる、マフラーの巻き方をアレンジするなど色々な方法がありますね。耳の中には、気圧の変化をキャッチするセンサーがあります。首と耳、神経・センサーが近いのです。首を温める場合、耳も一緒に温めましょう。

血流が増すことで痛みが増加してしまうこともあります。温めて痛みが増したり、つらさが増してしまったら、我慢せずに逆に冷やして下さい。押してダメなら引いてみろです。ひとつのやり方に縛られて我慢してより悪化・慢性化してしまう人が多いのです。温めてダメなら冷やす、冷やしてもダメなら温める、これは絶対に覚えておいてほしいポイントです。

 

 

「外人は肩こり知らず?」「肩こりで死んでしまうことがあるって本当?」「肩こりは働き盛りの人特有?」「親が肩こりだから自分も肩こり?遺伝なの?」といった肩こりにまつわる噂や説についてのQ&Aを以下にまとめました。

肩こりのウソ!?ホント??

 

 

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執筆者:丸山 太地
Taichi Maruyama

日本大学文理学部
体育学科卒業 東京医療専門学校 鍼灸マッサージ科卒業
上海中医薬大学医学部 解剖学実習履修
日本大学医学部/千葉大学医学部 解剖学実習履修

鍼師/灸師/按摩マッサージ指圧師
厚生労働省認定 臨床実習指導者
中学高校保健体育教員免許

病院で「異常がない」といわれても「痛み」や「不調」にお悩みの方は少なくありません。
何事にも理由があります。
「なぜ」をひとつひとつ掘り下げて、探り、慢性的な痛み・不調からの解放、そして負のスパイラルから脱するためのお手伝いができたらと考えております。


肩こりが○○の原因?○○が肩こりの原因?

当ページをご覧の方は、肩こり首こりで心底お悩みの方が多いと思いますが、肩こり“ぐらい”で・・・なんて思ってしまっているであろう多くの方が勘違いしている肩こり情報を、いくつかに分けてQ&A形式で紹介していきます。

肩こりの仕組み編

 
 

顔のむくみも肩こりが原因説

顔のむくみを肩こりが引き起こしてしまうことはあります。

肩こりは首や頭、そして“顔こり”にも直結します。デスクワークやスマホを見ながらの下向きの姿勢は自然と歯を噛みしめるので顔がこり、血の巡りもわるくなってむくみだけでなく、くまやくすみの原因にもなります。ちなみに首の横ジワも肩こりからくる広頚筋の寄りジワです。

顔こりで悩む人は意外と多い

一般的にはあまり知られていないかもしれませんが、慢性的な肩こりにお悩みの方は首や肩の凝りだけでなく「顔こり」「頭こり」「胸こり」「脇こり」などにお悩みの方もいらっしゃいます。

実際当院にはそのような患者さんが多数ご来院しています。みなさんもご存知のとおり、体は全部つながっています。解剖学的にいえば体は筋膜によって全身がひとつながりになっているのです。ですので一見離れているように思える箇所も実は関連性があるというのはごく自然なことなのです。

頭痛が原因で肩がこる

肩こりから頭痛になることは実際多いので、どちらとも言えませんが、偏頭痛から肩こりになるケースは確かに多いです。緊張性頭痛の症状として感じる人もいます。

慢性的な肩こりが、頭痛や吐き気を招くことも珍しくありません。肩こりは複合的な要因によって発症する不調症状のひとつです。自己判断や軽視せずに治療を受けましょう。

痛みにはペインスパズムサイクルという考え方があります。

ペインスパズムサイクルの説明図

慢性化する痛みは、このような負のスパイラルに陥っているケースがあります。この図にありますように、痛みから筋緊張、凝りへとつながってしまうことは実際にあります。

注意していただきたいのは、痛みというは体から異常事態を知らせるサインだということ。特に頭痛には重大な病気が隠れている可能性があります。いまはロキソニンをはじめ病院へいかなくても第1種の薬が手軽に購入できるようになりましたが、頭痛でお悩みの際はできるだけ医療機関を受診してください。

寒い時期ほどこりやすい説

寒いと前かがみになり肩をすくめがちなので、力が入りやすくなるのは確かです。

ですが、寒さに限りません。季節の変わり目である春や秋、梅雨入りも肩こりシーズンです。自律神経の乱れからくる肩こりもありますから、気圧に変動によって影響を受けやすい時期=こりやすい時期といえます。

夏は薄着で首肩が無防備な状態ですが、そこにエアコンの冷たい風があたり冷えて筋肉が硬直してしまうということがあります。また、患者さんから電車やショッピングモールのエアコンが強くて凍えてしまうという声をしばしば耳にします。夏は外にいたら熱中症、室内では寒すぎてしまうという温度調整の難しさがあり、そこから不調につながってしまいがちです。環境温度の寒暖差が大きいと自律神経の乱れも生じやすくなってしまいます。空調機能が発達した現代ならではともいえるでしょう。

人体は環境の変化に影響を受けやすいのです。気温だけでなく、気圧や湿度の「変化」に体は反応します。日本には四季もあり、外部環境に変化が生じやすいため、こういった観点からも私たち日本人に肩こりが多いのでしょう。

ストレスがたまると肩こりもひどくなる説

「病は気から」といわれるように、カラダに悪影響を及ぼすストレスが肩こりの原因になっているケースは多いです。

ストレスが高いと体は緊張状態になり、常に歯を食いしばるため、首や肩に大きな負担がかかります。ですので気持ちのリフレッシュはとても大切です。

肩こりの原因は3つありますが、それらは独立していない

肩こりの原因として肉体・自律神経・精神の3つがあります。これら3つはそれぞれが独立したものではなく、相互に関連し、影響しあっています。ストレスと肩こりを考えるうえで重要なのが自律神経です。

肉体の状況を絶えず監視して脳に連絡する自律神経は、体の恒常性維持機能としても働いています。肉体的な管理だけでなく、精神の状態を肉体に反映させる働きもあります。ですので、自律神経は肉体と精神を結び付けるはたらきがあるとも考えることができます。健全なる精神は健全なる身体に宿る、心身相関という言葉があるように、肉体の不調が精神の不調につながることはありますし、その逆もあります。

肩こりなんて気のせいであるという説

ストレスが元になっている肩こりは実際にあります。それ故「肩こりは気のせい」といわれることはあります。すべての肩こりが気のせいであるとは絶対に言えません。

精神と肉体はつながっていますから、はじめは精神の不調だったのが肉体の不調に波及してしまうということは多々あるわけです。

例えば、ストレスが元による胃潰瘍。これは精神的不調が肉体の不調として顕在化してしまう例です。

ストレス→胃酸分泌過多(攻撃因子増)・粘膜保護成分分泌低下(防御因子減)→胃粘膜損傷→潰瘍形成・・・という流れです。

さすがに胃潰瘍を「気のせい」とする人はいないでしょう。

胃潰瘍は胃粘膜の形状変化が目視で確認できるためわかりやすいのですが、肩こりはそのような確認が困難です。ですから「気のせい」と片付けられやすいのです。

肩こりは、姿勢や筋バランスといったフィジカル面の問題だけでなく、ストレス元となって生じることは少なくありません。肩こりを解消・予防するためには、ストレッチや体操といった肉体面への対処だけでなく、ストレスへの対処をすることも重要です。現代社会において、ストレスを完全に無くすということは不可能です。ですので、ストレスをため込まないための工夫やリフレッシュ方法の体得も併せて意識するようにしましょう。

肩こりは血行不良が原因?

血行不良による肩こりもありますが、最新の医学では、それだけではないことが分かってきました。血行不良を改善すれば治る説はもはや過去の話。常識が変わりつつあります。

これまでは肩こりの病態は血行不良、つまり形態的変化がないのもとされてきていましたが、近年では肩こりの部位に筋膜の形態的異常や異常な毛細血管の増殖が生じてしまっていることがわかってきています。

筋膜の形態的異常はレントゲンや一般的なMRIでは可視化できず、精度の高いエコーや特殊なMRIでないと観察できません。異常な毛細血管は血管造影という整形外科的には一般的用いられない手法によって可視化することができます。血行さえよくすれば肩こりは治るという考えはもう通用しないのです。肩こりを「気のせい」という精神的なものだけでは片づけられないように、肩こりには人によって異なるとはいえ明確な原因があります。それがハッキリすれば治るのです。

 

 

「外人は肩こり知らず?」「肩こりで死んでしまうことがあるって本当?」「肩こりは働き盛りの人特有?」「親が肩こりだから自分も肩こり?遺伝なの?」といった肩こりにまつわる噂や説についてのQ&Aを以下にまとめました。

肩こりのウソ!?ホント??

 

 

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執筆者:丸山 太地
Taichi Maruyama

日本大学文理学部
体育学科卒業 東京医療専門学校 鍼灸マッサージ科卒業
上海中医薬大学医学部 解剖学実習履修
日本大学医学部/千葉大学医学部 解剖学実習履修

鍼師/灸師/按摩マッサージ指圧師
厚生労働省認定 臨床実習指導者
中学高校保健体育教員免許

病院で「異常がない」といわれても「痛み」や「不調」にお悩みの方は少なくありません。
何事にも理由があります。
「なぜ」をひとつひとつ掘り下げて、探り、慢性的な痛み・不調からの解放、そして負のスパイラルから脱するためのお手伝いができたらと考えております。


大学の英語教科書の題材として肩こりラボのストレッチが取り上げられました。

以前、読売新聞にて「スマホ 時々ストレッチ」という記事で紹介された内容が、読売新聞の海外版であるThe Japan Newsで「Stretches for the digital age」として紹介されました。

The Japan Newsにkatakori LABSのストレッチが掲載されました

その英語の記事が、この度「ソーシャル・キーワード -メディア英語で社会を読み解く-Social Keywords」 (深山晶子 編著 三修社)という大学の英語教材のテキストで取り上げられました。

三修社 英字新聞を読めるようになるための教科書

現代っぽいテイストかつ海外の書籍のようなクールなデザインですが、なんと教科書です。一昔まえの教科書のイメージと随分違っていたので驚きました。

メディア英語で社会を読み解くというテーマの中で選出していただけたということは、スマホ時代だからこそストレッチの重要性が高まっている、便利になった分カラダへの負担が増していることが大きな社会問題であることの現れだと思います。

ソーシャル・キーワード -メディア英語で社会を読み解く-

ストレッチに興味のない学生さんでも、この教材をきっかけに、実際にやってみてほしいと思います。じっと座って勉強するよりは、声に出しながら書いてみたり、歩きながらやってみたりするほうが効果的と言われていますが、英語を聞きながら体を動かす、これは間違いなく効果的でしょう。

新聞社からの取材から始まり、このような形になるとは想像できませんでした。できるわけがありませんよね。だからこそ、治療はもちろんなのですが、時々いただく取材の機会も一回一回真剣に取り組まないといけません。機会はすべて繋がっています。

将来のためにできることは、結局、目の前のこと・現在できることを真剣に考えそして取り組むしかありません。

読売新聞社ならびに三修社の関係者の方々に、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

三修社 大学教科書

 

 

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執筆者:丸山 太地
Taichi Maruyama

日本大学文理学部
体育学科卒業 東京医療専門学校 鍼灸マッサージ科卒業
上海中医薬大学医学部 解剖学実習履修
日本大学医学部/千葉大学医学部 解剖学実習履修

鍼師/灸師/按摩マッサージ指圧師
厚生労働省認定 臨床実習指導者
中学高校保健体育教員免許

病院で「異常がない」といわれても「痛み」や「不調」にお悩みの方は少なくありません。
何事にも理由があります。
「なぜ」をひとつひとつ掘り下げて、探り、慢性的な痛み・不調からの解放、そして負のスパイラルから脱するためのお手伝いができたらと考えております。


肩こりのウソ!?ホント??

雑学編

当ページをご覧の方は、肩こり首こりで心底お悩みの方が多いと思いますが、肩こり“ぐらい”で・・・なんて思ってしまっているであろう多くの方が勘違いしている肩こり情報を、当記事で一回リセットしてください。

 

肩こりくらいじゃ死なない説

軽視は禁物です!肩こりという症状は、椎骨動脈解離をはじめとした様々な病気の症状としても表れます。まずは、病気か、ただのコリなのか判断することが重要です。

骨の異常や内科的な病気が元になっていないどうか確認するためにも、肩こりを自覚している方は必ず病院を受診してください。

特に、命を左右するような重大な病気が隠れている肩こりのサインとして気を付けてほしいのは以下5点です。

  • 急激に発症したひどい頭痛
  • 嘔吐(吐き気だけでなく実際に吐いてしまう)
  • 呂律がまわらない
  • 手足が自由に動かない
  • めまいで立っていられない

このような症状が出た場合には、緊急で医療機関を受診してください。

肩こりに悩むようになったのは戦後?

厚生労働省の調査によれば、20年ほど前から肩こりに悩む人が明らかに増えています。ですが、すでに江戸時代に「肩癖」という現在の肩こりに該当する言葉が存在していました。そして肩こり治療で用いられる鍼(ハリ)は、なんと安土桃山時代に始まっています。この歴史的事実から、おそらくその頃から症状があったと考えるのが自然でしょう。

厚労省による国民生活基礎調査を過去に遡って確認したところ、少なくとも平成4年から国民のかかえている自覚症状の上位三位以内に肩こりが入っていることがわかりました。スマートフォンの普及が、首肩への負担を増大させたのは間違いないでしょう。

http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/20-21kekka.html

肩こりで悩むのは日本人だけ?アメリカ人には肩こり知らずって本当?外国人は本当に肩がこらない?

肩こりは日本人だけのものでなく外国人ももちろん肩がこります。たしかに日本人に比べれば少ないかもしれません。近年のスマートフォンの普及で海外でも肩こりが増えてきているとも言われています。

肩こりという言葉は海外にはないという情報から、肩こりは日本人だけという間違った認識が広がってしまいましたが、オイルマッサージやスパなどの文化がヨーロッパ発祥であるように、筋肉が疲労してコリを訴えるのは昔から世界共通です。

詳しくは下の記事をご参照ください。

肩こりは日本人特有の症状である!という説の真偽の検証

肩こりは体質or遺伝だから治らない説

体質や遺伝的になりやすい人は確かにいるかもしれません。ですが、猫背の人ならコリが出るのは当たり前です。いくら休んでも回復しない、疲れていないのにコリを感じるといった症状は、明らかに体の状態は異常なのです。これは体質・遺伝の問題ではありません。

一口に「肩こり」といっても様々あります。中には病気が元になっている肩こりもあります。病気が元になっている肩こりを症候性肩こりといいます。症候性肩こりは中には、脳卒中、心筋梗塞、悪性腫瘍、動脈解離など命に支障をきたす疾患が元になっていることもあります。このように重大な病気もあれば、風邪の諸症状として生じることもあります。ですので、首や肩の凝りがつらいなと感じたら、まずは医療機関を受診して症候性肩こりではないか医師に診断してもらいましょう。

症候性肩こりではない場合、つまり病気が元になっていないものを本態性肩こりといいます。

本態性肩こりの原因は大きく3つあります。

  1. 姿勢や筋肉バランスなどフィジカル面の不具合
  2. 自律神経の乱れ
  3. 精神的ストレス

本態性肩こりの多くはフィジカル面の不具合に起因しています。自律神経のバランスやストレスへの耐性は少なからず体質によるものもあるでしょう。骨格は遺伝や先天的なものによる影響が強いです。これらはなかなか改善しづらい部分があるのは事実です。

ですが、姿勢や筋バランスは後天的な要素が大きく、日常生活による影響が強いです。つまり、働きかけ次第で十分改善できます。

マッサージは強ければ強いほどいい?痛ければ痛いほど効果ある?

強い・痛い=効いていると考えるのはよくある勘違いです。マッサージで痛みを感じるほどの強い刺激を与えると、炎症が起き筋肉が強張ってしまうので逆効果です。

それを見越した上で、一時的に強いマッサージを取り入れることもありますが、ただひたすら刺激の強いマッサージや施術を受けるのは、常習化し悪化する危険が大いにあります。

強さや刺激を求めすぎてしまっている人は、その思い込みをリセットしましょう。

マッサージの強さは、絶対的な圧力の指標があるわけでなく、受け手である患者さんが「心地よい」と感じる程度が適した強さになります。「イタ気持ちよい」というように、多少のマッサージ特有の痛みや響きがあるのが心地よいと感じる方はいますが、これが苦手な方もいます。ですので、マッサージの適正な強さは個々によって異なるのです。

原則として「イタ気持ちよい」を超えて「痛い」のを我慢しながら処置を受けてもよい結果にはつながりにくいです。かえってつらくなってしまったり、傷めてしまうこともありますので痛いのを我慢して受けることは絶対に避けましょう。

慢性的な凝りにお悩みの方のなかには、強いマッサージを受けるとスッキリするという方はいらっしゃることでしょう。ですが、人は刺激に慣れてしまいます。だんだんとより強い刺激を求めていき・・・終わりがないばかりか、楽になる時間も少なくなってしまいます。鎮痛剤を常用しているうちにだんだんと効かなくなってしいいつのまにか量が増えてしまうといのと同じです。これは一時的な緩和の繰り返しによって、かえって慢性化してしまっている状態です。

肩こり治療において、症状を解消すること=対症療法は必要なことです。ですが対症療法だけでおわるのではなく、原因療法も併せて行うことが大切です。

ひどく慢性化してしまっている方を実際に治療する場合、早期に症状緩和をするために仕方なく一時的に強い刺激をいれなければないことは確かにあります。(治療方法や方針は事前に相談をしてから行います。弱い刺激で治療をすすめる方法もあります。)当然のことですが、慢性の度合いが増すほど治療はたいへんになります。だからといってすでに慢性化してしまっている方はあきらめないでください。どうせ治らないからとあきらめて一時しのぎを繰り返すことをやめ、一日でも早くに根本的な改善を考えてみましょう。

まださほど悩ましくない方は是非予防に努めていただきたいと思います。

肩こりになるのは働き世代だけ?

デスクワークや接客などの仕事による肩こりだけでなく、ここ数年におけるスマートフォンの普及により子供や学生さんにも慢性的な首肩こりが増えています。退職された方でも、慢性的な首肩こりで悩まれている方は多く、決して働き盛り特有のものではございません。

肩こりは「中高年の方がなるもの」「歳のせい」では片づけられない状況です。たしかに、働き盛りである30~40代が多い傾向にはあります。肩こりは、老若男女誰しもがなり得るものです。

注目すべきは10代の肩こり患者さんが増えているということです。実際当院にも親御さんから相談されることは増えてきています。具体例として、首こりに伴う重度の緊張性頭痛によって登校ができなくなってしまっていた小学校6年生の患者さんがいらっしゃいました。複数の病院でも異常が見当たらず、緊張性頭痛という結論にいたった経緯があります。12歳なのに体がとても固く、姿勢も乱れていました。治療では、凝りをくまなく解消し、正しい姿勢がとれるよう体幹のコンディションを整える治療、セルフケア指導を行ったところ頭痛は解消し学校にも通えるようになりました。

もしお子さんが首肩の不調を訴えたら「子供なのに何をいっているの?」ではなくまずは親身に話をきいてあげてください。

まずは病院へ行きましょう。たとえ整形外科的な異常がなかったとしても、姿勢や筋力バランスなどによる本態性肩こりの可能性があります。

「子供なのに」という大人の偏見によって重症化させてしまうこともありますので、肩こりがもつ従来のイメージにとらわれないようにしましょう。

今の子供たちは、昔よりも格段に首肩に負担がかかっています。教科書の大きさもA4サイズへと大型化、つまり重さが増え、ランドセルも大きくなりました。「自分が子供の頃は・・・・」という経験や思い込みは今の子供達には当てはまらないことが多いのです。

スマホは画面を正面から見れば首肩に負担がない?

姿勢だけでなく、眼精疲労からも肩こりにはなります。持ち方以前に、まずスマホの使いすぎる習慣を見直しましょう。スマホを持つ時は、持っていない手を持っている腕の脇の下にいれて支え、画面は目線の高さが理想です。

画面の大型化で、両手で操作が必要な機種が増えてきていますが、両手での操作はどうしても下を向きやすいので、片手で操作できる小ぶりな機種を選ぶのはカラダのことを考えれば賢い選択です。また、バンカーリングなどの便利グッズも利用しましょう。

いま、このテキストをお読みのあなた、横になりながらスマホを操作していませんか?

寝ながらのスマホ操作は、本当に体にはよくありません。

スマホに限らず読書もよくありません。

きっと誰もが、最初は楽なのに、だんだんツラくなってくる症状を自覚しているはずです。

横になっていることで頭部の重量が免荷される分、猫背姿勢や下を向いてのスマホ操作に比べると首や肩の筋肉にかかる負担は軽減されます。この点は良いのですが、仰向けの場合は腕を持ち上げて保持しなければならず肩に負担がかかります。さらに横向きの場合は体が丸まって巻き肩姿勢をつくってしまいます。うつ伏せの場合は首で頭を支えなければならず、首肩の筋肉へ負担がかかります。加えて、このような姿勢としての問題だけでなく、暗い部屋で液晶画面を見ることで眼への負担が懸念されます。眼精疲労から首や肩の凝りが生じてしまうことは少なくありません。

いいことが何一つありません。

とはいえ、小さなお子さんがいる方であれば、子供の寝かしつけのさいに早くに床に就かなければならず、良くないとわかっていたとしても寝ながらスマホ操作をせざるを得ないという方もいらっしゃることでしょう。そのような方はなるべく長時間にならないように意識をするようにしてください。

肩こりが原因で頭痛になる?肩こりが原因で顔がむくんでしまう?血行不良が肩こりの原因?といった肩こりを引き起こす原因、逆に肩こりが原因で引き起こす症状にまつわるQ&Aを以下にまとめましたので、そちらも是非ご覧ください。

肩こりが○○の原因?○○が肩こりの原因?

 

 

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執筆者:丸山 太地
Taichi Maruyama

日本大学文理学部
体育学科卒業 東京医療専門学校 鍼灸マッサージ科卒業
上海中医薬大学医学部 解剖学実習履修
日本大学医学部/千葉大学医学部 解剖学実習履修

鍼師/灸師/按摩マッサージ指圧師
厚生労働省認定 臨床実習指導者
中学高校保健体育教員免許

病院で「異常がない」といわれても「痛み」や「不調」にお悩みの方は少なくありません。
何事にも理由があります。
「なぜ」をひとつひとつ掘り下げて、探り、慢性的な痛み・不調からの解放、そして負のスパイラルから脱するためのお手伝いができたらと考えております。


katakori LABS Study Session 2017.11.29

鍼灸師ならびに鍼灸師を目指している皆さまへ

鍼を打つ、灸をすえる、揉みほぐすという従来の鍼灸・マッサージだけでは、一時的な緩和はできても慢性的な肩こりを治すことは極めて困難です。もちろん運動療法のみでも困難です。

学校では、凝りのほぐし方は教えてくれても治し方は教えてくれません。

学校で教わることは、人体の構造の基礎の基礎、そして鍼灸・マッサージの意味と基本的なテクニックにすぎません。

対症療法として、とりあえず何とかすればよい、だけでしたら学校を出て、実地を積めばある程度できるようにはなるでしょう。身体の不調で困っている人を救うには、対症療法では限界がありますし、その繰り返しによって慢性化し、結果的により悪化する可能性もあります。

では、何をすればよいのか?

まず、大前提として、あなたはセラピストである、もしくは目指しているとします。

肩こりの根本治療において肝心なことは、何をするか?ではありません。

人はどうしても安易な道にいきがりです。テクニック、やり方、答え。それらを患者さんが求めるのは当然ですが、治療する側が安易に求めてはいけません。

もっとも大切なこと

それは患者さん個々によって異なる原因を見極めること。原因を見極めた上で、一貫した方向性をもって鍼灸・マッサージと運動療法を組み合わせることができれば根本治療は可能です。

根本治療の第一歩は、まず患者さんの「病態の把握(見立て)」、そして「施術プラン(内容や頻度)」です。これを実践するために、そもそも肩こりとはどういった状態なのか(定義)、そして肩こり発症のメカニズム(原因)を身につけなければいけません。

近年の研究により、慢性的な肩こりは単なる筋疲労や血行障害ではないということもわかってきています。第1回となる今回は肩こり治療の土台となる部分を解説します。受講後は「肩こり」がこれまでとは違ったものにみえてくるでしょう。

理論の元、然るべきアプローチをすれば、肩こりを治すことは誰にでも可能なことです。

 

Study Sessionプログラム

学校では教えてくれない肩こりを改善する方法

  • 肩こりの定義
  • 肩こりの原因
  • 肩こりの病態生理学
  • 肩こりの評価法
  • 肩こりを改善する方法(施術プラン・治療方法・セルフケア)
  • 肩こりラボの施術技術紹介(IDマッサージ・3D鍼・運動療法)

※全て現代医学に則った内容となります。東洋医学的な内容はございません。

※内容は若干変更となる場合がございます。

多くの方にご参加いただき、誠にありがとうございました。

次回は、2018年11月中の開催を予定しております。

katakori LABS study session 2018

 
 

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執筆者:丸山 太地
Taichi Maruyama

日本大学文理学部
体育学科卒業 東京医療専門学校 鍼灸マッサージ科卒業
上海中医薬大学医学部 解剖学実習履修
日本大学医学部/千葉大学医学部 解剖学実習履修

鍼師/灸師/按摩マッサージ指圧師
厚生労働省認定 臨床実習指導者
中学高校保健体育教員免許

病院で「異常がない」といわれても「痛み」や「不調」にお悩みの方は少なくありません。
何事にも理由があります。
「なぜ」をひとつひとつ掘り下げて、探り、慢性的な痛み・不調からの解放、そして負のスパイラルから脱するためのお手伝いができたらと考えております。


katakori LABS Study Session 2017.08.03

鍼灸師の皆さまへ

現在、日本には約17万人の鍼灸師がいます。

「肩こりは治ります」

17万人の中で、こう言い切れるセラピストはどれくらいいるでしょう。

肩こりを治すということ、それは凝りをほぐして一時的な症状の緩和をすることではなく、治療を必要としない体にかえることです。

もちろん凝りをほぐすということは大切なことですし、気持ちの良いマッサージも必要です。

ですが、肩こりを治したいと願う患者さんに対しては、それだけでは応えられないという現状が実際のところあるのではないかと思います。

治したいという気持ちを強くお持ちのセラピストの方と当院が培ってきた技術・見解・未来を共有できれば幸いです。

Study Sessionプログラム

学校では教えてくれない肩こりを改善する方法

  • 肩こりの定義
  • 肩こりの原因
  • 肩こりの病態生理学
  • 肩こりの評価法
  • 肩こりを改善する方法(施術プラン・治療方法・セルフケア)
  • 肩こりラボの施術技術紹介(IDマッサージ・3D鍼・運動療法)

全て現代医学に則った内容となります。東洋医学的な内容はございません。

内容は若干変更となる場合がございます。

 

学校では、凝りのほぐし方は教えてくれても治し方は教えてくれません。

鍼をうつ、灸をすえる、揉みほぐすという従来の鍼灸・マッサージだけでは、一時的な緩和はできても慢性的な肩こりを治すことは極めて困難です。もちろん運動療法のみでも困難です。

では、何をすればよいのか?

肩こりの根本治療において肝心なことは、何をするか?ではありません。

患者さん個々によって異なる原因を見極めること。これが最も大切なことです。原因を見極めた上で、一貫した方向性をもって鍼灸・マッサージと運動療法を組み合わせることができれば根本治療は可能です。

根本治療の第一歩は、まず患者さんの「病態の把握(見立て)」、そして「施術プラン(内容や頻度)」です。これを実践するための大前提として、そもそも肩こりとはどういった状態なのか(定義)、そして肩こり発症のメカニズム(原因)を身につけている必要があります。

近年の研究により、慢性的な肩こりは単なる筋疲労や血行障害ではないということもわかってきています。第1回となる今回は肩こり治療の土台となる部分を解説します。受講後は「肩こり」がこれまでとは違ったものにみえてくるでしょう。

理論の元、然るべきアプローチをすれば、肩こりを治すことは誰にでも可能なことです。

多くの方にご参加いただき、誠にありがとうございました。

次回は、2018年11月中の開催を予定しております。

katakori LABS study session 2018

 
 

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執筆者:丸山 太地
Taichi Maruyama

日本大学文理学部
体育学科卒業 東京医療専門学校 鍼灸マッサージ科卒業
上海中医薬大学医学部 解剖学実習履修
日本大学医学部/千葉大学医学部 解剖学実習履修

鍼師/灸師/按摩マッサージ指圧師
厚生労働省認定 臨床実習指導者
中学高校保健体育教員免許

病院で「異常がない」といわれても「痛み」や「不調」にお悩みの方は少なくありません。
何事にも理由があります。
「なぜ」をひとつひとつ掘り下げて、探り、慢性的な痛み・不調からの解放、そして負のスパイラルから脱するためのお手伝いができたらと考えております。